お正月の黒豆は! 1袋まとめて茹でてササッとつまみに〈庄司いずみのベジつまみ⑳〉
つい余らせがちなお正月の黒豆、味付けせずにひとまず水煮にしておくと、いろんなおつまみに転用できて便利なんです! しかも普通に煮るより圧倒的に時短・簡単。この冬ぜひお試しください。
黒豆はひとまず水煮にしておくと便利
早いですね。もうすぐお正月。ふだんは忙しい人も、一年で一番のんびりできる時期。このときくらいは家でのんびり、昼も夜もイエノミを楽しみたいという方も多そうです。
おせちを作るご家庭ならば、「じゃあ飲もうか」となったとき、慌てることはありませんが、最近ではおせちを作らない派もいるのでは。
わが家もそうです。がんばってたくさん作っても2日目には誰も喜ばず、食べ切るのに苦労する。だから、もう最近ではがんばるのをやめてしまいました。
が、そんなわが家でもいくつかは用意します。なますやお煮しめ、たたきごぼうなど。本当に最小限、4~5種類ほどなのですが、そんな中でも毎年やはり作るのが黒豆です。
黒豆というと、大量の砂糖を加え、重曹も入れて3~4時間など、気が遠くなるほど長時間煮るのが普通。これはさすがにめんどくさい。「どうせ少ししか食べないんだから市販のでいいか」となってもしょうがないとは思いますが……。
ところで、なぜ黒豆を煮るのに3時間も4時間もかかるかというと、大量の調味料を加えるため、豆がしまってしまうから。水煮ならば、1時間も煮れば十分ふっくらやわらかになるのです。もし事前に数時間でも浸水しておくことができるなら、さらに時間は短縮できます。
ともかく、まず水煮にしておいてからすべてはスタートです!
黒豆の水煮を使ったアレンジおつまみ
■基本の黒豆煮
水煮した豆(またはドライパックの豆)とみりん、少々の醤油を小鍋に入れて1分煮れば出来上がり。分量はお好みでかまいませんが、1/2カップほどの水煮の黒豆に対し、みりんが大さじ3、しょうゆ小さじ1。これくらいならほんのり甘くてほんのりしょっぱい。ちょうどいい味加減です。
いつもの黒豆ほど甘くしたければもちろん砂糖や蜂蜜をいれてもいいですよ。
すでに豆は柔らかだから、味つけが濃くても薄くても煮込み時間は同じ、1分煮れば十分です。
ドライパックなら使い切りサイズですが、乾燥の豆を1袋使うと出来上がった水煮豆はかなり大量。おせち料理として食べる量はさほど多くはないと思うので、年末年始のゆったり飲めるときに、これを家飲みつまみに活用しましょう!
■黒豆のディップ
水煮の黒豆200gにレモン果汁を小さじ2、豆乳大さじ4、オリーブオイルを大さじ2、おろしにんにく少々、塩小さじ1/2。あればディルなどのハーブを少々、フードプロセッサーで混ぜれば出来上がり。
クラッカーや野菜を添えると、冷酒にもワインにもよく合います。
■黒豆ハンバーグ
いつものハンバーグの作り方同様、肉と同じくらいの量の水煮黒豆をフープロで粗く刻み、にんにく、玉ねぎ、パン粉でつないで焼くだけです。
肉と違って結着性がないから、パン粉だけで心もとなければ少々の小麦粉を加えます。入れすぎるともっちり重くなるので気をつけて。普通のバーグサイズでパン粉が1/4カップくらい、小麦粉は大さじ1くらいが目安です(*豆の水加減にもよるので加減は必要です)。
ソースはお好みでデミグラスでもウスターソースでも。写真は酒とみりん、しょうゆをあわせたテリヤキ風。ビールにも熱燗にもおすすめです。
■黒豆のミートボール風
レシピではパセリやミントで風味をつけていますが、なくてもいいし、スパイスソルトなど好みの風味にアレンジしても。ミートボールと違ってお腹にもたれないのもすてきです。
●黒豆のミートボール風(7個分)
材料
- ▼(A)
- ・黒豆の水煮 100g(マッシュする)
- ・玉ねぎ 50g(みじん切り)
- ・にんにく 1片(みじん切り)
- ・パセリ(みじん切り) 3g
- ・ミント(みじん切り) 1g
- ・パン粉 15g
- ・塩 小さじ1/4
- ・小麦粉 大さじ1/2
- 油 適量
- レモン 適量
- ミント 適量
作り方
- (A)をボウルでしっかり混ぜ、団子型にまとめる。
- 熱した油で1を揚げ焼きする。
- くし形のレモンとミントを添えて盛りつける。
※記事の情報は2019年12月24日時点のものです。
庄司いずみさんのロングインタビューがこちらで読めます【Aktio Note】
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