カクテルブーム到来に期待! カクテルフェスタに行ってみた
コロナ禍で家で飲む機会が多くなったことで、バーグッズが売れたという話もありますが、実際にいまカクテルのトレンドはどうなっているのか。2023年3月に開催された「CTSJ Brand &Cocktail Festa 2023」からそのトレンドを読み解きます。
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「CTSJ Brand &Cocktail Festa 2023」に行ってみた
長引くコロナ禍で家飲み需要が伸びた結果、バーグッズが売れたなんていう話を耳にしたことがありますが、まだまだ家飲みでカクテルというのはハードルが高いのではないでしょうか。生活が少しずつ以前の形に戻る中、家飲み需要も少し落ち着きつつあるのかなと思います。その反面、外食ではいままで体験しにくかった本物に触れる機会も少しずつ増えてきているのではないでしょうか。外で飲める今だからこそバーでカクテルを楽しみ、家飲みでもまたカクテルを楽しむ、というのが理想の形ではないかと思ったりもします。
そんなわけで、カクテルのいまを知るべく「CTSJ Brand &Cocktail Festa 2023」というイベントにお邪魔してきました。
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CTスピリッツジャパン
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2022年からは某シャンパーニュメゾンでのキャリアを持つドミニク・ドゥマルヴィルがセラーマスターを務めるシャンパーニュ、「ラリエ」の取り扱いを始めるなど、スピッツに留まらず幅広く展開しています。
そんな豪華なブランドが一堂に会するイベント、楽しくないわけがないですよね。つい仕事を忘れて飲みすぎてしまうところでした。
アペリティーヴォという文化
CTスピリッツジャパンの代表的な商品といえばやっぱりカンパリ。このカンパリにはイタリアの文化が根付いていると言っても過言ではありません。
イタリアにはアペリティーヴォという言葉があります。このコラムでも以前、フランスのアペリティフと同義で“食前酒”のこと、とご紹介したのですが、本来のニュアンスは少し違うそうです。
たしかに食前酒という意味も含むものの、夕食前にお酒を飲みながらゆったり語らうこと自体がアペリティーヴォであり、単にお酒だけのことを指す言葉ではないそうです。例えばネグローニのようにアルコール度数が高く、一般的には食後のお酒というイメージのものがアペリティーヴォの定番と言われていたりするのも、このイタリアの文化であるアペリティーヴォならではのことです。
で、このアペリティーヴォで飲まれるお酒、実はとある共通点があるそうです。それは苦みです。苦みは消化器を刺激し、食欲増進の効果が見込まれるので、そのあとの食事に向けて体が整うという、漢方にも似た考え方からきているようです。
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気軽にカクテルを楽しもう
今回のイベントではカクテルラボと題し、カクテルの試作を行えるコーナーがあったのですが、ここではトップバーテンダーからレクチャーも受けられる時間も設けてありました。実際に私も「カンパリシェカラート」というカクテルの試作に参加してみたのですが、それなりにおいしくは飲めたものの、プロが作るものとの差は歴然でした。
ちなみに「カンパリシェカラート」とは、カンパリをカクテルシェイカーに入れて氷とシェイクするだけという至って単純なレシピのカクテルで、仕上がりはピンク色で上面に泡の層ができるというのが特徴です。空気が混ざることによって、もともとのカンパリとは違った姿に変わるわけですが、ただシェイクして空気と混ぜるだけという、このシンプルの動作に技術の差がはっきりと表れるんですね。
この「カンパリシェカラート」、本場のイタリアでは氷とシェイクしたあと再度シェイカーに戻して、液体のみをさらにシェイクするという手の込んだレシピで提供するお店もあるそうです。実はこの工程をハンドブレンダーで代用するという裏技もあると教えてもらいましたが、家で作るならそういう方法でも全然ありですよね。
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そんなわけでたっぷり楽しませていただいた今回のイベント、あらためてカクテルの素晴らしさを体感することができました。またバーで本格的なカクテルを楽しみたいなと思うのとともに、これからは家飲みでも気軽にカクテルを楽しんでみたいと思いました。みなさまもぜひ、自分だけのおうちカクテルをお楽しみください。
※記事の情報は2023年4月3日時点のものです。
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