【2022年注目のお酒は?】ワインソムリエ兼バイヤーが選ぶトレンド予想5選!
2022年にトレンドになりそうなお酒を、バイヤーズレポートでおなじみ、名古屋の酒類卸イズミックの青田がバイヤー視点で大予想。今年飲むべきお酒とは?
2022年最初のバイヤーズレポートは、例年恒例! 今年注目のお酒の大予測です。
昨年は「真面目にやります」と言ったにも関わらず、当たったのか当たらなかったのかよく分からない、なんだかもやっとした結果になってしまったトレンド予測でしたので、今年は心機一転、独断と偏見だけで予測していきたいと思います。
【2022年トレンド予想①】ビールの復活
昨年はアサヒの生ジョッキ缶やマルエフなど、久々にビールでのヒット商品が生まれた喜ばしい1年でした。
では今年はどうなるかと言いますと、そのカギは「2023年の酒税法改正」にあります。
2023年10月の酒税法改正では、ビールは50mlあたり6.65円の減税となり、併せて新ジャンルは発泡酒へと統合されます。その結果、2020年9月まであったビールと新ジャンルの酒税350mlあたり49円の差が、16.36円まで縮まることになります。
ビールと新ジャンルの価格差がほとんどなくなることから、ビールメーカー各社はこれまで新ジャンルなどに注いできたリソースを再びビールへと傾け始めることが予想されるため、今年はビールにとって大きな転換の1年となりそうです。
また、長引く巣ごもり需要もあり「せっかくなら変わったものを飲みたい」という心理から、クラフトビールも根強く人気です。アウトドアブームも相まって、グラウラーでの量り売りビールもジワジワと注目されるようになってきました。
というわけで、今年はビールが大きく変わる年になると言っても過言ではないかと思います。なんだかビールが飲みたくなってきました。
【2022年トレンド予想②】スピリッツへの回帰
これは超個人的なところで、最近ラムにハマっておりまして…。というか以前からハマってはいたのですが、少しずつ馴染みのバーなどにも顔を出せるようになってきたので、ここに来てブームが再燃している、といったほうが正解かもしれません。
個人的な状況はさておき、サントリーのジャパニーズジン「翠」も好調なようですし、まだまだクラフトスピリッツもブームの最中。4月には国産のジンやウォッカなどの製造における着色規制の撤廃が決まっているなど、スピリッツ類にとっては新たな始まりの1年になりそうです。
【2022年トレンド予想③】RTDの再編集
長引く自粛生活で一気に勢力を拡大したのがこのRTDです。昨年は、もう出尽くしたと言っても過言ではないくらい浸透したレモンサワーに始まり、名産品のフルーツなどを使ったご当地チューハイや、ポン酢サワーのようなコラボ商品、そして絶対に外せないハードセルツァーなど、もうありとあらゆる商品が発売され、正直なところ私もすべては把握できておりません。
また、健康志向の高まりから、9%主体だったアルコール度数も7%へシフトしてくるなど、アルコール度数の選択肢も以前より幅広くなりました。今年もまたありとあらゆる商品が多々発売され、さらに売り場がにぎやかになっていくのではないかと思われます。
そんなわけで、今年は「○○系チューハイ」といった形で、もう一度カテゴリーを再編した上で商品をおすすめしていけたら、と考えております。きっと編集部のほうでも、新しい切り口での飲み比べ企画をやっていただけるのではないか…と淡い期待を抱いている今日この頃です。
【2022年トレンド予想④】ワンランク上のワイン
昨年のまとめでも少し触れましたが、外食に使っていたお金でワインを買えば、結構いいワインが買えたりするんですよね。
ということで、家で飲むなら、せっかくなのでちょっといいワイン飲みませんか?という私からの提言です。もちろん安いワインが悪いというわけではないのですが、せっかくなのでこの機会にいいものにも触れてほしいなと思うわけです。
私ももともとは「酔えればなんでもOK!」といったタイプの人間でしたので、以前はワンコインワインで十分でしたが、やっぱり良いものを知ってしまうと戻れません。味わいが全然違います。これはもうぜひ一度体験していただきたい。
せっかくできたおうち時間、ゆっくり美味しいワインを味わってほしい!という気持ちを込めて、いつもよりワンランク上のワイン体験をおすすめしたいと思います。
【2022年トレンド予想⑤】進化する日本酒
日本酒の味わいは、ここ数年で飛躍的に進化したのではないかと思います。最近はどこの日本酒を飲んでもクオリティが高く、驚くばかり。本当にどれを飲んでも美味しいです。
というのも、ここ最近の流れでは、代替わりによってリブランディングする蔵があったり、廃業寸前の蔵を継承して異業種から新規参入するところがあったり、はたまたクラウドファンディングであれこれやっている蔵があったりと新しい動きも多く、業界全体が切磋琢磨して頑張ってる印象を受けます。
日本が世界に誇る独自の酒、日本酒がこのようにしてレベルが上がっていくのは大変喜ばしい限り。…なんていろいろ言いましたが、これもまた、ただ私が飲みたいだけだったりもするのですが。やっぱり日本酒は美味しいですよね。
完全に個人的に飲みたいお酒5選になってしまいましたが、せっかくの家飲み、美味しいものを楽しみたいですよね。
2022年は‟ワンランク上の家飲み”をキーワードに、お酒選びをしてみてはいかがでしょうか。
※記事の情報は2022年1月3日時点のものです。
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