試しましたか?ビール&チューハイ新製品

今年のビール類&チューハイ新製品が出揃いました。ビール類は自宅で外飲み気分を味わえる商品や糖質ゼロや微アルコールなど健康を意識した商品が並びました。チューハイはレモンサワー関連商品が続々。あなたはもう試しましたか?

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試したいビール新製品トップ3は?

酒好きほぼ100人に聞くアンケート「酒飲みのミカタ」の今回のテーマは「ビール&チューハイ新製品を試しましたか?」です。大手ビールメーカーの今期のビール類新製品は「アサヒスーパードライ生ジョッキ缶(蓋が全開しジョッキのように飲める缶)」「キリン スプリングバレー豊潤〈496〉(家飲みで楽しむクラフトビール)」「パーフェクトサントリービール(おいしいのに糖質ゼロのビール)」「*アサヒビアリー(アルコール0.5%のビアテイストの炭酸飲料*首都圏、関信越エリア限定)」「アサヒ ドライ・ザ・クール(アルコール度数4%のドライビール)」の5つです。これらについて試したいものとすでに試したものを聞いてみました(*アンケートでは( )内の商品の補足説明を付記して回答を求めた)。
ビール類新製品飲用状況
試したいものでは、「アサヒスーパードライ生ジョッキ缶」が64%でトップでした。「アサヒスーパードライ」を缶蓋が全開して泡立ちが持続する新容器に入れたこの商品は話題性たっぷりです(現在、発売休止中)。
アサヒスーパードライ生ジョッキ缶
よく冷やしてから蓋を開けるのがおいしく楽しむコツです。温いと泡が吹きこぼれることがあります

続いたのは「キリン スプリングバレー豊潤〈496〉」(49%)です。キリンビールが東京・代官山にビール醸造所併設のレストラン「スプリングバレーブルワリー」をオープンし、クラフトビールに本格参入したのは2015年でした。今回その名を冠して大型商品を製品化しました。
キリン スプリングバレー豊潤〈496〉
香り高く豊かな味わいはクラフトビールファンから評価が高い

3位の「パーフェクトサントリービール」はおいしいのに糖質がゼロといううれしい商品です。試した方からは「このおいしさで糖質がゼロとは思えない」「糖質制限中でもおいしいビールが楽しめるのはありがたい」という声が寄せられました。
パーフェクトサントリービール
開発に約5年の歳月をかけたというサントリーの自信作。コロナ禍で高まった健康志向に応える意欲作だ
このビールは、2度驚く
松嶋菜々子さん、吉田鋼太郎さん、粗品さんの「このビールは、2度驚く。」のコマーシャルが印象的

そして飲用経験はどれもまだ2割前後に留まっています(4月末時点)。どの商品がどの程度支持されるのかが見えてくるのは、試し買いが一巡しリピート購入が安定する5月末ごろでしょうか。

もっともよく飲むビール類「スーパードライ」「一番搾り」「金麦」

余談ですが、今回の回答者によく飲むビールとビール類を選ぶ時に重視する要素を聞いてみました。まず、よく飲む銘柄をすべて聞いた後で、もっともよく飲む銘柄を選んでもらいました。
ビール類の銘柄別飲用状況
よく飲む銘柄(いくつでも選択)は「アサヒスーパードライ」、「キリン一番搾り」、「サントリー・ザ・プレミアム・モルツ」と続きます。5番目の「ヱビスビール」まで上位はすべてビールです。この後に新ジャンルが登場し、「サントリー金麦」、「本麒麟」、「サッポロ麦とホップ」と続きました。

もっともよく飲む銘柄(ひとつだけ選択)はトップが「アサヒスーパードライ」(17%)で、ビール№1ブランドの実力を示しました。続いて「キリン一番搾り」が12%で2位。意外にもこれに続いたのが新ジャンルの「サントリー金麦(10%)」です。この銘柄はよく飲む銘柄としては21%で6番目でしたから、そのほぼ半数(48%)が「もっともよく飲む」と回答したことになり、ロイヤリティの高いファン多いことが窺われます。ちなみにこの数値(「もっともよく飲む」÷「よく飲む」)は「サントリー金麦」がトップでした。
もっともよく飲むビールのトップ3
もっともよく飲むビールのトップ3。「サントリー金麦」はロイヤリティが高いユーザーが多いようだ

香味の「軽重」「苦みの程度」「香りのタイプと強弱」で選択

では、もう一つの質問、ビール類を選ぶ時に何を重視しているかを見てみましょう。今回の回答者の好みの味わいは「飲みごたえのある重厚な味わい」と「すっきり軽快な味わい」がほぼ同数となっています。味わいの軽重で大きく分かれたうえで、3位以下の項目の視点から商品を選択していると言えそうです。
ビール類の選択基準
3位は「苦みの程度(36%)」です。近年はビール専門パブでは、ビールの苦みの強さを明示しているケースが多くなりました。若年層はビールの苦みを好まないといわれて久しいですが、好みの味わいを知る手掛かりとして重要な指標ひとつです。

4位は「価格の安さ(28%)」です。ビール類の酒税率の一本化が進みつつありますが、2026年にビールと新ジャンルの税率が同じになっても、新ジャンルはビールよりも安価で、リーズナブルなビール類として市場を形成すると予想されています。

5位は「香りのタイプと強弱(23%)」です。クラフトビールではホップの香りを前面に出したジューシーIPAといわれるスタイルが急成長しています。大手メーカーの商品でも『サントリー・ザ・プレミアム・モルツ香るエール』はフルーティな香りをアピールして人気です。

缶入りチューハイはサントリーVSキリンが顕著

今年の新製品はレモンサワーに集中
今年の新製品はレモンサワーに集中
アンケート結果からは、この分野で2強と言われるサントリーとキリンの攻勢が目立ちます。サントリーは「こだわり酒場の〈追い足しレモン〉」が25%、「-196℃〈ザ・まるごとレモン〉」が15%、一方、キリンは「発酵レモンサワー」が35%、「麹レモンサワー」が15%です。新製品を試した方からは「最近の缶入りレモンチューハイはとてもおいしくなった」という評価が相次ぎ、甘さとレモン感のバランスで、自身の好みの商品を探している様子が浮かびます。
缶入りチューハイ新製品引用経験
ところで今期の新製品の多くはアルコール度数が7%以下です。昨春から自宅で過ごす時間が長くなり、早い時間から晩酌する方が増えました。同時に飲酒をコントロールする意識も強くなっています。アルコール度数の低い商品が増えたのは、こうした時代変化に対応したと考えられます。
ノンアルコールチューハイ
ノンアルコールチューハイが好調。特に「サントリーのんある晩酌レモンサワー ノンアルコール」は計画を大幅に上回る出足
ノンアルコールの缶入りチューハイも好調で、3月に発売された「サントリーのんある晩酌レモンサワー ノンアルコール」は約2か月で販売数量が1000万本を超えるヒットとなったと報じられています。飲酒をコントロールする意識の高まりは確かなようです。

【調査概要】
●調査時期:2021/4/21~2021/4/28
●調査方法:インターネットアンケート
●サンプル数:103人(お酒好きな人)


※記事の情報は2021年5月12日時点のものです。

  

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