夏のスキー場でビアフェス!「サッポロ・クラフトビア・フォレスト」レポート

世の中にビアフェス数々あれどブルワリーの質と数、会場の快適さ、コスパの高さでトップクラスとイチ押しなのは、「サッポロ・クラフトビア・フォレスト」です。今夏、初めて参加したこのビアフェスを報告します。来年はぜひ札幌まで行きましょう

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「サッポロ・クラフトビア・フォレスト」は早起きが一番!

毎年7月上旬の週末に開催されるこのビアフェスは、札幌市内の「さっぽろばんけいスキー場」で行われます。湿度が低くさわやかな初夏の北海道で、さらに高原のスキー場まで足を延ばせば、気持ちのいいことと言ったらありゃしない。しかもアクセスは抜群で、地下鉄「丸山公園駅」からバスで15分ほどです。

さて、この催しを存分に楽しむコツはなんと言っても「早起き」です。

12時のビアフェスのスタートに合わせて、円山公園駅からの無料のシャトルバスが運行されますが、スムーズに乗るなら最初の便の1時間前には乗り場に行くことをおすすめします。30分前で十分だろうと思っていたら、すでに最後尾が見えないほどの列でした。もし出遅れてしまったら迷わず、路線バス(有料210円)かタクシーへ(料金は2000円くらい)。
無料シャトルバス

「サッポロ・クラフトビア・フォレスト」の会場はスキー場!

バス停から会場までは徒歩で数分。幅の広い階段を上がります。昔は足首の曲がらないスキー靴を履いてこんな階段を上ったなぁなんて思いながら進むと、登りきったところから受付が見えました。

前売り券を買っている人は、受付でビールチケット6枚を受け取り、リストバンドをつけて進みます。早めに前売りチケットを買うと、数量限定のオリジナルのグラスがもらえてお得です。当日券は入場料1000円のほかにビールチケット(500円/枚)が必要です。
会場風景
夏のスキー場もいいです。これから各地で飲食イベントが増えそうな予感がします
出店ブース
ブルワリーのブースが並ぶメインストリート。客席テントを挟んで反対側にフードブースが並ぶ

初の「サッポロ・クラフトビア・フォレスト」、目指せ2時間12杯

実はこの日は前売り券が2人分(ビール券12杯分)ありました。連れがドタキャンで、悩んだ末に1人で12杯を飲むことに。しかも帰りの飛行機の時間が決まっていたので、会場にいられるのは13:30までの2時間です。

まずは私の地元・北関東のクラフトビールの雄、うしとらブルワリーさん(栃木)。1杯目は軽く爽やかにということで「ライムビア」です。12杯にチャレンジするつもりと言うと、「そんなの軽い軽い、ゆっくり楽しんで」と励ましてくれました。(;^_^A
ライムビア
ライムの酸味とさわやかな香りでスタートにピッタリでした

2杯目は一昨年訪ねた京都醸造さん。日本語が堪能な彼と「今もタップルームは土日だけですか? また行きます」と言葉を交わして、さわやかなホップの香りが溢れる「夏の気まぐれ」をゴクゴク。
京都醸造のブース
ブルワリーには近鉄の十条駅から10分強歩いた記憶が。京都駅からバスもあったはず

さらに3杯目は人気の箕面ビール(大阪)さん。数あるブースで行列ができていた数少ないブルワリーです。テント席で飲んでいたお客さんが「あそこの桃のビール。ヤバいくらいうまい」と言っていたのを聞いて、行列に並ぶ気になったのでした。
箕面ビールブースの行列
ビールの写真を撮り忘れました。行列に並びながら2杯目のビールを飲んでいます

続いて4杯目は南信州ビールさん(長野)。鹿児島の芋焼酎メーカーのリーダー本坊酒造さんのビールです。ブルワリーは長野県の駒ケ根にあり、傍に同社マルスウイスキーの信州蒸溜所もあります。
南信州ビールブース
彼女のおすすめの限定醸造の「23golden」をいただきました。軽いきれいな酸味が印象的でした

後半戦、甘いのも濃いのも何でも来い!

5杯飲むと相当いい気分になってきまして、まだ半分も飲んでいませんが、ひと息入れようとメイン会場を離れてリフト乗り場に近い高台へ。
斜面でくつろぐ
みなビール片手に斜面を登って行きます。レジャーシートを広げてくつろぐのは大正解です

そして気を取り直して6杯目。地元ノースアイランドビール(江別市)さんで「コリアンダー・ブラック」。コリアンダーはパクチーの別名ですが、あの香りはほとんど感じませんでした。真っ黒な見た目の印象よりもさっぱり飲めます。
ノースアイランドビール
ブルワリーは江別市ですが札幌の中心部に直営店があります

7杯目はお隣のブースの志賀高原ビールさん。Tシャツの「苦い人生」につられてW-IPAに行きそうになりましたが、アルコール度数が低いものにしようと思いなおして、ポートランドのブルワリーとコラボした「コーヒー&ドーナッツ」を。酸味が前に出てきて、飲み終わった後にコーヒーの香りが戻ってくる感じがしました。
志賀高原ビールのブース
志賀高原ビールさんのIPAは私の定番なのですが、今回は別のものを試しました

そして8杯目は名古屋のYマーケットブルーイングさんです。こちらには2月に新工場が稼働したと聞いて出かけたばかりです。ブースにはビールづくりをリードする加地さんが立っていました。登別地ビールさんとコラボした限定醸造「NEW 鬼ヶ島Ⅲ」を直々に注いでもらいます。フルーツを思わせる華やかな香り、ジューシーですがアルコール度数は7.8%と結構高めです。
Yマーケットブルーイングのブース
人気急上昇中のYマーケットブルーイングさん。名古屋駅から徒歩圏にブルワリーパブがあります

9杯目は伊勢角屋麦酒さん。こちらのビールもみずみずしいホップの香りが心地よく大好きです。今回もIPAを飲んだようです。「ようです」というのはビールリストに「ルプリン爆発。すごい」と書いただけで、何を飲んだかメモしていません。もう、だいぶ酔っぱらっています。
伊勢角屋麦酒のブース
伊勢角屋麦酒さんのビールは試飲会に行くたびに、すごい!ホップが生きているみたい!と感じます

とうとう10杯目です。このへんで新しい味にしようとお隣のT.Y.ハーパーブルワリーさん(東京)では「ロイヤルミルクティ」。アルコール度数が6.0%ということで、グラスに半分だけ注いでもらいました。
T.Y.ハーパーブルワリーのブース
ほのかにミルクティーの甘いミルキーなアロマがたちますが、味はしっかりビールでした

〆はシードルと黒IPA

さすがに10杯飲むとだいぶ酔っぱらいまして、これでおしまいにしようかと思ったのですが、酒は残したくないという意地汚さが勝り、ついに11杯目に突入。

ブースの前を行ったり来たりしながら、「よし、サイダーにしよう!」とビアケラー・サッポロさん(札幌)のブースへ。こちらは札幌市と姉妹都市のオレゴン州ポートランド市のビールが豊富なビール専門店。店内で有料試飲もできます。この日ブースにあった「ビバ・ラ・パイナップル」というハードサイダーを注いでもらいます。

ハードサイダーはフランスで言えばシードル、リンゴの発泡性ワインです。アメリカのブルワリーにはハードサイダーをつくるところが珍しくありません。辛口のパイナップルジュースのようなシードルでした。
ビアケラー・サッポロのブース
見た目はビールのようですがハードサイダーです。さっぱりした酸味です

そして大トリの12杯目。日本でクラフトビールを牽引してきたヤッホーブルーイングさん(長野)で〆ることにします。うっかりブースで写真を撮り忘れて、足元がおぼつかないなか丘を少し上ってラストショット。
軽井沢ビール・クラフトザウルス・ブラックIPA
「軽井沢ビール・クラフトザウルス・ブラックIPA」。ローストした麦芽の焦げた甘い香りを突き破るようにホップがドカンと出てきました

最後に無事に12杯飲み切ったことを大会実行委員の坂巻紀久雄さんに報告して帰路につきました(無事に予定の便で帰京できました)。坂巻さんは札幌市内で「モルトヘッズ」という、ビールとモルトウイスキーのバーを経営しています。札幌にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
実行委員の坂巻さん
実行委員の坂巻さん。北海道でビール&モルトウイスキーと言えばこの方

こんな素敵なイベントを準備してくれた、実行委員会やボランティア、ブルワリーの皆さんに感謝です。ありがとうございました! サッポロ・クラフトビア・フォレストの詳細はこちら

※記事の情報は2019年8月25日時点のものです。

  

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