もっと日本酒が好きになる。蔵見学の心得。
日本酒と発酵フレンチのお店「SAKE Scene〼福」を経営する簗塲友何里(やなば ゆかり)さんのお酒コラム。今回は、行楽シーズンにぴったりの日本酒蔵見学のお話です。
蔵見学に行ってみましょう!
以前は私も蔵見学に慣れている方に連れて行っていただいて、後ろからついて行っていたこともありました。今となっては、他の方を連れて行く立場になりましたが、最初は閉ざされた蔵にお邪魔するのは、とても勇気がいることでした。寡黙に酒造りに励んでらっしゃる聖域のような場所に、足を踏み入れさせてもらう…そんな厳かな気持ちで、蔵見学に臨んだものです。
酒蔵は、もちろん、酒造りが本業です。その合間に蔵を見学させてもらうには、どのようなことに注意したら良いか、今回はまとめてみました。
見学の時期と準備
蔵には、一般公開している蔵としていない蔵があります。そして、基本的には、常に蔵見学対応のスタッフがいるわけではありません。そのため、確認して予約をしてから行きましょう。蔵元さんは、時間を空けて待っていてくれています。もちろん時間厳守でお願いします。
前日から食べない方が良いもの
酒造りを始める前に麹室を綺麗に殺菌するとしても、造りの時期外でも大切な守られた空間に入るには、配慮すべきだと思います。酒造りをしている間は、蔵人は納豆を食べないようにしているそうです。乳酸菌は火落ち菌と呼ばれており、発酵中の醪に入ると、酸を大量に作り出し、味わいを損ねて杜氏が目指す味わいを造れなくなる可能性も。
納豆やヨーグルトを食べて蔵を訪れるのは避けましょう。また、漬物も乳酸菌で発酵した食品ですから、これも避けたほうが良いです。
見学中の注意点
また、大きなタンクを上から見るため、高いところに足場が組んであり、歩行が不安定な場所も蔵内にはあります。足元も濡れている可能性もあるので、ヒールのない歩きやすいフラットな清潔な靴をおすすめします。スカートも避けた方が無難ですね。
そして、写真の撮影についても最初に確認してから行いましょう。思わぬところに企業秘密が隠れていることもあります。私はSNSに載せても良いかも確認してから写真撮影を行っています。
造りの時期に見学していた場合は、できたての日本酒が手が届くところにあるかもしれません! もちろん、勝手に試飲してはいけません。日本酒は酒税の関係で、かなり厳密にできた量を管理されているからです。
車では行かない
貴重な経験になること間違いなしです!
※記事の情報は2018年6月12日時点のものです。
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