ボジョレー・ヌーヴォー試飲会におじゃましてきました!

11月の第3木曜日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日。今年は11月16日です。この日、株式会社イズミック(名古屋市)のホールに、30銘柄のボジョレー・ヌーヴォーが勢ぞろい。各メーカーの担当者を招いて、ボジョレー・ヌーヴォーの試飲会が行われました。イエノミスタイル編集部もこの試飲会におじゃまして、今年のヌーヴォーを体験してきました。

ライター:まるまる
メインビジュアル:ボジョレー・ヌーヴォー試飲会におじゃましてきました!

際立つ凝縮感。ワインファンの評価が高まりそうな2017年

試飲会に出品された新酒は全30銘柄。内訳は、ボジョレー・ヌーヴォーが14銘柄、ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーが11銘柄。他にボジョレーに隣接するマコネー地区の白ワインの新酒や、山梨県産の甲州やマスカット・べーリーAの新酒も並びました。

各メーカーや輸入業者の担当者の皆さんは、自社が扱うワインと他社のものを比較するなど、真剣な眼差しで試飲を繰り返しながらお互いに情報交換をされています。果たして、今年のボジョレー・ヌーヴォーの出来はどうだったのでしょうか。各社のご担当者にお話を聞いてみました。
エノテカ株式会社 柳澤直樹さん
エノテカ株式会社 柳澤直樹さん
全体的にいつもの年よりも味わいに深みがあって、充実したぶどうのうま味が出ていると思います。今年は、ビッグヴィンテージと言われた2015年にも匹敵するのではないでしょうか。


 
サントリー株式会社 鈴木浩高さん
サントリー株式会社 鈴木浩高さん
今年はボジョレーが気候に恵まれず、ぶどうの収量は少なかったのですが、ワインの質という点では非常に申し分ないと思います。各銘柄とも個性が際立っていて、とても美味しいですね。


 
メルシャン株式会社 小山正高さん
メルシャン株式会社 小山正高さん
今年は、天候の心配があったものの出来はよく、特にヴィラージュヌーヴォーについては、果実味が凝縮された非常においしいワインができたと思います。かつてのようなお祭り的な飲み方はなかなかされなくなれましたが、ふだんからワインを飲む方が、今年の出来はどうかと確かめる、ボジョレー・ヌーヴォーらしい楽しみ方をされる方が多くなっていますね。


 
サッポロビール株式会社 亀井智史さん
サッポロビール株式会社 亀井智史さん
ボジョレー・ヌーヴォーのなかに、非常に多くのバリエーションがあります。弊社も通常のタイプのほかに酸化防止剤無添加のものもラインナップしています。銘柄の違い、製法の違いなど、さまざまなボジョレー・ヌーヴォーを飲み比べて楽しんでいただきたいと思います。


 
キッコーマン食品株式会社 金村 賢さん
キッコーマン食品株式会社 金村 賢さん
同じボジョレー・ヌーヴォーといっても、銘柄によって個性がいろいろです。弊社取扱のラインナップも、ボジョレー・ヌーヴォーらしいフレッシュなものと、しっかりとした果実味のある味わいのものがあります。それぞれの違いを味わっていただけたら嬉しいですね。


 
アサヒビール株式会社 濱 隆信さん
アサヒビール株式会社 濱 隆信さん
今年は、ボジョレー・ヌーヴォー全般にいえますが、言ってみればヌーヴォーっぽくない、フレッシュさというよりもどちらかというか濃厚な感じの仕上がりになっていますね。料理と合わせながらしっかりと楽しんでいただけるのではないでしょうか。


 
白鶴酒造株式会社 和田圭市さん
白鶴酒造株式会社 和田圭市さん
今年もいい出来だったと思います。弊社は清酒メーカーなのですが、日本酒にも新酒というのがありますが、若々しい新酒からワインの世界に入っていただいて、みなさんにどんどんワインに親しんでいっていただきたいですね。


 
株式会社イズミック シニアソムリエ 海田恵利さん
株式会社イズミック シニアソムリエ 海田恵利さん
今年のボジョレー・ヌーヴォーは、落ち着いた、こなれた味わいのものが多いと思います。骨格がしっかりとしていて、密度があって、とても整っています。ボジョレー・ヌーヴォーはもともと、11月の収穫祭の時期に、大地の恵みへの感謝を込めて、農場や醸造所で働く方々が飲んだお祝いのワインです。ボジョレー・ヌーヴォーが日本で人気なのは、日本にも同じような習慣や思いがあるからだと思います。皆さんもこの時期、一年を振り返りながら、年によって違うワインの個性を、ぜひお楽しみいただければと思います。


 
株式会社イズミック シニアワインアドバイザー 安藤琢哉さん
株式会社イズミック シニアワインアドバイザー 安藤琢哉さん
銘柄によっていろいろですが、今年はトータル的にみて非常に品質が良いと思います。ボジョレー・ヌーヴォーは通常、バナナの香りと呼ばれる醸造による香りが前面に出るのですが、今年はそれよりもブドウ品種の質の良い香りが出ています。タンニンが感じられて、飲んだときにストラクチャーのあるワイン、新酒らしからぬ完成度の高いワインが揃っていると思います。おそらくですが、収量が減った分、剪定が進んで、それが濃縮されたワインが多くなった要因なのではと思います。ボジョレー・ヌーヴォーとボジョレー・ヴィラージュヌーヴォーとの差も僅差になっています。ヌーヴォーでなく普通のボジョレーでも、このヴィンテージは面白いのでは、と大いに注目しています。


編集部担当も新酒を少しずついただいてみましたが、ボジョレー・ヌーヴォーらしいフレッシュな味わいのもの、凝縮感のある深い味わいのものなど、飲み比べてみるとそのバリエーションの多さに本当に驚きます。どの銘柄も、それぞれ個性があって、美味しくて魅力的。これは今後しばらくの間、ヌーヴォー三昧になってしまいそうな・・・そんな危険な予感がしたのでした。
編集部担当も新酒を少しずついただいてみました
※記事の情報は2017年11月18日時点のものです。


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ワンランク上のボジョレー・ヌーヴォーをセレクトしました
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