サクラアワード2019受賞「未輸入ワイン」の試飲会に行ってきました!
日本での販路が決まっていないサクラアワード受賞ワインが飲める。そんな絶好の機会があるということで行ってきました! 2020年のサクラアワードの新たな取り組みについても取材。審査責任者の田辺由美さんにお話しをうかがいました。
300以上のサクラアワード受賞「未輸入ワイン」がずらり
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審査の結果、今年の受賞ワイン2006アイテムのうち、300以上が未輸入ワインだったそうで、今回の企画は、そのワインをぜひ輸入関係者の方々に試飲してもらい、生産者が日本国内での販売ルートを探すきっかけになれば、と開かれたものです。
会場には受賞未輸入ワインが「スパークリング」、「白」、「ロゼ」、「赤」、「スイート」、「酒精強化ワイン」のカテゴリごとに並び、インポーターや流通関係者が真剣な表情でテイスティング。
また、この日のために一部海外の生産者も会場に駆けつけ、自慢のワインを来場者にアピールしていました。
世界には、まだこんなにも素晴らしいワインが!
ちょっとだけと言いつつ、なかなか会場を離れようとしない我々。それにしても、こんなに素晴らしいワインがまだまだ世界にあるなんて…。飲み手としては「一刻も早く日本で手に入るようになってほしい!」と切に願うばかりです。
2020年度の「サクラアワード」は、固有/古来品種ワインにも注目
記者発表会では、サクラアワード審査責任者の田辺由美さんが登壇。2020年度の新しい取り組みの1つとして「まだ日本であまり知られていない、様々な国の固有品種や古来品種を使ったワインに光を当てる賞を作りたい」と語っていました。
固有/古来品種を使ったワインの賞とは、これまたワインの楽しみが広がりそう! もう少しお話しを聞かせてもらうため、田辺由美さんにインタビューさせていただくことにしました。
【インタビュー】サクラアワード審査責任者 田辺由美さん
――まずは2019年度の審査会について、感想を聞かせてください。
田辺 今年で6回目になりましたが、回を重ねるごとに良いワインがたくさんエントリーされて、素晴らしいワインが選ばれてくるようになってきたと思います。海外の生産者からも、「エントリーしたい」という声が多くなってきました。「サクラアワード」が世界に広がりつつあるということは、強く実感しています。
――これまでにない国からのエントリーもありましたか?
田辺 今年はケニアから初エントリーがありました。あと、ルーマニア、スロバキアといった東欧のワインも増えてきましたね。
――ワインを選ぶ楽しみが広がるのは、消費者にとっても嬉しいです。先ほどの会見で、2020年度からは固有品種や古来品種に注目した賞も新設するというお話しもありました。
田辺 サクラアワードにエントリーしていただいているワインをブドウ品種別に見ると、600種くらいあります。その中で、日本で知られているブドウ品種は100種くらいなんです。
日本では知られていなくても、5000年~6000年も前からワインが飲まれているギリシャなどの国には固有の品種がたくさんあります。古くから飲まれ続けているということは、世界ではそれなりに評価されているわけです。そういった品種に焦点を当てて日本の中でも紹介していきたいと考えています。
――その他サクラアワードを通じて、今後ワインをこうしていきたい、という展望はありますか?
田辺 サクラアワードは日本の食卓に合ったワインを選ぶことをテーマにしているので、特別な料理ではなく、毎日食べる家庭料理に合わせて飲む楽しみがもっと増えると良いですね。
あと都心部だけでなく、日本中にワインの文化を広めたいと思っています。というのも首都圏での成人1人あたりのワインの年間消費量は10L近くなのですが、それ以外の地域では平均3.5Lほどとかなり差があるんです。ですのでサクラアワードでも、今後さらに地方でワインが広がっていくような仕組み作りを行っていきたいと思っています。
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審査会終了後も、審査員主体のイベントやプロモーション活動を日本全国で行っているサクラアワード。これからも、未知なるワインの世界に触れる機会を私たちにたくさん用意してくれそうです。今後もイエノミスタイル編集部は、サクラアワードに注目していきたいと思います!
※記事の情報は2019年7月29日時点のものです。
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