ジンのスタンダード『ビーフィーター』の蒸溜所を訪ねました。
もっとも定義が厳しく、いわばジンのスタンダードスタイル「ロンドン・ドライジン」。その中でも代表的なブランド『ビーフィーター』の蒸溜所をレポートします。
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ロンドンはこうしたジン人気の発信地のひとつです。「ロンドン・ドライジン」というカテゴリーがあるほど、ジンと所縁の深いこの町では、ジンの蒸溜所やバーを巡る観光コースが開発され、新しい魅力がプラスされました。
今回から3回にわたって、ロンドンからタイプの異なるジン蒸溜所をレポートします。まずは日本でもお馴染みのビーフィーター蒸溜所の紹介です。
アクセスしやすいビーフィーター蒸溜所
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ジュニパーベリーは複数年分を確保するビーフィーター
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浸漬は「24時間」がビーフィーターのこだわり
その日に浸漬したものを翌日に蒸溜というサイクルを繰り返しますが、蒸溜液は一週間分貯めておきます。日によって味わいが微妙に変わるので、バラツキをなくすのが狙いです。また、蒸溜液は最初に流れ出るヘッド(頭)と最後のテール(尾)をカットして、ハートの部分だけを取り出します。
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ロンドン・ドライジンのスタンダード
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次によりジュニパーベリーを強調したサンプル、華やかに香るサンプル、甘いトム・ジンと比較して、『ビーフィーター24』を試します。これは『ビーフィーター』の基本である9つボタニカルのほか、中国緑茶と日本の煎茶、グレープフルーツピールを用いた上級品。マスターディスティラーのデズモンドさんが日本を訪れた時にインスピレーションを得て開発されました。最後の6つ目はキュウリのエッセンスを加えているロンドン・ドライジンではないタイプが出され、ジンのカテゴリーの広がりを示しました。
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※記事の情報は2019年11月7日時点のものです。
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