うまさ溌剌! 日本酒ソーダ割り
ウイスキーをソーダで割ったハイボール、焼酎ならチューハイ、白ワインならスプリッツァーがあるのに、日本酒はソーダで割るとルール違反のような気がするのはこれいかに? 普段の家飲みで試してほしい、日本酒ソーダ割りの世界へいざ!
そんなとき一度試して欲しいのは日本酒のソーダ割りです。冷やした日本酒を冷たいソーダで割るだけで、から揚げや餃子など脂っこい料理もおいしく、カジュアルに楽しめる、日本酒ソーダ割りの出来上がりです。
日本酒をソーダで割ってもいいんだよ
でも、日本酒のアルコール度数はスタンダードなもので15度前後、水を加えて度数調整をしない原酒には20度近いものがあります。こんなにアルコール度数が高くては、酒豪でなければたくさんは飲めません。ビールは5%、居酒屋で飲むウイスキーハイボールやチューハイも同じくらいで、濃いめでも10度です。巷で人気のストロングチューハイはストロングと言ってもせいぜい9%、日本酒に比べたらかわいいものです。
にもかかわらず昨今の日本酒は濃いものが人気です。理由は、ひと口飲むだけならおいしいからです。デパートの酒売場の試飲販売では、アルコール度数も含め、濃厚なインパクトの強い酒がよく売れます。たくさんの日本酒を飲み比べできる試飲イベントでも、濃い味のものがおいしいと言われるのが常です。
ところがこうしたお酒は、毎日の夕食の時に軽く飲むには重すぎます。多くの方は小さなグラスで2杯(60ml)も飲めば十分と思うのではないでしょうか。そんなあなたに提案です。試しに日本酒をソーダで割ってみてください。すっきりと軽やかに楽しめて、日本酒の料理との相性の広さがさらに広がり、苦手なものがなくなるほどです。
軽いタイプ『松竹梅 天』は「日本酒3:ソーダ2」
では順番に味を見ていきましょう。まずは『松竹梅 天』。渡哲也さんのコマーシャルでおなじみのこの商品は、スーパーで2Lパックで900円くらいで売られているお酒です。ワインでいえば1本500円のチリやスペイン産のものより、もう一段お安いクラスに相当します。アルコール度数は13度~14度と低めで香り穏やか、味わいは柔らかい口当たりと軽やかな飲み口でよくまとまっています。価格を考えるとたいへんよくできた酒です。
これをソーダと1:1で割ってみると、口当たりは丸いものの、炭酸ガスの刺激でほとんどソーダ水のよう。日本酒らしさはあまり感じられません。これでは今ひとつなので、少しソーダを控えめにして酒3にソーダ2で試してみます。すると今度はいい感じです。ソーダの爽快感、さらっとキレて後からうま味が戻ってきます。ガス感はあまりなく舌にチリチリと刺激がある微炭酸というところ。この酒は3:2くらいがおすすめです。
香るタイプ『菊正宗ギンパック』も3:2
この酒も日本酒3:ソーダ2でソーダを控えめに加えた方が味がまとまりました。1:1では味が薄く、炭酸ガスで香りが強調されすぎる印象でしたが、3:2は香りも味も適度に開いて甘さとうま味がボディをつくっていました。
生原酒は1:1で十分
にごり酒のソーダ割りは秀逸
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