発見!うなぎに合うイタリアワイン。

名古屋の酒問屋イズミックの青田が、いま注目のお酒の情報をバイヤー目線でお届けします! 今回は「土用の丑の日」にぜひ飲みたい、うなぎによく合うイタリアワインをご紹介します。

ライター:青田俊一青田俊一
メインビジュアル:発見!うなぎに合うイタリアワイン。

土用の丑の日はうなぎで一杯

今年もスーパーやコンビニの店頭で土用の丑の日の文字を見かける季節がやってきました。土用の丑の日といえばうなぎ、うなぎといえば蒲焼をご飯に乗せて食べるのが一般的だとは思いますが、個人的にはつまみとしてうなぎ(白焼きがベスト)で一杯といきたいところです。そういえばうなぎと聞いて学生のころ、後輩に「うなさん」の愛称で呼ばれていたことを思い出しました。見た目がうなぎっぽいとかではなくて、ぬるっと掴みにくい性格だからだそうです。
それはさておき話を戻すと、「うなぎに合わせるお酒」と聞いてまず連想するのは日本酒だと思いますが、今回はちょっと趣向を変えてワインを合わせてみたいと思います。

南イタリアを代表するワイナリー「フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ」

さて、今回うなぎに合わせるのは、前回のお寿司の記事と同じくイタリアワイン。日本と同じくうなぎを食べる文化のある国、イタリアのワインならばっちり合いそうです。まあ、イタリアのうなぎ食文化については、京藤先生のイタリア式家飲みコラムのほうできっと詳しく解説いただけると信じて、早速マリアージュを。
今回はイタリア・カンパーニア州からフェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社のファビアーノ氏が来日されるのに合わせて開催された、名古屋・伏見のうなぎ料理店「澤正」様でのマリアージュの会を体験しに行ってきました。
「フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ」
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社はイタリア国内外で数々の賞を受賞する、南イタリアの代表的なワイナリーで、2013年イタリアソムリエ協会により「べストワイナリー・オブ・ザ・イヤー」にも選出されています。これまた期待せずにはいられません。

白焼きには白で

白焼きに合わせるワインはグレーコから造られるカンパーニア州のDOCGグレーコ・ディ・トゥーフォ「クティッツィ」。
それではまず白焼きから。白焼きに合わせるワインはグレーコから造られるカンパーニア州のDOCGグレーコ・ディ・トゥーフォ「クティッツィ」。グレーコはギリシャから伝わったとされるカンパーニア州の土着品種で凝縮した果実味と強い酸が特徴。こちらの「クティッツィ」に関しては酸がまろやか。このまろやかな酸がうなぎの上品な脂によく合います。また今回ご協力いただいた伊藤ソムリエの計らいで特別にオリーブオイルと煮詰めたバルサミコ酢をご提供いただいたのですが、これがまたワインとの相性はもちろんのこと、白焼きとの愛称も抜群で、意外な組み合わせに驚きです。ワインに合わせるならわさびよりも、むしろこちらの食べ方のほうがありかもしれません。

たれにはやっぱり赤がいい

先ほどと同じくカンパーニア州のDOCGタウラージ
続いて蒲焼です。ご用意いただいたのは名古屋名物ひつまぶし。たれにはやっぱり赤ということで、先ほどと同じくカンパーニア州のDOCGタウラージといっしょに楽しみます。タウラージはアリアニコ種から造られる、長期熟成にも向く赤ワインです。
しっかりとしたタンニンと強い果実味があって、たれの味とうなぎの脂によく合います
こちらのタウラージについてはしっかりとしたタンニンと強い果実味があって、たれの味とうなぎの脂によく合います。またこちらのお店では粒の山椒を提供されているのですが、この風味の強い山椒にタウラージの持つスパイシーな味わいがよく合います。これは「美味しい」の一言に尽きます。かなり贅沢な体験をさせていただきました。ごちそうさまです。

今年の土用の丑の日は7月25日(火)と8月6日(日)の2回チャンスがありますので、今年は家飲みで「うなぎとワイン」をお試しあれ。

クティッツィ【商品概要】

  • 生産国:イタリア
  • 格付け:グレーコ・ディ・トゥーフォDOCG
  • ぶどう品種:グレーコ
  • 容器 / 容量:瓶 / 750ml
  • 参考小売価格:3,700 円(税別)

タウラージ【商品概要】

  • 生産国:イタリア
  • 格付け: タウラージDOCG
  • ぶどう品種:アリアニコ
  • 容器 / 容量:瓶 / 750ml
  • 参考小売価格:5,500 円(税別)
写真左:クティッツィ、写真右:タウラージ
※記事の情報は2017年7月3日時点のものです。
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