酒米を食べる!? あっさりモチモチで食べてもおいしい!
日本酒の原材料、酒米。普通のお米屋さんでは手に入らない業務用の品種です。でも最近は米飯用として一部のお店や通販で手に入るようになりました。今回は日本酒と発酵フレンチのお店「SAKE Scene〼福」を経営する、簗塲友何里(やなば ゆかり)さんの「酒米を食べてみた」リポートです。
酒米の特徴とは?
この酒米、一般的にはほとんど流通していません。お米屋さんやスーパーなどでもあまり見かけないかと思います。日本酒の蔵元は、基本的に契約農家などから買っていますが、最近は、酒蔵さん自身が夏は米を育て、冬は日本酒を造るところも増えて来ています。
日本酒を造るためのお米ですから、通常は、日本酒の生産量と酒米の生産量は連動しています。蔵元が造る日本酒の量に合わせて生産され、売買されるわけです。ところが、今年は少し事情が異なっています。
酒米の現状
つまり、仕入れた原材料の酒米を蔵元が消費できず、そのため新たに酒米を仕入れる事もできないのです。米農家も通年と同じようには米を育てられないという負の連鎖が起こってしまいます。
ということで、今、日本酒業界では、酒米を食べよう!という動きが起こっています。
酒米を食べてみましょう!
こちらの蔵元では、フランス、カマルグの米農家さんと共に2014年から米栽培を行い、マノビというフランス国有品種のお米を日本に運んで、日本酒を造る試みもされています。
山田錦は、大吟醸など香り高い高級酒に使われる人気の酒米で、ひところは鑑評会に出品される日本酒のほとんどが山田錦を使ったお酒だったほど。酒米の象徴的な存在です。
お米自体を観察してみると、やはり飯米より大きく、心白がよく確認できます。
炊き上がりは、ふっくらキラキラと輝くご飯になりました。それでは食べてみましょう。
さて気になる酒米の味わいは?
味わいは、さっぱりしています。噛めば噛むほど甘く感じる飯米のような余韻は少ないのですが、モチモチ食感とも相まって、とても美味しいです!
山田錦から造られる日本酒は、すっきりとした味わいが多いので、そこから想像すると山田錦のご飯も「さらっと」した味わいかと思っていましたが、予想通りです。みずみずしく、粒がちょっと大きいので、食べ応えもあるご飯になりました。
甘味が飯米より少ないので、リゾットやパエリア、雑炊などスープをお米に吸わせる料理にはバッチリ合います。おそらく、チャーハンも美味しいと思われます。また、意外とモチモチしているので、おにぎりにも向いていますね。
酒米の食事と日本酒を合わせよう
お米と日本酒の組み合わせがどんどん進化をしている現在。新たな日本酒の楽しみ方として、酒米にも注目してペアリングに取り入れて行くのもいかがでしょう。ぜひ酒米をお家でも気軽に食べていきませんか?
酒米の基本的なことについては、以前コラムでも書いていますので、よろしければこちらもご覧ください。
◆酒米については、コチラでも解説しています!
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