日本酒も缶で楽しむ時代へ! 新商品「白鶴 香るうまくち原酒」を飲んでみた
灘の老舗蔵元、白鶴が新しく発売したアルミ缶のカップ酒「白鶴 香るうまくち原酒」。レトロなデザインのアルミ缶のカップ酒の味わいとは?
日本酒にも缶の時代がやってきた!
デザインは白鶴酒造資料館で展示しているホーロー看板の「ハクツル」の意匠から着想したとのことで、いま流行りのネオ大衆酒場でも映えそうなノスタルジックな雰囲気が目を惹きます。
このタイプのアルミ缶は新潟の蔵元、菊水の「生原酒 ふなぐち菊水一番しぼり」に採用されているように、特段目新しい容器というわけではないのですが、逆に菊水のイメージが強すぎて、そのほかの蔵元のものがあまり思いつきません。実際はあるにはあるのですが、あまり全国流通しているというわけでもなく、アルミ缶の日本酒と言えば菊水のあれ、というイメージになっているのが実情ではないでしょうか。
そこに今回参入してきたのが、業界大手の白鶴です。そもそもアルミ缶は日本酒の劣化原因となる紫外線を遮断し、おいしさと風味をキープするということで非常に理にかなった容器なので、なぜ今まで発売に踏み切ってこなかったのかが謎なくらいです。
SDGsへの関心が高まる昨今、輸送時のCO2排出量の多い瓶からアルミ缶へと容器が移行していくというのは必然の流れなのかもしれません。大手の参入で、日本酒の容器革命を期待したいところではありますが、肝心なのはその味、ということで早速試飲タイムといきましょう。
「白鶴 香るうまくち原酒」を飲んでみた
口に含むとしっかりとした旨みが広がります。アルコール度数は19度とかなり高いのですが、フレッシュさも相まって重さを感じないすっきりとした飲み口になっています。後味もべたつくことはなくすっきりとしているので、味付けの濃い料理や脂のしっかりのった魚との相性は抜群だと思います。
個人的にベストマッチはマグロの刺身です。また私は名古屋在住なので、味噌おでんとか名古屋メシにも合わせたいところです。大衆酒場の料理にぴったりな1本です。
大関「辛丹波 純米原酒」を飲んでみた
同じく灘の蔵元、大関の「辛丹波 純米原酒」です。こちらは期間限定での発売ということなのでおまけでご紹介します。
「白鶴 香るうまくち原酒」と同様、こちらも原酒ですが、アルコール度数は17度と少し控えめ。麹米に兵庫県産の山田錦を使った純米酒ということなので、お気軽なサイズながら贅沢な仕様になっています。
優しい口当たりの中にほんのり酸味、あとからふくよかな旨みが広がります。後味はすっきりとキレが良く、旨みとキレのバランスの良い仕上がり。こちらは白身魚の刺身など、淡白な味の料理との相性が良さそうです。
アルミ缶のカップ酒ならフレッシュな味わいを手軽に楽しむことができるので、日本酒ビギナーの方に特におすすめしたいところ。設備投資という大きな参入障壁はあるとは思いますが、ほかの蔵元からもいろいろと発売されるようになれば、日本酒業界の活性化につながるのではないかと思います。
本当は手軽なアルミ缶のカップ酒片手にでお花見ができれば最高でしたが、今年はなんだかんだやっぱり難しそうですね。いつかまたそんな日が戻ってくることを願いつつ、家飲みでお楽しみいただければと思います。
白鶴 香るうまくち原酒【商品概要】
- 産地:兵庫県
- 原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
- アルコール度数:19度
- 容量 / 容器:180ml / 缶
- 参考小売価格:270円(税抜)
- 製造元:白鶴
大関 辛丹波 純米原酒【商品概要】
- 産地:兵庫県
- 原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)
- アルコール度数:17度
- 容量 / 容器:180ml / 缶
- 参考小売価格:300円(税抜)
- 製造元:大関
※記事の情報は2022年3月22日時点のものです。
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