大豆の仲間を味方につけて、ベジつまみをボリュームアップ!〈庄司いずみのベジつまみ②〉

人気野菜料理家・庄司いずみさんによる、お酒がすすむ「ベジつまみ」コラム。今回は、“肉なし”なのに食べ応え十分なおつまみの作り方を教えてくれました。

ライター:庄司 いずみ庄司 いずみ
メインビジュアル:大豆の仲間を味方につけて、ベジつまみをボリュームアップ!〈庄司いずみのベジつまみ②〉
こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。ヴィーガンの料理家として野菜や植物性素材の料理を紹介しています。もちろん、この連載でも野菜やきのこ、海藻など、野菜の仲間でつくる、とびきりおいしいベジつまみをご紹介しています。

というと……。「物足りなさそう」と、思う方もいるかもしれませんね。お酒を飲むと食欲が刺激され、ちょっとボリュームのあるものを食べたくなります。「飲むときくらいおいしく食べたい」という方も多いでしょう。

ごもっともです! ベジつまみといえど、さみしいのはやはり困ります。でも大丈夫、肉や魚を使わないベジつまみだって、ボリュームを出すことはできるのです。

満足感ありのベジつまみを目指すなら、まず味方につけたいのが大豆の仲間達です。大豆の仲間といってもいろいろありますね。身近なところでは豆腐、厚揚げ、油揚げ。がんもどきや高野豆腐などもそうです。
 
ちょっと変わり種では、こちらもいいですね。

この素材はご存じでしょうか? スーパーの乾物コーナーでも最近は見かけるようになった新素材「大豆ミート」です。大豆を粉砕して固めたもので、かたまり肉のようなタイプやひき肉状のものなどをよく見かけます。また、この大豆ミートは野菜料理がおいしいカフェや、ベジタリアン料理を提供する、いわゆるベジカフェで大人気なのです。
 
アインソフ ジャーニーのランチプレート
たとえばこれは、新宿の人気ベジカフェ「アインソフ ジャーニー」のランチプレート。鶏の唐揚げのようにみえるのは大豆ミートの唐揚げです。これがボリューム満点で実においしいのです! 肉にまけない繊維感で食べ応えがあるし、素材そのものには油分が少ないから、「肉だと重い」と感じる方にはむしろおすすめ。
 

身近な材料ですぐできる、肉なし麻婆豆腐

とはいえ、「大豆ミートは持ってない」という人も多いはず。そんな方のために、今日はもっと身近な大豆製品を使ったベジつまみをご紹介しましょう。しかも、今回はW使い! 大豆製品の代表とも言えるお豆腐と、これまた大豆製品の仲間、油揚げを組み合わせたボリュームベジつまみです。
大豆製品でつくる麻婆豆腐
麻婆豆腐というと、角切り豆腐とひき肉で作りますが、今日ご紹介するベジつまみでは、なんと! みじん切りにした油揚げをひき肉がわりに使います。脂っ気もあるから、肉とは違ったうまみとこくを楽しめます。干し椎茸もアクセント。歯ごたえがよく、ひき肉なしでも満足感が生まれます。

ピリ辛でビールによく合うし、日本酒や紹興酒にも。つまみとして食べてもいいし、ごはんにかけて麻婆丼仕立てにすると、お酒の締めにもいいのです。
 
油揚げと干し椎茸だけでも十分おいしいのですが……。「肉が入らないとやっぱり物足りない」という人なら、ナッツを組み合わせるテクニックがおすすめです。

歯ごたえも増しますし、ナッツの風味で麻婆なのになぜかワインにも合うのです。カシューナッツを使いましたが、くるみやピーナッツもおいしいですよ。よかったらお試しくださいね。

●カシューナッツと油揚げの麻婆豆腐(2人分)

材料

  • カシューナッツ 6粒(ざく切り)
  • 木綿豆腐 150g(水切りする)
  • 干し椎茸 2枚
  • 油揚げ 1/2枚(油抜きして粗みじん切り)
  • ▼A  
  • にんにく、しょうが 各1かけ分(みじん切り)
  • 長ねぎ 5cm(約15g、みじん切り)
  • ▼B  
  • 豆板醤 小さじ1/2
  • 小さじ2
  • しょうゆ 小さじ2
  •    
  • 片栗粉 小さじ1/3(3倍量の水で溶く)
  • ごま油 適量

作り方

  • 豆腐は食べやすい大きさのサイコロ状に切る。干し椎茸は水1カップで戻し、粗みじん切りにする。(戻し汁は捨てずにとっておく)
  • フライパンにごま油を熱してAを炒め、香りがたったらカシューナッツ、干し椎茸と戻し汁、油揚げ、Bを入れて煮立てる。
  • ②に豆腐を入れて温め、水溶き片栗粉でとろみをつける。
庄司いずみさんのロングインタビューがこちらで読めます【Aktio Note】
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