夏に飲みたい軽快な味わいのブドウ品種「トレッビアーノ」《ブドウ品種のお話⑤》
ソムリエがブドウ品種の魅力を紐解きます。フレッシュな酸味があり、夏にぴったりのイタリア原産の白ワイン用ブドウ品種「トレッビアーノ」を解説します。
ブドウ品種をソムリエがわかりやすく解説
白ワイン用ブドウ品種「トレッビアーノ」とは
「トレッビアーノ」は、イタリア原産とされる白ワイン用のブドウ品種で、 おもにイタリアやフランスで広く栽培されています。日本ではあまりメジャーではないこの品種ですが、実は世界で2番目に多く栽培されている主要なブドウ品種なのです。
ちなみに、全国に展開する某イタリアンレストランチェーンのハウスワインの白(1杯100円で飲めるあれです)もこの「トレッビアーノ」が使われていたりするので、知らないうちに口にしている方も多いのではないかと思います。
トレッビアーノの特徴
イタリアでは中部をはじめ、全土で作られており、生産されている白ワインの30%がこのトレッビアーノ系の品種だと言われています。さらに、品質の高いイタリアワインを表す「D.O.C.ワイン」の80種以上にトレッビアーノ品種が使われているほど、イタリアでは主要な品種となっています。
トレッビアーノの歴史は古く、13世紀にイタリアのボローニャ地方で栽培が始まったとされています。14世紀にはフランスに渡ったとされており、樹勢が強く収量が多かったことから、主に南フランスで栽培されるようになりました。
フランスでの栽培面積はなんと白ブドウの中で1位。フランスの白ブドウと言えば、シャルドネやソーヴィニヨン・ブランといった超有名な品種をまず思い浮かべる方が多いと思いますので、意外と思われるかもしれません。ただこのトレッビアーノ、フランスではユニ・ブランやサンテミリオン・デ・シャラントと呼称が変わり、コニャックの原料として使われている、と聞くとご納得いただけるのではないでしょうか。
トレッビアーノの味わいとは?
というわけで「トレッビアーノ」を使ったおすすめのワインを2本ご紹介したいと思います。
トレッビアーノのおすすめワイン①|スピネッリ トレッビアーノ・ダブルッツォ
「スピネッリ トレッビアーノ・ダブルッツォ」はローマの東、アドリア海に面したイタリア中部に位置するアブルッツォ州のワインです。
スピネッリ社は1973年にヴィンチェンツォ・スピネッリによって設立された家族経営のワイナリー。 アブルッツォのテロワールに深く根ざしたリーズナブルで高品質なワイン造りに定評のあるワイナリーです。
ちなみに「トレッビアーノ・ダブルッツォ」は1972年にD.O.C.に格付けされており、アブルッツォ州を代表する白ワインとなっています。
それでは、味わいチェックです。
トレッビアーノ・ダブルッツォは地域柄、海鮮に非常に合うと言われていますが、こちらは柑橘のような酸味のすっきり感を活かして、淡白なお肉の揚げ物などに合わせてみるのもおすすめです。
トレッビアーノのおすすめワイン②|ソー・ハッピー!!!
「ソー・ハッピー!!!」はピエモンテ州に位置するペルリーノ社が手掛けるスパークリングワインです。
ペルリーノ社はスパークリングワインの名産地、アスティにて1905年にジュゼッペ・ペルリーノが創業したワイナリーです。今ではマルティーニ、チンザノに次いで3番目の生産量を誇るスプマンテメーカーに成長しており、安定した品質には定評のあるワイナリーです。
こちらの「ソー・ハッピー!!!」はトレッビアーノ主体で、シャルドネ、ピノ・ビアンコをブレンドし、シャルマ方式で造られたスパークリングワイン。早速お味見です。
バランスがとても良く幅広い料理に合わせやすいので、ビールのような感覚でカジュアルに楽しめそうなスパークリングワインです。
どちらもお値段がお手頃ということで、夏場のデイリーな家飲みにぴったり。「トレッビアーノ」を使ったフレンドリーな白ワイン、キンキンに冷やしてカジュアルにお楽しみいただければと思います。
【商品概要】スピネッリ トレッビアーノ・ダブルッツォ
- 生産地:イタリア
- 原料品種:トレッビアーノ・ダブルッツォ100%
- アルコール度数:11.5%
- 容量 / 容器:750ml / 瓶
- 輸入元:日欧商事
- 参考小売価格:1,200円(税抜)
【商品概要】ソー・ハッピー!!!
- 生産地:イタリア
- 原料品種:トレッビアーノ、シャルドネ、ピノ・ビアンコ
- アルコール度数:11%
- 容量 / 容器:750ml / 瓶
- 輸入元:日欧商事
- 参考小売価格:1,400円(税抜)
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