生酒とは?~フレッシュでフルーティな日本酒~
冬から春先に出回る「生酒」。毎年楽しみしている方もいらっしゃると思います。調べてみると、一口に生酒と行っても意外と複雑な事情がありました。
真の「生酒」とは?
味わいはフレッシュでフルーティ、と評されることが多いです。また、シュワッとした発泡感がある場合もあります。
「生」ではない通常のお酒は、醸造が終わって搾ったら2回「火入れ」と呼ばれる低温殺菌処理を行います。60度程度に加熱することで、まだ活動を続けている酵母菌の作用を止め、酒の味を悪くする火落菌(ひおちきん)と呼ばれる雑菌を殺菌します。
この火入れ=加熱を一切していない、というのが「生酒」です。まだ酵母菌が生きて活動している、まさに生きている酒。
ビミョーな「生酒」もある
「生酒」は、当然の事ながら火入れは行いません。
「生詰め」の場合には、搾ったらまず火入れを行い、貯蔵が終わったら、そのまま出荷します。
「生貯蔵」は、搾ったらそのまま貯蔵し、出荷の前に火入れを行います。
生詰、生貯蔵とも、生酒のフレッシュ感を残しながらも、熟成することで荒々しさがやわらぎ、落ち着いた味わいが魅力です。日本酒の秋の風物詩「ひやおろし」は、絞って火入れしたあと、夏の間貯蔵して秋にそのまま出荷するので「生詰め」タイプですね。また、現在一番出荷量の多い「生タイプ」の酒は生貯蔵だそうです。
生酒は必ず冷蔵庫で保存!
生きている酒、生酒は、保存中にも変化しつづけています。開封して飲んだ生酒の残りを、しばらく保存して味の変化を楽しむ、という愛好家もいらっしゃるようです。
生詰めや生貯蔵の場合も、生酒ほどではないにしても温度変化にはデリケートです。こちらも冷蔵庫で保管しましょう。
※記事の情報は2018年4月18日時点のものです。
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