全国燗酒コンテスト2017お披露目会 おいしい燗酒人気投票

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さけ通信
全国燗酒コンテスト2017(主催:同実行委員会)の入賞酒お披露目会が、10月18日(水)にコートヤードマリオット銀座東武ホテル(東京都中央区)で開催され、約230人の来場者は蔵元とともに入賞酒を味わいました。今回は最初の30分間が入賞酒をブラインドで試飲しての人気投票です。投票が終わると銘柄をオープンにして冷酒と飲み比べ、そしてバラエティに富んだ酒肴とのペアリング体験、さらに参加した蔵元のお酒が当たる福引という盛りだくさんでした。

プレゼンターは辰巳琢郎さん

プレゼンターは辰巳琢郎さん
パーティに先立ち、入賞蔵元へのトロフィーの授与式がありました。プレゼンターとしてお祝いに駆けつけたのは俳優の辰巳琢郎さん。「ワイン好きのイメージが強いようですが、ふだん家では日本酒」とあいさつした後、最高金賞の受賞蔵元にトロフィーを手渡していただきました。
日本酒も大好きという辰巳さんはお披露目会にも参加、ブラインドでのきき酒もテキパキとすすめ、30分間に約60点を評価、このスピードは今回来場された一般のお客さまのほぼ2倍、さすがです。
「パーティと聞いていたのに皆さん、真面目にきき酒されているのでびっくりしました。どれもよくできていましたが、特にプレミアム部門(720ml ¥1100超)のお酒には感心するものがありました。食事もおいしく料理長がよく考えてくれているのがわかりました」とおっしゃっていました。

保温&目隠しにアンクルウォーマー

運営サイドとして最大の課題は、一度に200人に100点近いお酒をどうやって燗で試飲してもらうかということでした。4合瓶を瓶ごと温めて保温しても、卓上に並べた時からどんどん冷めていきます。ブラインドで試飲してもらう人気投票の30分間は、いい温度帯で試してもらわなければなりません。そのあともできるだけ温度を保つようにしたいところでした。
いろいろ試してたどり着いたのがアンクルウォーマーを瓶に被せるというアイデアです。保温と銘柄隠しのために足首を温める筒型のニットで瓶を覆いました。アルミフィルムを蒸着したペットボトルの保冷温カバーやソックス、ポリ袋などとの保温力の比較でも、アンクルウォーマーはいい結果を残し、何よりも底が抜けているので瓶を立てた時に安定感があります。大勢が卓を囲む試飲会ではこの点はとても重要です。
かくしてスタッフは開会の2時間前から100本のお酒を瓶ごと燗し、温まったら保温庫に入れる作業に取り組み準備しました。テーブルにセットしてアンクルウォーマーを被せて、キャップを外して試飲会に備えました。
利き酒投票

【保温実験】次の素材の保温力を比較してみた。

  • ペットボトル用保冷袋
  • すっぽりカバーするレッグウォーマー
  • レジのポリ袋
  • 腹巻きになるアンクルウォーマー
  • 瓶を裸のまま
パーティでの飲食時間に相当する60分間、55℃まで加温した瓶燗酒を室温(27℃)で置いてみると、

第1位 レッグウォーマー (▲7℃)
第2位 アンクルウォーマー(▲8℃)
第3位 ペットボトル用保冷袋とポリ袋が同じ (▲10℃)

ちなみに瓶(厚手)のまま裸でも▲11℃だった。
保温性の高いレッグウォーマーは瓶の座りが悪いので倒れやすく、 実用的なのはアンクルウォーマーというのが今回の実験の結論。
【保温実験】

「燗酒」のうま味×うま味の相乗効果

好みのものへの投票と引き換えに酒リストが手渡されます。同時に冷酒が銘柄を隠さずにテーブルに出され、燗で試飲したお酒の隣に置かれます。
自身が投票した酒が何わかると、あちこちから歓声が沸きました。他社の酒に投票して苦笑いする蔵元、票を投じた酒蔵を捉まえて挨拶する方、投票した酒をさっそく冷酒でも試す方など、それぞれに楽しんでいただいたようです。

おつまみは「牛うま煮」「生ハム」「サラミ、キャロットラペ」「グリルチキン」「ぎんなん豆腐田楽味噌」「キングサーモン、栗の渋皮煮」「ロールキャベツ」「ナチュラルチーズ」など12品の酒肴を揃え、お気に入りの燗酒と合せます。燗酒と料理の相性の幅は広く、料理の引き立て役に回ります。料理のうま味と燗酒のうま味の相乗効果で味わいが膨らみ、温かいので油脂が流れて後口もきれいです。

福引ではご来場いただいた蔵元47社から、お酒が直々に手渡されました。4人に1人はお酒が当たる高確率な福引では、3人全員が当選されたグループもあり、おおいに盛り上がりました。
和洋さまざまなおつまみ
ペアリング
福引で当選! 思わず顔がほころびます。
福引で当選! 思わず顔がほころびます。

人気投票のベスト3はあのお酒

最後に人気投票の結果発表です。全商品が金賞・最高金賞の受賞酒ですから、品質が優れていることは間違いありません。この投票はあくまでも「好み」を探すゲームです。そして約220人の参加者からの人気を集めたのは次の4点でした。

最多得票は17票を集めた『米鶴 純米酒 ピンクのかっぱ』(米鶴酒造・山形)と『金門世界鷹 吟醸50』(世界鷹酒造・埼玉)です。前者はピンク色のにごり酒で特殊燗酒部門の最高金賞です。後者はお値打ちぬる燗部門の最高金賞の逸品。

2位には16票の『御園竹旨口きもと』は武重酒造(長野)で、昔から地元で人気の商品です。

3位は14票の『ふゆ・みず・たんぼ一ノ蔵 特別純米原酒 冬期湛水仕込み』(一ノ蔵・宮城県)。プレミアム燗酒部門で金賞を受賞した商品でした。

参加した方々からは「とても楽しかった」「新しい企画でおもしろかった」との声が多数くかれました。ご来場いただいた皆さま、お酒をご協賛いただいた蔵元さま、運営をサポートいただいた会場スタッフなど、お力添えいただいたすべての皆さまに御礼を申し上げます。

【入賞酒一覧はこちら】
人気投票上位4蔵
※記事の情報は2017年11月2日時点のものです。
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