スペインのヴィーガン認証オーガニックワイン《コスパワインのススメ⑬》

デイリーに楽しめる安旨コスパワインを紹介する企画。今回はスペインのヴィーガン認証オーガニックワインをご紹介。環境に配慮して生産されるサスティナブルなワインの味わいとは。

2021.10.18

メインビジュアル：スペインのヴィーガン認証オーガニックワイン《コスパワインのススメ⑬》

ソムリエの資格を持つ名古屋の酒類卸イズミックの青田が、コスパで選んだ安旨ワインをご紹介。今回は環境に配慮して生産されている、スペインのオーガニックワインをご紹介します。

環境に配慮したこれからの時代のワイン「GEA」

今回はボデガス・アルカルデットというスペインのワイナリーが手掛ける、環境に配慮したワイン「GEA」シリーズをご紹介します。

生産者のボデガス・アルカルデットは、スペインのラ・マンチャ地方で起業家精神にあふれたワイン醸造業者グループが集結し、1972年に設立されたワイナリーです。

環境に配慮したワインの生産に力を入れているのが特徴で、今回ご紹介する「GEA」シリーズも、オーガニック畑のブドウを使い、さらに原料にはすべて植物性由来のものを使用するという徹底ぶり。ヴィーガン認証も受けています。

実はオーガニックワイン自体は珍しいものではありませんが、環境に配慮するがゆえに品質が置いてけぼりになっているワインにもまれにでくわすことがあるので、こちらのワインのお味が気になるところ。

そんなわけで百聞は一見に如かず、早速試飲タイムといきましょう。

「GEA ヴィーニャ・アマゾニアソーヴィニヨン・ブラン」を飲んでみた

まずは白、「GEA ヴィーニャ・アマゾニアソーヴィニヨン・ブラン」からです。

“アマゾニア”ということで、アマゾンに生息するオオハシがラベルに描かれています。

スペインの安旨ワインの代表格と言えば個人的にはヴェルデホなんですが、こちらは国際品種のソーヴィニヨン・ブラン。スペインのワインは土着品種のイメージが強いのでちょっと意外な品種です。

グラスに注ぐと、色合いはレモンイエロー。柑橘の香りに少しトロピカルな香りが重なります。アタックは酸味というよりは果実味のほうが強い印象がありますが、酸味と果実味のバランスのとれた味わいです。口当たりは滑らかで、はつらつとしたイメージのニューワールドのソーヴィニヨン・ブランと比べると、こちらはどこか落ち着きのある果実の深みを感じます。

海老のアヒージョのような、少しパンチのきいたこってりとした料理に合わせたい味わいです。

「GEA ヴィーニャ・アンタルティダカベルネ・ソーヴィニヨン」を飲んでみた

お次は赤の「GEA ヴィーニャ・アンタルティダカベルネ・ソーヴィニヨン」です。

こちらは”アンタルティダ”（スペイン語で南極の意味）ということで、ラベルにペンギンが描かれています。

キャップの色とラベルの文字が青かったので、実は最初白ワインだと思って間違って開けそうになりましたが、こちらが赤ワイン。逆に白ワインはキャップとラベルの文字の色が赤でした。液体の色を見れば一目瞭然ですが、先入観って怖いですね。

スペインの赤と言えばテンプラニーリョが有名ですが、こちらも白同様、国際品種のカベルネ・ソーヴィニヨンを使用しています。

色合いは輝きのあるルビーレッド。少しスパイシーな香りに、ブラックベリーのような果実の香りが重なります。口当たりは柔らかく、程よい果実味があって、アフターにまろやかなタンニンが残ります。全体的に優しい印象にまとまっています。

合わせるならシンプルに生ハムなんかがおすすめです。

ヴィーガン認証のオーガニックワインということでしたが、環境への配慮だけでなく、純粋にワインとしての品質も高いと感じました。ぜひ皆さんも、気軽に家飲みでお楽しみいただければと思います。

GEA ヴィーニャ・アマゾニアソーヴィニヨン・ブラン【商品概要】