特A山田錦を贅沢に使った最高スペックの純米大吟醸「百黙 FUTURE」を飲んでみた
灘の老舗蔵元「菊正宗」が、特A地区の山田錦を贅沢に使って醸造した純米大吟醸「百黙 FUTURE」をご紹介。贅の限りを尽くした最高スペックの日本酒の味わいとは?
吉川特A地区のテロワールが息づく純米大吟醸
ご紹介するのは「百黙 FUTURE」という日本酒です。お値段はなんと14,000円(税別)と、これまでここでご紹介してきた商品の中では最高金額の商品。
菊正宗のある兵庫県は皆様ご存じ、全国屈指の酒どころ。そして何より酒米の王″山田錦”の一大産地でもあります。そんな一大産地の中で、特段優れた山田錦を生産する″特A地区”というエリアがあるのをご存じでしょうか。
山田錦は1936年に兵庫県立農事試験場で開発された、現在流通している酒米の中では歴史の長い品種です。長い歴史を経て、今では全国各地で生産されるようになりましたが、品質は兵庫県産、なかでもこの″特A地区”と呼ばれる産地のものが最高とされています。
そもそも山田錦は、その酒米としての人気とは裏腹に成熟が遅く倒れやすいなど、生育条件が厳しく栽培が難しい品種とされています。山田錦の栽培には、昼夜の気温較差が大きく降水量の少ない標高の高い山間棚田地帯で、黒粘土の土壌であることが理想的だと考えられているそうですが、このテロワールの条件を兼ね備えているのが、まさにこの特A地区なのです。
特A山田錦で酒造りができるのは、限られた蔵のみ
このエリアでは古くから、″村米制度”と呼ばれる一種の契約栽培のような取引制度にて、米農家と酒蔵とがお互いに支えあってきたという歴史があります。以前、同じく兵庫の蔵元で「龍力」のブランドとして有名な本田商店にてお話を伺ったことがあり、この村米制度のできた経緯とか歴史が大変興味深いものだったのですが、すべて説明するととても収まりきらないので、また別の機会で説明できればと思います。
で、この村米制度、今もなお引き継がれているのですが、なんだかんだあって兵庫県の蔵元で今も続いているところは少ないらしく、菊正宗のように長きにわたってこの制度が続いている蔵元は珍しいそうです。逆に言うと、兵庫県の蔵元でこの特A地区の特別な山田錦を使って酒造りができるのは、かなり限られた蔵だけということになります。
菊正宗ではこの特別なテロワール、いわばグランクリュの山田錦を使って「百黙」シリーズというブランドをエリア限定で展開しており、今回ご紹介する「百黙 FUTURE」はこの最上位の商品ということになります。
「百黙 FUTURE」は、この特別な山田錦を35%まで精米した贅沢な純米大吟醸の無濾過原酒。もろみを35日間という長期で発酵させるなど、手間暇かけた最高スペックの日本酒に仕上げているということで、まあこれは飲んでみるしかないですよね。
というわけで、試飲タイムといきましょう。
「百黙 FUTURE」を飲んでみた
大吟醸グラスをお持ちでない場合は、ワイングラスを使っても香りは引き立ちます。
一般的な無濾過原酒は、米の旨みの主張が強い、パワフルな味わいのタイプが多いのですが、こちらは上品にまとまっており食事との調和を計算されている感があります。繊細な味付けの和食に合わせて贅沢な時間を過ごしたくなるような、そんな日本酒です。ハレの日の家飲みにぜひ使っていただきたい1本です。
数量限定となっておりますのでお早めに。
【商品概要】百黙 FUTURE
- 産地:兵庫県
- 原材料名:米、米麹
- 精米歩合:35%
- アルコール度数:16%
- 容量 / 容器:720ml / 瓶
- 参考小売価格:14,000円(税抜)
- 製造元:菊正宗
※記事の情報は2022年1月17日時点のものです。
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