夏酒2019 日本の夏には欠かせない限定販売の日本酒
各日本酒蔵から、夏限定で発売される「夏酒」。日本酒と発酵フレンチのお店「SAKE Scene〼福」を経営する日本酒ラヴァー、簗塲友何里(やなば ゆかり)さんに、夏酒の魅力と、今年おすすめの夏酒をご紹介いただきました。
夏酒の季節がやってまいりました!
今年は梅雨入り前から真夏のような天気でしたが、そんな時にも飲みやすい「夏酒」が各蔵から出揃っています。蒸し暑い日本の夏でも、おいしく日本酒を飲んでいただきたい! という想いから、各蔵が工夫を凝らして、軽やかで爽やかな味わいに仕上げた夏酒、ぜひお楽しみください。
そして、夏酒の楽しみとして欠かせないのが、ラベルの可愛さです。夏休み定番のアイテムの、Tシャツ、麦わら帽子、ひまわり、カブトムシ、おばけや星空などがラベルに描かれ、集めるだけでもウキウキします。
夏酒には様々なタイプがある
蒸し暑い夏に飲みやすく仕上げられた夏酒ですが、実はさまざまなタイプがあります。主流なのは、夏に飲みやすいように、加水してアルコール度数を調整し、軽快に仕上げているものです。一方で、通常と変わりない飲みごたえにもかかわらず、しっかりと酸味を出して爽やかさを演出しているものもあります。いくつかタイプの違った夏酒をご紹介しますので、夏酒選びに参考にしてみてください。
ラベルも味も魅力的な、おすすめの夏酒
今年おすすめの夏酒を3本ご紹介します。
酉与右衛門 夏ぎんが 純米吟醸直汲み生原酒
岩手県花巻市、川村酒造店の夏酒。微発泡感を感じる爽やかな日本酒です。お米は岩手県産の吟ぎんがを使っています。50%までお米を削っていますので、純米大吟醸クラスです。満天の星空が描かれた美しいラベルが特徴。優しい米の甘味と微発泡感で、夏の夜空を見上げながらゆるゆる飲みたいタイプです。
神奈川県の川西屋酒造店さんの夏酒で、お料理に合わせると更においしく味わえるお酒です。「隆」という銘柄がTシャツに描かれ、風になびくラベルはとても涼し気。異なる醸造年度の日本酒をブレンドして、絶妙のバランス良い味わいに仕上げています。酸味と旨味のバランスも良く、お料理の味わいをきゅっと引き締めてくれる食中酒です。
文佳人 夏純吟 おばけシール付き
高知県のアリサワ酒造さんが醸す、夏純吟。日本酒にちなんだユーモラスな妖怪がたくさん描かれている可愛いラベルです。味わいは、甘酸っぱいながら旨味もしっかり感じます。暑い日には氷を一個入れて飲んでも爽やかに楽しめます。おまけのおばけシールには、妖怪の説明が細かく書かれていて、飲み仲間と読むと盛り上がりそうです。
夏酒は、早めの購入がおすすめ
おいしくて可愛らしい夏酒ですが、問題なのはすべて限定品であるということ。生産量に限りがあるので、毎年待ち望んでいる各蔵のファンが、どんどん買っていき、すぐに売り切れになってしまいます。
夏酒は夏らしい季節の前菜にぴったりで、私が経営しているSAKE Scene 〼福では、どのお客様へも最初におすすめしています。回転も速く、品切れしないよう、1シーズンに同じ夏酒をまとめて仕入れておくこともあります。
見た目にも味わいも夏には欠かせない日本酒。今月中にぜひチェックしてみてくださいね。 夏野菜や、さっぱりとした魚介の料理にもぴったり。夏酒で楽しく夏を乗り切りましょう!
※記事の情報は2019年7月11日時点のものです。