話題のバターコーヒーをいつでも手軽に! ファミリーマートの挑戦
ベストセラー「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」(デイブ・アスプリー著)で推奨されてから欧米で大流行し、最近は日本国内でも愛好者が急増している「バターコーヒー」。このバターコーヒーが、先ごろコンビニエンスストア「ファミリーマート」のオリジナル商品として登場し、早くも話題となっている模様です。さっそく、ご担当者のもとに押しかけてお話をうかがってきました!
「良い油を取り入れる」バターコーヒー。しかもおいしい!
—— ファミリーマートのバターコーヒーはどのような商品なのでしょうか。
青木 欧米では「良い油を取り入れて健康になろう」という考えかたがトレンドになっています。今回開発したバターコーヒーも、そこが出発点です。牧草で育った牛の牛乳から作られるグラスフェッドバターと、「中鎖脂肪酸」でできたMCTオイル、これらのオイルを手軽にいつでも摂取できるように開発したファミリーマートのオリジナル商品です。バターと聞くと高カロリーをイメージする人も多いと思いますが、この商品のカロリーは一本当たり157kcalで、いまコンビニで販売しているカフェラテのなかには160kcalを超えるものもありますから、バターコーヒーのカロリーが特別高いというわけではありません。
—— 味はどのようなものですか?
青木 はっきり言っておいしいです! 濃厚なのにすっきりとしていて、バターのコクを感じます。甘くないのにしっかり満足感があります。その満足感ゆえ、朝この一杯を飲むことで一日の食事量をうまくコントロールすることができれば、ダイエットにもつながるのではないかと思います。
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担当者の実体験から商品開発がスタート
青木 私はファミリーマートに来る前、バナナで有名なドールという会社で働いていました。ドールの商品にココナッツオイルがあったんですが、同僚に「これを毎日飲むといいよ」と勧められたんです。一緒に「ココナッツオイル健康法」(ブルース・ファイフ著、三木直子訳)という本も紹介されました。読んでみると、ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸が体にいいと絶賛しています。半信半疑だったんですが、とりあえず1カ月だけでもやってみようかと、毎日コーヒーに入れて飲みはじめたんです。そのころ私はコレステロールや中性脂肪が気になっていて、ココナッツオイルを飲んでかえって増えてしまったらたいへんなので、飲み始める前と、飲み始めてから1か月後の2回、血液検査をしました。そうしたら、その1カ月で中性脂肪や尿酸値が大きく改善してしまったんです。驚きました。
原材料にこだわり、乳化技術を駆使して商品が誕生
青木 ひとつは原材料です。良質であることはもちろん、毎日手軽に飲んでいただくという目標があったので、価格を抑えることは大きなポイントでした。ニュージーランド産グラスフェッドバターと、ココナッツなどから抽出したMCTオイルの、それぞれの供給元と直接交渉を重ねました。コーヒー豆もアラビカ種にこだわって高価な原料を使っていますし、それら良質な原料から商品をつくり、それでいて200円以下に抑えることができたのが大きなポイントだと思います。もうひとつは、特殊な技術で、コーヒーとバター、オイルが安定して混ざっている状態を保つための基礎原料を開発したことです。
—— 確かにバターやオイルがコーヒーとなめらかに混ざっていて、見た目はミルクコーヒーのようですね。
横田 そこが、このコーヒーの開発で最も苦労した点だったと思います。水と脂は本来混ざりにくいものですが、これを混ぜて安定させるには、乳化という技術を使います。牛乳も、水と脂肪が乳化した状態のものを飲んでいるわけです。今回はまず、バターという牛乳から作った脂肪と、MCTオイルという植物由来のオイルを混ぜる必要があります。まずバターとMCTオイルを乳化させ、それをもう一度、コーヒーと混ぜて乳化させる。この過程は、油脂の乳化で高度な技術を持っている不二製油さんに全面的に協力いただいて開発していきました。今回の製品の賞味期限は90日間なので、そこまでは完全に安定させる必要があります。実際の生産ラインで作ったものを、乳化の状態、味、それらがしっかり90日間持つかどうかを繰りかえし実験して、はじめて商品として出せることになりました。
—— 味わいについても試行錯誤があったのですか。
横田 なにぶんバターとMCTオイルの配合量が多いので、コーヒーが負けてしまうんですね。だからコーヒーにも力強さが求められますので、これはけっこう濃いめのコーヒーです。濃くすると乳化はますます難しくなるんですけどね。コーヒー豆の種類も、味わいの深いアラビカ種だけを選んで、ブラジル、コロンビア、グアテマラをブレンドすることで、バターの風味に負けない、それでいて濃くしても雑味の少ない味わいのコーヒーを抽出しています。
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世代を問わずいろいろな人に飲んでほしい
青木 コーヒーの香りが強く立ち、ちゃんとバターのコクも舌の奥で感じられる、とても美味しいバターコーヒーになったと思います。世の小さなトレンドを一歩先取りして、ファミリーマートから大きなトレンドに育てていきたい、という思いでつくったこのコーヒーが店頭に出たのは感無量です。
横田 先日、ファミリーマート加盟店向けの展示会があって、そこでサンプリングをしました。そうしたら、他社さんの展示ブースでアルバイトしている若いスタッフの皆さんがこれを飲んで「すごいね、なんでこんな味なんだろう」と騒いでいたんです。「注目していただいてありがとうございます」って御礼とともに話を聞いてみたら、「おいしいです」「何がいいって200円以下で買えるのがいいです」と言ってくださいました。この商品をつくって本当に良かったなと実感しています。
—— ファミリーマートのバターコーヒーをこれから飲んでみようかなという方へのメッセージをお願いします。
青木 気合いと愛情を込めて開発したバターコーヒーです。毎日忙しく働いている人、食事をコントロールしたいけどうまく続かない人、流行に敏感な若い人たちなど、世代を問わずどんな人でも毎日飲んでいただき、おいしく健康になっていただきたいと思っています。もちろん、カフェラテが好きだけど甘いのは飲みたくないという人、ブラックコーヒーではキツすぎるけど牛乳っぽいのは飲みたくないという人、そして単純にコーヒーが好きだという人たちなど、コーヒー好きのお客様にも楽しんでほしいです。
横田 このバターコーヒーは、商品が完成した今でも、自分でも買って飲みたいたいと心から思っている商品のひとつです。身体にいいものをカンタンにとれるとても良い商品です。まいにち継続的に飲んでいただいて、本当に健康になっていただければと思います。私も飲み続けようと思っています。
—— ファミリーマートのバターコーヒー、編集部でもさっそく飲んでみたいと思います。今日はどうもありがとうございました。
《速報》イエノミスタイル編集部でファミリーマートのバターコーヒーを飲んでみました
編集部Y:自分でバターコーヒーを作って、熱いのを飲んでいたので、この冷たいバージョンもたいへん興味がありました。想像していたよりずっとおいしくて、これはこれでいいなと思いました。まず何より、なめらかで飲みやすいです。
編集部O:カフェオレと違って舌に味が残らない。満腹感がある。心なしか仕事の能率が上がる気がします。身体にやさしいのにエネルギーが湧いてくる感じなので、発売されてから毎日飲んでます。
編集部N:普段はコーヒーショップのコーヒーをブラックで飲んでいますが、それと比べても味がしっかりとして濃い感じがします。甘くはないので、ブラックの合間に時々飲むのもいいかなと思いました。エネルギーになるのであれば、朝ご飯の代わりに飲めば、時間短縮にもなりますね。
エンジニアK:飲んでいるときはコーヒーの味わい、後味にバターがくる。バターのせいで、かすかな甘味と「うま味」っぽい感じもある気がします。試しにコーヒーカップに移して温めても飲んでみたけど、そっちも美味しかったです。
ファミリーマートのバターコーヒー BUTTER COFFEE
〈商品の概要〉
- 商品名「バターコーヒー BUTTER COFFEE」
- 2017年12月5日発売。ファミリーマートのオリジナル商品
- ニュージーランド産のグラスフェッドバター*を使用
- ココナッツオイルなどから精製したMCTオイルを使用
- コーヒーはブラジル、コロンビア、グアテマラをブレンド
- ブラジルは最高等級「No.2」格付けを取得した豆を使用
- 砂糖等の糖類ゼロ*。まろやかな味わいのチルドコーヒー
- 内容量240ml、販売価格184円(税込み198円)
- 全国のファミリーマート、サークルK、サンクスで販売
*糖類ゼロは、100ml当たり糖類0.5g未満のものに表示可能です(食品表示基準による)。
〈ファミリーマートのバターコーヒー〉について詳しくはこちら
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記事の情報は2017年12月8日時点のものです。
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