純米酒とは? 【米・麹・水だけで造るふくよかな日本酒】

日本酒選びはいろいろ複雑で悩ましい! 家飲み日本酒をスッキリ選ぶためのヒントをお届けします。今回は最近の酒屋さんの棚をずらり埋め尽くす純米酒について。一口に純米酒といっても実は色々な種類があるんです。

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純米酒とは?

酒屋さんの日本酒コーナーを眺めると、まず目につくのが「純米」と大きく書かれたラベルです。どのメーカーからも「純米」と名乗るお酒が出ています。
純米酒ってなんでしょう?この答えはカンタンです。原材料に、水と麹の他、お米しか使っていないお酒の事。以上! なんですが、もう少しお付き合いください。日本酒の原料はお米にきまっているのに、なぜわざわざ「純米」と名付ける必要があるのか…。

実は、スタンダードな日本酒造りでは、お米が発酵してできたアルコール以外に、人工的に飲用アルコールを混ぜている場合が多いのです。といっても、何かズルしているわけではありません。味も匂いもない飲用のアルコールを最後に適宜添加することで、すっきりした味わいを出したり、キレの良さを演出したり、といった「調味料」「隠し味」「味わいの調整剤」として添加します。これも蔵の腕の見せどころの一つ、と言えるでしょう。

純米酒は、この最後の調整を行わず、お米の味わい100%のお酒、米の旨味を味わうためのお酒です。別の言い方をすれば、調味料を使わずに「おいしく造る」ための手間暇をかけている、特別なお酒、ということ。一般に「コクのあるふくよかな」味わいと評されます。

純米酒にも色々ある!

さて、純米酒買おう…… と酒屋さんの棚をよく見れば、単に「純米酒」ではなく、何かとくっついた色んな純米酒があります。「純米◯◯」とついたやつ。醸造アルコールを添加していないことだけが「純米」の条件なので、同時に他の特別な要件(精米歩合や発酵方法など)を満たしていれば、純米であると同時に「吟醸」や「大吟醸」なども同時に名乗ることができるのです。

つまり、「純米◯◯」となっているものは、純米であると同時に、ほかの特定名称酒の条件も満たしているさらにスペシャルなお酒、ということになります。これら色々
な純米酒をリーズナブルな順にならべると、下記のようになります。


●純米酒

水、麹、米のみを使って、醸造アルコール添加をしないお酒です。お米のコクと旨味が持ち味。
 

●特別純米酒

純米であり、なおかつ、精米歩合が60%以下のお酒。単なる純米よりもすっきり、きれいな味わいに。また、お酒の製法や原料に特段の工夫がある場合にも、この「特別」をつけることができます。何が「特別」なのかはラベルに表示されていますので、要確認!
 

●純米吟醸酒

純米であり、なおかつ、精米歩合が60%以下で、さらに「吟醸造り」という発酵を行っているお酒。低温でじっくり発酵させ、香り高いフルーティな味わいに。


●純米大吟醸酒

上記の純米吟醸のなかで、精米歩合が50%以下のもの。贅沢にお米を削って造っています。純米吟醸よりさらにすっきり、きれいな味わい。

以上が純米酒の基本知識、日本酒選びにお役立てください。純米酒は、お米の旨味を100%引き出すべく、各蔵ががんばったお酒。ピュアな日本酒の美味しさをぜひ味わってみてください。
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