ポルトガルの土着品種ワイン《コスパワインのススメ①》
ソムリエの資格をもつ、名古屋の酒類卸の青田が安旨コスパワインを紹介する新企画。第1回はポルトガルの安旨ワインのご紹介。
ポルトガルのワイン
記念すべき第1回目はポルトガルのワインです。
ポルトガルのワインというとマディラやポートのイメージくらいしかなくあまり日本では馴染みがないかと思いますが、ヨーロッパでは最も古いワイン造りの歴史を持つ国として知られています。個人的にもポルトガル=ヴィーニョ・ベルデのイメージでそれくらいしか飲んでません。ちなみに余談ですが、ポルトガルワインは日本で初めて飲まれたワインとされる説(諸説ありますが初めて飲んだのは織田信長公でフランシスコ・ザビエルが持ち込んだものだと伝えられています。)がありまして、実は日本になじみの深いワイン。と、ちょっと話が脱線しました。ということで、今回ご紹介するのはそんな歴史とはまったく関係ないですが、ポルトガルのサントス&サントスというワイナリーが作るアデガ・ド・モレイロというワインです。
サントス&サントスは、ポルトガルワインの中でも重要な土地である、リスボア地方のトッレ・ヴェドラスに位置し、リーズナブルかつ高品質なワイン造りを目指したアルマンド・ドス・サントス氏とアディーリオ・ドス・サントス氏という二人の兄弟によって、1977年に設立された家族経営のワイナリーです。150haほどの広大な畑を有しており、安定した気候条件のもと自社畑100%のコストパフォーマンスの高いワインを生産しています。
そのコスパの高さからヨーロッパ各国を中心とし世界中で愛されているというサントス&サントスのワイン、その味わいはいかに、ということでお楽しみの試飲タイムです。
飲んでみた。
ブドウ品種はフェルナン・ピエス70%にアリントが30%と、聞いたことがあるようで初耳な品種。と思って調べたところ、フェルナン・ピエスはフェルナォン・ピレス(シノニム:マリア・ゴメス)でソムリエ教本にはいらっしゃいました。ポルトガルでの栽培面積最大の白ブドウということなので、1度勉強しているはずで聞いたことがあって初耳ではないが正解でした。アリントについては栽培面積で3番目なので、ポルトガルを代表する土着品種を2種類ブレンドした白ワインということになります。
では安定のスクリューキャップをオープンです。(スクリューキャップ、開けやすいし保管しやすいし便利です。)
続いて赤ワインです。
ブドウ品種はシラー40%、カラドック30%、アラゴネス30%。シラーはみなさんご存知の品種として、カラドックにアラゴネスとまたまた聞き覚えのない単語が。と思ったらアラゴネスはティンタ・ロリス=テンプラニーリョのことでした、シノニムややこしい。ティンタ・ロリス(テンプラニーリョ)はスペイン同様、ポルトガルでも栽培面積が第1位の黒ブドウ品種で、こちらも皆さんおなじみの品種です。で、問題はカラドック。調べたところグルナッシュとコット(マルベック)との交配品種とのこと。何を思ってこの濃ゆい品種2つを交配させたのかは分かりませんが、間違いなく濃ゆい味わいのブドウだと思われます。と、3つの品種どれもが果実味の主張が激しそうなので、濃ゆい赤ワイン好きの方にはこの段階でおすすめできそうなくらい、果実味の強さが想像できます。とはいえブドウ品種だけのイメージでは予想を多々裏切られることもワインの面白いところ、早速オープンです。
と、どちらもこの味わいで希望小売は750円、おそらく実勢売価は700円を切るかと思いますのでかなりお買い得、コスパは抜群です。家飲みで活躍すること間違いなしです。ぜひお試しください。
アデガ・ド・モレイロ ブランコ【商品概要】
- 産地:ポルトガル
- 品種:フェルナン・ピエス70%、アリント30%
- 容器 / 容量:瓶/ 750ml
- 参考小売価格:750円(税別)
- 輸入元:モトックス
アデガ・ド・モレイロ ティント【商品概要】
- 産地:ポルトガル
- 品種:シラー40%、カラドック30%、アラゴネス30%
- 容器 / 容量:瓶/ 750ml
- 参考小売価格:750円(税別)
- 輸入元:モトックス
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