【新連載】ベジつまみはストックで〈庄司いずみのベジつまみ①〉
人気野菜料理家・庄司いずみさんによる、お酒がすすむ「ベジつまみ」コラムがスタート! 第1回は、作っておくと毎日のおつまみがさっと作れる野菜のストック術について。
と、お伝えすると、「ヘルシーですね」と言っていただきますし、「お酒は飲まない」と思われることもあるのですが、とんでもない! お酒は大好きです。毎日のビールは絶対に欠かしませんし、日によってはワインを飲んだり、日本酒を飲んだり、その時々で楽しんでいます。それも、たいていは家飲みで! 昔は外で飲むことが多かったのですが、最近は、基本は家飲み。そのほうがのんびり、ゆっくり楽しめますし、おつまみも自分好みの野菜料理を用意できますしね。
というわけで……。今回から始まるこの連載では、野菜料理家の作るベジつまみをご紹介していこうと思います。
野菜ストックは「手をかけすぎない」のがコツ
世は常備菜ブーム。きんぴらやひじきなどの常備菜を作っている人も多いと思いますが、今回おすすめするのは、常備菜までいかない、常備菜ほど手をかけない、まさに野菜のストック術です。
切った野菜に、ごく薄く調味料をあえるだけ
まずは、野菜を切ります。切り方は食べやすく。歯ごたえがある野菜が好きならば乱切りなど、大きめに。しんなりした野菜がお好みならば千切りや薄切りに。切ったら後は、塩やしょうゆ、みそなど、好みの調味料と混ぜれば準備完了です。調味料と混ぜるといっても、味はごく薄く。そのまま食べたら、物足りなく感じる程度にとどめます。
上の写真は、塩で玉ねぎをあえた“塩玉ねぎ”、しょうゆでにんじんをあえた”しょうゆにんじん”、塩麹でかぶをあえた“塩麹かぶ”。調味料の量は、玉ねぎ1個に対して塩小さじ1/4。にんじん小一本でしょうゆ小さじ1。かぶ中4個で塩麹小さじ1~2。浅漬けならもっと強めに塩味をきかせたいところでとめておきます。ここまで準備できたら保存容器に入れて冷蔵庫へ。この状態で5日は保存可能です。薄味だから、サラダに入れたり、野菜炒めや煮ものの具材に、汁の実にもなってとても重宝。
野菜ストック+ちょいアレンジで、おつまみが完成!
たとえばしょうゆにんじんを皿に盛り、胡麻をかける。塩玉ねぎをちぎった海苔で和える。これだけでおつまみの出来上がり! 味にパンチを効かせたいときは、おろしにんにくやしょうが、柚子胡椒、ごま油など好みのものをちょい足しすればなお良し、です。
こちらは塩麹かぶを蒸し器で5分、あるいは電子レンジで数分チンしてから、叩いた梅とおろしにんにくで和えただけのカンタンつまみ。さっぱりしていながらにんにくの風味で、日本酒にも良く合います。
こちらはかぶの竜田揚げ。塩麹味がうっすらついていますが、すこし味を強めて粉をまぶし、からりと揚げて出来上がり。生姜とにんにくが効いて、ビールにピッタリ、日本酒にも焼酎にも。揚げものですが、鶏のからあげほど重くなく、パクパク食べてももたれない。じっくり揚げるとかぶがとろけるようにやわらかくなり、最高のおいしさですよ。よかったらお試しくださいね。
●かぶの竜田揚げ(2人分)
材料
- かぶの塩麹和え かぶ1個分
- ▼A
- 塩麹(またはしょうゆ) 小さじ1
- しょうが汁 小さじ1/2
- おろしにんにく 小さじ1/4
- 片栗粉 適量
- 揚げ油 適量
作り方
- ボウルにかぶの塩麹和えとAを入れて混ぜ、5分以上味をなじませる。
- 1の汁気を軽く落とし、片栗粉をまぶしつける。
- 熱した油で2をカラリと揚げる。
庄司いずみさんのロングインタビューがこちらで読めます【Aktio Note】
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