【酒好きほぼ100人アンケート】眺めながら酒を楽しみたい花は?
春の桜はもちろん、5月のバラ、6月の紫陽花(あじさい)、7月はラベンダーと来て、8月はひまわりが真っ盛り。さまざまな花を楽しめるようになった今、季節を彩る花を肴にお酒を楽しむスタイルが出てきてもよさそうです。今回は、酒好きほぼ100人アンケートから「四季折々の新・花見酒」を考えます。
好きな花のトップ3は「桜・梅・紅葉」
これら日本の芸術作品にもたびたび登場してきた花々に続くのは「8月のひまわり」(36%)、「5月の藤」(34%)、「6月のバラ」(32%)、「6月の紫陽花(あじさい)」(32%)、「10月のコスモス」(26%)です。いずれも身近にあり、季節を象徴する花たちです。
好きな花と観ながら飲みたい花
そのほか興味深いのは「好きな花」と「眺めながら酒を楽しみたい花」にギャップがある点です(グラフ2)。「8月のひまわり」は好きな人の36%に対して飲みたい人は12%と3分の1です。猛暑の中での花見が嫌われたのかと思いましたが、「6月の紫陽花」「6月のバラ」「10月のコスモス」のように、屋外で酒を飲むのにいい季節の花も、眺めながら飲みたい人が、好きな人の半分程度にとどまります。「7月のラベンダー」のように例外はあったのですが、眺めながら酒を楽しみたい気持ちの強弱は、季節や気温ではなく、24節気のような古くからの慣習と結びつく傾向が強いようです。
8月に眺めたいのは「ひまわり」、飲みたいのは「ビール」
9月は「曼殊沙華」×「日本酒」
10月は「コスモス」×「ワイン」
好きな花見酒のスタイルは「眺めのよい部屋から」
一方、桜の花見に代表される「花の下や花畑で酒盛り」は41%でこれはアウトドア型。同率の2位の「自宅の庭やベランダで花を眺めながら飲む」は中間型でしょうか。第4位はインドア型の「散策した後、自宅でゆっくり飲む」(33%)でした。
「ブドウ畑でワイン」「森でウイスキー」も人気
3位の「麦畑でビール」は麦秋の季節にどうぞ。黄金色のビール麦が風に波打つ景色や、初夏の強い日差しに雲が麦畑に影をつくる景色は感動ものです。
家族のつながりを深める 四季折々の新・花見酒
そして「友達におすすめしたい花見酒」という質問(自由記述)への回答では、次のようにとても私的な花見酒が寄せられました。
・孫といっしょにチューリップを見ながらお酒。(50代)
・嫁いだ娘が家庭菜園を始めて、「きゅうりの花が咲きました」等々、逐一SNSで報告して来るのですが、それを見ながらの晩酌が案外楽しかったりします。(50代)
・忘れ去られたような川縁に咲いているサクラの木下で、妻と二人花見酒。(40代)
今回の、桜だけでなく季節ごとにさまざまな花を楽しむ「四季折々の新・花見酒」の提案が、こうした交流の機会として広がっていくことを期待したいと思います。
【調査概要】
調査時期:2019年7月10日~7月15日
調査方法:自記入式アンケート調査
調査対象とサンプル数:酒文化研究所のモニターほかお酒好きを自認する方(週に4~5日以上飲酒する方が7割)108人
※記事の内容は2019年8月6日時点のものです。
『さけ通信』は「元気に飲む! 愉快に遊ぶ酒マガジン」です。お酒が大好きなあなたに、酒のレパートリーを広げる遊び方、ホームパーティを盛りあげるひと工夫、出かけたくなる酒スポット、体にやさしいお酒との付き合い方などをお伝えしていきます。発行するのは酒文化研究所(1991年創業)。ハッピーなお酒のあり方を発信し続ける、独立の民間の酒専門の研究所です。
- 1現在のページ