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【コンビニ家飲み大作戦!!】100円生ハムで至福の晩酌

コンビニで買った生ハムとフルーツの写真

「コンビニ家飲み大作戦」とは、身近なコンビ二エンスストアの棚を探索して、理想の家飲みをおトクに組み立てる、世にもささやかな「大作戦」です。今回は、とあるカメラマンがコンビニで見つけた至福の家飲み。

本日のコンビニイエノミスタ

藤堂祐吉(仮名)
某出版社勤務のカメラマン 43才。アシスタントの教育にお悩み中…取材帰りに見つけた至福のコンビニ家飲みとは?

コンビニに寄った。

しかし、世の中に「レフ板を持つのが苦手な人間」というのがいるとは思わなかった。先月入ったアシスタントのコなんだけど。あんな軽いのに、10秒で腕がプルプル…あっというまに投げ出して、肩回しながら-ふうぅ-、だってまったく。結局取材に同行のライターさんがレフ板担当だよ。我が社の面目丸つぶれだっつうの。

 

なんかクサクサしながら歩く駅から自宅までの道々、ふと、コンビニに立ち寄る気になった。毎朝、日課のように立ち寄っては炭酸水のボトルを一本購入するこのコンビニ、会社帰りに入るのは久しぶりだ。自動ドアが開いて店内に吸い込まれる。酒でも買って家飲みといこう。夕飯は済ませたから、つまみはなんか「ちょっとしたやつ」でいいや。

理想の「ちょっとしたやつ」

レジ横に鎮座する、町のお肉屋さん風のケースの中から、大振りな焼き鳥がタレを光らせて呼んでいる… が、でもなあ、君とつきあうの、ちょっと重たいんだよね、今日は。お隣のコロッケも大好きだけど、しかも、とっても安いけれど、今日はなんだか違うんだ。今の気分は、もっと「ちょっとしたやつ」なんだ。しかも最近お腹もぽこってしてきたんで用心しないと。

 

こうして見るとコンビニって恐ろしいほど色んなもの売ってるな。いつもは炭酸水の冷蔵庫へまっしぐら、レジ直行だから、惣菜売り場なんてあることさえ意識してなかったけど。お、お一人様量のパック惣菜がこんなに!そうだこの中に、求める「ちょっとしたやつ」があるに違いない…。「すなぎも」? ちょっと食指が動くけど、待て待て、今日の気分からすると肉すぎる… かといってサラダに流れるのもちょっとなー。困った。「カット卵焼き」…?んーやや近い、一応頭に入れておこう……。しかしなー世界で一番ライトな空間、コンビニの店内で、たかが家飲みのつまみに悩んで悶々とするなんて、なにやってんだかな、オレ…と、その刹那、こつ然とその絶妙な「ちょっとしたやつ」は出現した。冷蔵棚の上から三段目、一番左に燦然と輝く「肩ロース生ハム」100円。どこかのハムメーカーとのコラボ商品のようだが、なにか本格的な趣のパッケージングが輸入食材のようで購買意欲をそそる。これだ、このちょっとした感、しかもちょっと特別な感! 何か救われたような気持ちで100円生ハムをかごにいれる。

しかしこれだけでは、いくらなんでも物足りない。もう一品、ほしい。

100円生ハムの相棒を求めて…

100円生ハムの理想の相棒を求めて、店内をもうひと巡り。しかしホントこれ、ちっちゃい商店街だな。つま缶の類は生ハムの存在感を消してしまいそうだし、珍味軍団も皆さん個性的すぎてしっくりこない。4本セットの「ちくわ」が呼んでいる気もしたが、生ハムの相棒としては住む世界が違いすぎる。スイーツの棚は、まあ、今日は関係な……、あ、なくなかった! オレの視界の端にチョット待って! と引っかかったのは「カットミックスフルーツ」。皮を剥いてカットされたパイン、グレープフルーツ、キウイが涼しげな透明ボックスに収まっている。メロンと生ハムが鉄板の組み合わせなら、キウイもパインもいけるはず。予想外の「ちょっとした、(しかも)ちょうど良い」感が主張してくる。これもカゴ、イン。

生ハムには赤ワイン…じゃなくて

そして、酒だ。生ハムには赤ワイン! 頭の中で誰かが叫んでいるが、ここはひとつ冷静に酒の棚を眺めてみる。すると、なんか可愛いげのあるカップ焼酎のパッケージが目にとまった。アルコール度数25度、容量は220ml、薄めの炭酸割りなら、3倍として660ml? コップ3杯というところか。缶チューハイじゃ情緒がないしな… 宝の甲類焼酎をかごに入れる。キマった! なめらかな足さばきで冷蔵ソフトドリンクへ移動。いつも買い慣れたレモン味の炭酸水をかごへ。

初秋のパーフェクト晩酌

リビングのサッシを開け放つ。吹き込んでくる夜風とともに晩酌タイム。ご近所の庭からこうろぎの合唱が聞こえてくる。さーてと。

生ハムの塩気とともに、パイナップルの甘い果汁が口に広がる。そこにレモンフレーバーの酎ハイがシュワーッと景気をつける。いいネ、今日の晩酌。

お、吹き込む風にかすかな金木犀の香り…。秋の花のアロマと、生ハム、フルーツ、レモンサワー。これ以上穏やかでパーフェクトな秋の晩酌はないんじゃないか? あ、空見りゃ満月じゃん。サワーもう一杯つくるか。……しかし、あのアシスタント、レフ板持てねぇくせに、たまに写真撮らせてみるとちょっといいセンスしてるんだよな。も少し鍛えてみるか…。今日の晩酌、しめて700円ちょい。そうだ、今度はそろそろ、おでんもいいなあ。

千崎達也

千崎達也

1960年岩手県生まれの映像ディレクター。家飲み頻度はおおむね年間360日程の典型的な「仕舞い酒」派イエノミストです。一日の終わりに家飲みの一杯、これがないとその日を終えられませんね。尊敬する人物は内田百閒とクマのプー太郎です!

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