ミント・ジュレップを飲みながら秋の競馬観戦を楽しもう
ミント・ジュレップは、アメリカでケンタッキーダービーのオフィシャルドリンクにもなっている、伝統的なウイスキーベースのカクテル。秋の競馬シーズン開幕を前に、ミント・ジュレップを作って飲んでみます。
ミント・ジュレップには競馬場がよく似合う
9月。競馬ファンにとっては待ちに待った秋のシーズン開幕です。これから年末年始にかけて、ビッグレースが目白押しになります。というわけで、競馬に縁のあるウイスキーベースのカクテルをご紹介します。ケンタッキーダービーのオフィシャルドリンクにもなっている「ミント・ジュレップ」です。
ケンタッキーダービーは、アメリカのケンタッキー州ルイビルで毎年開催される競馬のビッグレース。アメリカの競馬界で最も権威あるレースであるばかりか、「スポーツのなかで最も偉大な2分間」と称されるほど、アメリカ人にとって特別なイベントなのです。
競馬場で観客がこぞって飲むのがミント・ジュレップ。ホントはケンタッキーダービーが開催されるのは5月ですが、秋のレースをテレビで観ながら飲むことにしちゃいます。
ミント・ジュレップのつくりかたはカンタン
はじめにグラスに砂糖を小さじ2杯。グラスは300ml以上入る大きめのもののほうが、アメリカ南部の気分になれます。
炭酸水を30ml入れて、バースプーンで砂糖を溶かします。
そしてミント。これが主役ですね。先っぽの方の若芽を使います。
ここはけちらないで、グラスに軽く一杯くらいミントを使いましょう。
ミントをつぶします。この棒はモヒートペストルという道具ですが、普通のすりこぎでも、またはバースプーンでやっても十分だと思います。
クラッシュアイスを入れます。バースプーンを使って、氷のしかるべき位置にヒットさせると、氷は砕けます。
こんなぐあいに。でもこれは、ロックアイスのような固い氷の場合はちょっと熟練が必要です。
ケンタッキーのカクテルですから、お酒は当然のようにバーボンです。45ml計ります。
計ったバーボンをグラスに入れて、バースプーンで軽くステア。
いちばん上にミントの先を飾って、ストローを挿したら、ミント・ジュレップの完成です!
ミント・ジュレップを飲んでみる。美味しい!
できあがったミント・ジュレップを一口飲んでみます。バーボンの甘さを引き立てる、ミントのさわやかな香りとかすかな苦味。まさに冷涼酒(ジュレップ)と呼ぶのにふさわしい味わいです。これはバーボンの飲み方のバリエーションとして、ぜひともおすすめしたい飲み方です。
ミント・ジュレップのつくりかたを動画でもご覧ください
ミント・ジュレップとO・ヘンリ
O・ヘンリの短編「ハーグレイブズの一人二役」に、アメリカの南部で没落して北部に流れてきた元農場主の老人が、南部の飲み物であるミント・ジュレップのつくり方を披露する場面があります。そのとき老人は、つくりかたの手順は伝統的なもので、これを少しも変えてはいけないと熱心に説きます。つまり伝統にのっとった「型」の大切さです。
作品ではあらゆることで南部流の「型」にこだわる老人と、北部育ちの若者とのあいだに一悶着あるのですが、カクテルにおいて「型」が大切なのはわかる気がします。同じお酒と材料を使っても、熟練したバーテンダーさんがきっちりとした手順でつくるカクテルは、ぜんぜん違う美味しさになります。O・ヘンリも飲んだであろう本場のミント・ジュレップがどんなものなのか、いつかケンタッキー州に行って、たしかめてみたいな、と思います。
ミント・ジュレップ、皆さんもぜひお試しください!
※記事の情報は2019年8月29日時点のものです。