にごり酒をお燗せよ!
なんだとー?にごり酒をお燗するって?
にごり酒をお燗にしよう!
お燗には、編集部の家電三種の神器のひとつ「酒燗器」を使用(ちなみに残りのふたつは冷蔵庫と電子レンジ)。さて、仕事もぼちぼち片付いた午後5時、にごり酒お燗くらべのはじまり、はじまり。
うすにごりタイプ
【みんなの声 冷や】
・甘味もあって酸味もあり、おいしい
・好きな味
・バランスが良い
・デザートに良い
・甘さがちょうど良い
さて、これをお燗してみます。温度は45度程度。ぬるめの熱燗といったところか。では、編集部のみんなにふるまってみましょう。
【みんなの声 燗】
・しぶくなった
・へんな匂いがしてきた
・アルコール臭がする
・まずいんじゃない?
・圧倒的に冷やのほうがうまい
・甘さがなくなった
うーん、ちっとも肯定的な意見がでてきません……。確かに冷やで飲んだときには感じられなかった、ありとあらゆる雑味が暴れ出した感じ。妙な薬っぽい匂いが感じられるし、アルコール感も強まって、しかもしぶい……。むぅ。これは失敗。もちろん、モノにもよるのでしょうが、うすにごりは燗しちゃいかんらしい……。ちょっとへこんだ気分に。蔵元さん、本当にゴメンナサイ…… もうしません!
とろーりタイプ
【みんなの声 冷や】
・甘い
・かおりがすばらしい
・米の風味が感じられる
・どんどん飲んじゃう
中には、「カレーに合うのでは」という意見も。なるほどラッシーみたいな感覚? こんなおいしいのをお燗するのかぁ……。蔵元で貼られた瓶の封には、しっかりと「よく冷やしてお召し上がりください」の文字が。うーむ、大丈夫か……。
【みんなの声 燗】
・うまい!
・さらっとしてきた!
・むしろあっさりしていて好き
・苦みが出てむしろ好きな味になった
・これはむしろお燗すべき
今度は大好評です! 口に含んでみると、不思議なおいしさ。冷やの時はどろっとしていたお酒が、温まったおかげか、さらっとさっぱりした感じになっています。さらさらのにごり酒、これは新鮮な味わいです。冷やで飲んだときの甘み、酸味がそのままに、全体的にあっさりして飲みやすく、上品になっている! にごり酒のお燗効果ってこれだったんだ! 実験成功! 暖かい甘酒がお酒に変化した感じですね。編集部のひとりからは「ご飯にかけて食べたい!」というやや錯乱(?)した意見が飛び出すほどの大成功ぶりでした。試しに55度ぐらいの熱いのも試してみましたが、これも美味しかった。
シュワシュワタイプ
【みんなの声 冷や】
・シュワシュワ感がすごい
・酸味も甘味も濃い
・飲みやすい
・さっぱりしていておいしい
好評のようです。さて、このシュワシュワというか、ジュワジュワしたのを酒燗器に投入して、温度は45度にセット。炭酸の飲み物を温めるのは、ちょっとドキドキします。でも考えてみれば、ホットコーラなんていうものもあるしな…… 大丈夫、大丈夫だ…… などと呟きながら不安な心を静めます。さてと、出来た……。
【みんなの声 燗】
・香りが強くなっている気がする
・ヨーグルトの匂いがしてきた
・甘酒っぽい味が出てきた
・アルコールっぽさがちょっとしてきたか?
ふーむ。まずいという意見は聞かれなかったものの、さほどの感慨はわかない模様。とろーりタイプのお燗体験が強烈すぎたのかもしれせん。実際、そんなにまずいものではありません。まあ、うまいといえばうまい。二酸化炭素の含有量は温度を高めるほど減っていくはずですが、この温度では、まだほんのりと感じられます。ただ、あえてお燗する意味があるかというと、どうか……。飲み残しちゃって炭酸が弱くなってしまったのをちょっと温めて二度楽しむ、みたいな事なら良いアイディアかも。炭酸がまったく無くなっても、燗酒としておいしくいただけると思いました。
とろーりタイプをお燗すべし!
今度チャレンジするときには、さらにどろっとした濾過なしの酒、どぶろくなんてめちゃくちゃおいしくなるんじゃないか…… どぶろく熱燗を夢見ながら、実験終了。機会があれば、とろーりタイプの濁りの燗酒、お試しあれ!
※記事の情報は2019年3月8日現在のものです。
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