”サングリア”を知りたい! ~ソムリエが教える基礎知識とおいしい飲み方~
フルーティーな味わいで世界中の幅広い世代から親しまれているサングリア。近年ではレストランや居酒屋、スーパーでも見かけるようになり、日本でもすっかりお馴染みのお酒です。そんなサングリアの基礎知識からおいしい飲み方まで、ソムリエが解説します!
サングリアとはどんなお酒?
フレーバードワインとは「ワインに薬草、果実、甘味料、エッセンスなどを加えて独特な風味を添加したもの」を指します。フランスでは「ヴェルモット」「リレ」、イタリアは「ヴェルムート」、ギリシャでは「レッチーナ」などのフレーバードワインが有名です。
今回はそんなサングリアの基礎知識からおいしい飲み方まで、幅広く解説していきます。
サングリアの発祥は? 白ワインベースのサングリアもある?
もともとは状態のあまりよくないワインをおいしく飲むために工夫を凝らしたことからサングリアが生まれました。スペイン語では“Sangría”と表記し、語源はスペイン語で「血」を意味する“Sangre”が由来と言われています。市場に出回っているサングリアは赤ワインベースのものがメジャーですが、白ワインベースのサングリアもあり「サングリアブランカ」「ホワイトサングリア」などと呼ばれています。
白ワインベースのサングリアは赤ワインベースのものに比べてさっぱりした味わいのものが多く、夏の時期には特におすすめです。
サングリアのアルコール度数はどれくらい?
サングリアはどんなシーンで飲まれている? おつまみのおすすめはコレ
甘めに仕上げたサングリアは食前酒や食後酒として飲まれることが多く、さっぱりとしたドライなサングリアの場合は食中酒としても親しまれています。生ハムやチーズをクラッカーにのせたり、ナッツやスパイスの効いたスナック、揚げ物など、パーティーシーンで好まれるようなおつまみがサングリアとは好相性です。
本場のサングリアの作り方は? 日本では酒税法違反に注意!
日本の酒税法の規定では、自分でつくって飲むためのお酒であっても、アルコール度数が20度以下のお酒をベースにした漬け込み酒や作り置きは禁じられています。つまり、ワインの一般的なアルコール度数は12~15%なので、ワインにフルーツを漬け込むサングリアのレシピは日本ではつくることができません。ワインにフルーツを漬け込む過程で醗酵した場合、アルコール度数が1%以上あがる可能性があり、それが「密造酒の醸造行為」とみなされてしまうためです。
ではサングリアは家飲みでは楽しめないの?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません! サングリアを家飲みで楽しむ方法を2つご紹介します。
サングリアを家飲みで楽しむ2つの方法
1つは漬け込みをせず、飲む直前にワインにフルーツやスパイスを入れてカクテルのようにして飲む方法。もう1つは市販されているサングリアを買って飲む方法です。市販のサングリアを飲む直前にフルーツを足してアレンジするものいいですね。赤ワインベース、白ワインベース、それぞれのサングリアに合うおすすめのフルーツやハーブなどは後ほどご紹介します。
サングリアはどこで買える? 選び方のポイントは?
サングリアのおいしい飲み方は?
ほかにも炭酸やジュースで割ったり、温めてホットサングリアにしたりと、その日の気分や好みに合わせてさまざまな楽しみ方ができるので、ぜひ色々な飲み方を試してみてくださいね。
市販のサングリアがワンランクアップする方法
赤ワインと白ワイン、それぞれに合うフルーツ、スパイス、ハーブ、リキュールをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。もちろん、飲む直前のワインに足してサングリア風を楽しみたいときにもおすすめです。
赤ワインベースのサングリアに足すならこれがおすすめ!
<フルーツ>オレンジ、パイナップル、ミックスベリー
<スパイス・ハーブ>シナモン(スティック)、スターアニス、クローブ
<リキュール>カシスリキュール、ピーチリキュール、オレンジキュラソー
<その他>グレナデンシロップ、ブランデー
白ワインベースのサングリアに足すならこれがおすすめ!
<フルーツ>グレープフルーツ、キウイ、レモン、ライム、りんご
<スパイス・ハーブ>スペアミント、ローズマリー、レモングラス、タイム、セージ
<リキュール>ピーチリキュール、ブルーキュラソー
<その他>シロップ、ブランデー
ホットサングリアとヴァンショーの違いは?
どちらも冬の寒い時期にぴったりのお酒なので、ホットサングリアがお好きな方はヴァンショーにもチャレンジするのもいいかもしれませんね。
家飲みでもサングリアを楽しもう!
※記事の情報は2022年8月31日時点の情報です。
- 1現在のページ