夏においしい！甘酒フローズンカクテル

「飲む点滴」とも言われる甘酒は、体にいいだけじゃなく美味しい飲みもの。今回は甘酒を凍らせて作るカクテルをご紹介。7種類のお酒で試してみました。

2018.08.15

この夏は記録的な猛暑が続いています。日中、外を歩けば日陰ばかりが恋しく、夜になっても気温は下がらず、ひと晩中冷房を使わなければ熟睡できないという方も多いのではないでしょうか。これだけ暑いと身体もバテ気味、栄養豊富な甘酒でいたわってあげてください。今回は、おいしく楽しく体にやさしい甘酒のフローズンカクテルをご案内します。

凍らせた甘酒に手当たり次第にミックス

凍らせてシャーベット状にした甘酒をスプーンでカクテルグラスにとって、酒をかけて混ぜるだけというお手軽フローズンカクテル。自宅にあった酒で手当たり次第にやってみました。甘酒は金沢の『福光屋糀甘酒』です。老舗の酒蔵が米麹だけでつくった高級品。ひと味違います。ちなみの福光屋は清酒は純米酒しかつくりません。アルコールを添加した酒は一切なし。石川県で一番大きな酒蔵ですが、この規模で全量純米酒にしているのはおそらくここだけです。とても良心的でまじめな酒蔵ということです。

で、試してみたのはこんな酒たちです。

『福正宗　金色のしずく』は福光屋の経済的な純米酒。同じ蔵なので『糀甘酒』との相性もきっといいはずです。夏の定番『カンパリ』と『ビーフィータージン』、ウイスキーは甘い香りのバーボン『ジムビーム』とスモーキーなアイラモルト『ラフロイグ』、そしてチューハイに浮かべてみようと『タカラ焼酎ハイボール』と『タカラ樽熟成焼酎ハイボール』も試してみます。

甘酒×カンパリ「甘酒イタリアーナ」

甘酒を凍らせて『カンパリ』をかけただけなのですが、“カンパリ甘酒”では味気ないので勝手にネーミングしてみました。大して変わらない気もしますが…。『カンパリ』はさまざまなハーブを使ったリキュールで、ひと口飲んだら印象的な赤い色と苦さを忘れられません。どんなハーブを使っているのかレシピは門外不出、西洋の養命酒みたいなものですね。グレープフルーツと相性がよく、多くのカクテルで一緒に使われています。今回もグレープフルーツジュースを加えようかと思いましたが、甘酒の味が隠れてしまいそうで見送りました。『カンパリ』を凍らせた甘酒に1：1くらいで溶いてみます。カンパリの苦味が甘酒でマイルドになって、甘さもナチュラルなやさしいものに変わりました。なかなかの美味。スプーンで食べていくと、すぐにほっこりしてきます。よく混ぜると見た目はイチゴのスムージーにそっくりです。

甘酒×ジン「スィート・スノー・ジン」

『ビーフィーター』（ジン）は1対1では甘酒が強すぎておもしろくありませんでした。どんどんジンを増やしていってジン3に甘酒1、スプーンにすくった時の透明感がカルピスウォーターくらい（と言ってもわからないか）にしたら、和風のショートカクテルとしてたいへんよろしい味わいでした。

甘酒×日本酒「シルキー和酒盆（わさけぼん）」

凍らせた『糀甘酒』に『福正宗金色のしずく』を1：1で加えてみました。これは割ったいうよりも甘酒を伸ばした感じです。甘酒の味わいそのままに甘みを抑えられて、ほどよい甘さのシルキーなにごり酒。冷たくしましたが、これは燗してもおいしそうです。

甘酒×バーボン「バーボン甘酒ボンボン」

アメリカ生まれのバーボンウイスキー『ジムビーム』は、新樽由来のバニラの甘い香りが立ちのぼります。甘い香りは甘酒の味と一体化して、まったく違和感がありません。というよりもバーボンの甘い香りを嗅ぐと、アイスクリームのような見た目のフローズン甘酒に、甘みを期待してしまうのです。飲んだらそのとおりに甘いので、よくできました、おいしくいただけました！　という感想になります。

甘酒×ウイスキー「スモーキー甘酒ソルベ」

好みの分かれるスモーキーなアイラモルトですが、お好きな方にはこれが一番のおすすめです。甘酒の細かな粒が残ったテクスチャーとスモーキーな『ラフロイグ』がおもしろく組み合わさって、上品な甘さのきな粉のお酒を飲んでいるような感じがしました。割合は1：1が基本で、好みでウイスキーを増やしてください。

甘酒×焼酎ハイボール「がぶ飲み甘酒ハイ」

柑橘系やフルーツのフレーバーのない焼酎ハイボール。『樽熟成焼酎ハイボール』は樽で寝かせた焼酎を使用しているので、ウイスキーほどではありませんがほのかに樽が香ります。樽のバニラ香は甘酒と相性がよく、甘酒を入れた分アルコール度数も下がって、ゴクゴク飲めてしまします。

甘酒×シークァーサー味の焼酎ハイボール「シトラス甘酒ハイ」

とにかく飲みやすい、『タラカ焼酎ハイボール・シークァーサー』のさわやかな味わいです。そこにフローズン甘酒をトッピングして、白濁したクラウディスタイルになりました。甘酒はスプーン1~2杯で。甘酒が多いとシュワシュワ感が消えておとなしくなります。

夏は麹100％の『糀甘酒』

今回使った『福光屋　糀甘酒』は米麹だけでつくった甘酒です。甘酒と言っても、酒粕を使ったものや、両方をミックスしたタイプがあります。米麹だけでつくった甘酒はでんぷんがブドウ糖になっていて、飲むとすばやく体に吸収されます。飲む点滴といわれる所以です。夏バテした時の栄養補給にもピッタリ。ぜひお試しを。

※記事の情報は2018年8月15日時点のものです。

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