コンビニおつまみ、管理栄養士のおすすめは? 食べ方もアドバイス
家飲み派の皆様がおそらく今年もお世話になるであろう「コンビニおつまみ」。人気管理栄養士・森由香子さんに、健康のことを考えて選ぶならコレ! という食品や食べ方を教えていただきました。2020年も健やかに家飲みライフを楽しみましょう!
種類豊富なコンビニおつまみ、管理栄養士の視点で選ぶなら?
今はお惣菜から乾き物まで取り扱う商品の種類もバラエティ豊か。その日の気分でおつまみやお酒を選ぶのも楽しいひとときですが、今回は健康維持を考えて気になる症状別にどんなおつまみを選んだらよいか管理栄養士の視点からアドバイスさせていただきます。
ふだんから糖質摂取量の多い方は中性脂肪が心配です。動物性食品を好む方はLDL-コレステロールが、夜遅くまで飲酒している方は空腹時血糖値が高まる心配があり、味の濃いものを好む方は塩分の摂り過ぎにより血圧が高まる可能性があります。また飲酒量が多い方は脂肪肝、カルシウム不足の懸念もあります。
では順番におつまみの選び方についてご紹介していきましょう。
「中性脂肪が高い方」におすすめのコンビニおつまみ
シメ鯖、サバ缶など青魚を使ったおつまみは、中性脂肪を下げる作用をもつ良質な油であるEPA(エイコサペンタエンサン)を摂ることができるのでおすすめです。
食べ方アドバイス
中性脂肪高値は、糖質の摂りすぎが原因の一つにあります。ポテトサラダ、チャーハンなど糖質の高いものを複数選ばないようにしましょう。
「LDL- コレステロールが高い方」におすすめのコンビニおつまみ
納豆をはじめ大豆製品のおつまみがおすすめです。大豆由来のたんぱく質や植物ステロールは食事からのコレステロールを外へ排出する働きがあります。
またタウリンが豊富な貝類、ほたて、アカニシ貝、ツブ貝、スルメなどもコレステロールを外へ排出する作用があるのでおすすめです。
食べ方アドバイス
トランス脂肪酸や飽和脂肪酸が多い食品は摂りすぎるとLDL-コレステロール値が上がります。トランス脂肪酸はお菓子類など加工食品、飽和脂肪酸は、肉の脂、鶏皮、チョコレート、チーズ、ミックスナッツ、肉加工品などに含まれています。
ですが飽和脂肪酸は大事な体の成分にもなりますので、おつまみは、少なすぎず多すぎず、食べ切りサイズ、小袋にとどめ、多い場合は明日の晩に残りの分をまわすなど、食べ過ぎないように気を付けましょう。
「血糖値が高い方」におすすめのコンビニおつまみ
食物繊維が豊富な野菜、海藻、きのこを使ったもの、モズク、めかぶ、きのこサラダや脂質やたんぱく質が多い料理、肉野菜サラダ、ゴーヤチャンプル、サラダチキンなど主菜、副菜が含まれるようなおつまみを選んでください。
食べ方アドバイス
おにぎり、手巻きずし、うどん、サンドイッチ、焼きそば、ポテトサラダ、マカロニサラダなど糖質の高いものは1度に複数食べないようにし、1種類1品程度に留めるのが無難です。
お酒やおつまみの味がわからなくなりはじめたら飲酒終了とするなどダラダラ飲食しないようにしましょう。ある程度の目安時間を決めるとよいですね。
「血圧が高い方」におすすめのコンビニおつまみ
カリウム豊富な食品を意識的に摂るのがおすすめです。カリウムは塩であるナトリウムを外に排出する作用があります。カリウムが豊富な食品は、生野菜、ヒジキ、切干大根、ノリ、ワカメなどがあります。
食べ方アドバイス
いうまでもなく味が濃い料理は控えましょう。特に調味料の使用量を控えると節塩できます。商品に付いている調味料は全て使わないようにし、できればレモンあるいはレモン果汁や七味唐辛子、胡椒を使い、塩、しょうゆは、なるべく控えましょう。
「脂肪肝予防」におすすめのコンビニおつまみ
イノシトールという成分が脂肪肝予防に効果があるという報告があります。イノシトールは、ビタミンB群の仲間で、豆類、穀類、ナッツ類、おくら、鶏肉、オレンジ、グレープフルーツ、マスクメロンなどに含まれます。主菜1品、副菜2品の組み合わせで栄養バランスを考えながら、できるだけ多くの食品を摂るよう心がけましょう。
食べ方アドバイス
一番は食べ過ぎ、飲み過ぎがよくありません。寝る直前まで飲食しないなど食事時間も気を付けないといけません。
「カルシウム不足」におすすめのコンビニおつまみ
おすすめ食品
カルシウムはビタミンDが豊富な食品と一緒に摂ると吸収が高まります。丸ごと食べられる小魚、シシャモは、どちらも含まれています。カルシウムは牛乳・乳製品、ビタミンDは、魚、きのこ、卵に豊富です。
食べ方アドバイス
カルシウムは夕方から夜にかけて吸収が高くなります。お酒を飲む前にチーズ、飲酒中にししゃも、飲酒後にヨーグルトなどカルシウムを意識的に摂ることをお勧めします。
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いかがでしたか。ご自身の体調を意識しながら摂るべきおつまみを選んで、2020年も健やかな家飲みライフを過ごしましょう。
※記事の情報は2020年1月15日時点のものです。
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