女性がときめく! 最高の食事デートにするための心得
渋谷のワインバー「bar bossa(バールボッサ)」店主・林伸次さんによる連載〈バー店主が語るお店の使い方〉。前回はレストランでのスマートな注文方法についてお送りしましたが、最終回の今回は、男性が知っておきたい食事中のマナーや気になるお会計シーンでの振る舞い方について教えていただきます。
ワインを注ぐのは男性の役割
そのワインを注いでくれるとき、日本人は「グラスを手でもつ」というのが「マナー」だと思いがちです。というのは、日本酒の場合、徳利を持った人が注ぐ場合、注がれる人は杯を手に持たなければいけないからです。でもワインの場合は、グラスは持たなくて良いです。というか持たないでください。持つのはマナー違反です。
ワインのボトルがテーブルに置かれた場合は、男性のあなたが注いでください。女性の方が「いえいえ、私も注ぎます」と言うこともありますが、女性がボトルを持つのはルール違反です。必ず男性が注いでください。
料理の取り分けも男性が率先して
注文するときに「シェアしたいので取り皿をお願いします」と言うべきか、あるいは「シェアしても良いですか?」と伝えると、あらかじめキッチンで「人数分にシェアして」テーブルに持ってきてくれます。
さて、取り皿が来たら、もちろん男性のあなたが彼女の取り皿に料理を移してください。これ、合コンとかで「女性がやる」というのが「良いこと」のような昔の文章も見かけますが、もちろん「取り分けるのは」、全部男性がやってください。合コンでももちろん、男性がやってください。
「次、何を飲む?」の気配りも忘れずに
女性は自分から「次、何を飲もうかな」とは言いづらいものです。あるいは男性のあなたが、あまりお酒が強くなくて、グラスにまだ酒が残っていると、なおさら「私はもう一杯飲みます」とは言いづらいです。あなたが率先して、彼女のグラスが空いたら「おかわりどうですか?」と言ってください。
お店側も困ってしまう「遠慮のかたまり」
これはスタッフがすごく困ります。次のお料理を出しづらいということもあるし、お料理が温かくて美味しいうちに食べてもらえないということもあります。出来れば、最後の少し残ったお料理は、彼女に「食べる?」とオススメしてください。彼女がいらない場合はあなたのお皿に移してください。
「食事後のもう1軒」をさりげなく提案できると粋
いや、もう少し彼女とこのお店を楽しみたいという方は、テーブルの上を片づけてもらって、デザートやコーヒーやお茶を注文しましょう。何も頼まずにお水だけでずっといるっていうのはお店側も困ります。もちろん「もう少しお酒を飲みたい」という人は、少し濃いめのブランデーやウイスキー、あるいはデザートワインもあります。
あるいはあなたが「もうワンランク上のデート」を考えているのなら、「お店を変える」というのも粋です。彼女が「もう飲めない」というのでしたら、深夜も営業しているカフェに移るのも良いですし、「もう少しだけ飲んでゆっくり話したい」ということなら、バーに行きましょう。
お会計もスマートに美しく
お会計は「彼女がトイレに立ったとき」というのが実は一番スマートです。「そろそろ出ようか。お手洗い、大丈夫?」と言えば、まあほとんどの女性がお手洗いに行きます。
その瞬間にスタッフに合図をして、「紙にペンでサインをする仕草」をすれば、お会計を持ってきてくれます。「それ、恥ずかしい」というのでしたら、スタッフを呼んで「ごちそうさまでした」とか「お会計をお願いします」と言えば、お会計を持ってきてくれます。
もし彼女がトイレに行かずにテーブルにいる場合です。もちろん彼女が「割り勘にしよう」とか「私も払います」と言う場合があります。でも、とりあえずあなたがまとめて払ってください。どうしても奢られたくないという女性もいます。そういう場合は「お店を出てから精算」する方が美しいです。
テーブルの上で現金をじゃらじゃら出してしまったり、「いやいやここは奢ります」「いえいえそれでは」と言い合うのはちょっと避けるべきです。「とりあえず僕がまとめて払います」と告げると場は落ち着きますので、お試しください。
お店を出ます。出来れば、「美味しかったです」とか「○○の料理が最高でした」とか伝えていただければ、料理人やスタッフのやりがいが出ます。ひとこと声をかけてあげてください。
デートはどうでしたか? たまには外食デートも良いですよね。
※記事の情報は2019年10月22日時点のものです。
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