ママ友たちの座談会〈家飲みのルールブック〉
幼稚園や小学校、または学童保育や近所の公園で知り合う、子育てママたち。気の合ったママ同士はほどなく「ママ友」となり、さらに気が合ってくると自宅に招き招かれての「ママ友家飲み」を実施するようになります。あまり外飲みに出かけられないママたちは家飲みの達人になっていくのです。家飲みスタイル編集部は、とある平日の昼間に、東京都在住の子育てママのご自宅で行われた総勢6人の家飲みに潜入。「家飲みはこうすれば楽しい」というテーマでお話をきいてきました。経験豊富なママ友たちによる「家飲みルールブック」とは・・・
みんなで演出するサプライズが楽しい
Aさん いろんな会に参加したけど、食べものとか飲み物とか、そういうものよりも、やっぱりみんなの気持ちじゃないかな? 参加する全員が気持ちをひとつにして、それぞれ心をこめてその会を催したり参加したりすること。そこで自分も、嘘偽りのない感謝の気持ちとかを伝えられたときは、いい会だったなあと感じると思います。
Bさん そうだよね。誕生祝いとか、引っ越し祝いとか。本人には内緒で準備するサプライズは、準備も楽しいし、自分がされてもうれしいよね。やってよかったなと思う。
Cさん そう、本人が心から喜んでくれると、いい会だったな〜とずっと心に残るよね。
Dさん 私も、自分が出産間近のときにサプライズでお祝いしてくれたことがあったけど、うれしかったな。手づくりのおむつ型ケーキ(!)もいただいたし。
Eさん いままでで一番心に残ったのは、いつもみんなのために会を企画したり料理したりしてくれるママに感謝の気持ちをこめて、サプライズパーティーをしたことかな。お祝いするほうがドキドキしちゃって、準備してるときから楽しめる。
Cさん そういう驚きとか、素敵なハプニングがあるとずっと心に残るいい会になりますよね。
持ち寄り料理はテーマを決めて
Eさん 海鮮たっぷりちらし寿司。見た目も華やかですごくおいしかったです。
Cさん ミートローフ!
Fさん チキンナゲット!
Eさん 野菜のテリーヌが美味しくできて、みんな食べてくれてうれしかった。
Bさん 手づくりクッキー!
Fさん 私は持ち寄りでいただくものにはいつも感心しちゃいます。自分がふだん作らないものを食べるから、レシピが増えるのがうれしい。
Eさん あと私が持っていって喜ばれたのはバーニャカウダだな。カンタンなのに美味しいし楽しい。ポットも持っていくんです。
Bさん バーニャカウダ! 美味しかった。ポットもカワイくて。みんな夢中で食べたよね。
Cさん 凝った料理もいいけど、必ずしも凝ったものでなくてもいいと思う。例えばトンカツを揚げるとか、シンプルな料理もいいよね。
Dさん ウチの主人が作ったローストビーフが喜ばれました。肉料理はやっぱり得点高いです。
Aさん ご主人が作った、というストーリー性がまたいいんだよね。
— 持ち寄りのコツというか、ポイントはどのようなものしょう。
Eさん なるべく、時間が経っても美味しく食べれられるものがいいい。それはポイントかも。
Cさん あと、いろんな事情で料理する時間がない場合は、無理して作らなくてもいいと思います。デパ地下とか近所のお店のお総菜でもいいの。
Eさん そう、自分が美味しいと思ってるお総菜を教えてもらえる新しい発見がうれしいよね。あとでさっそく買いにいっちゃう。
Dさん 手づくりのホールケーキを持ってきてくれると、感心したり、驚いたり。私はケーキは買うものだと思ってた。自分には絶対にできないから、うれしくて美味しいです。
Aさん ケーキは、重複しないように事前にお知らせしておくといいですよね。どうしても料理してる時間がなくて、何かを買って持参しようとする場合、喜ばれるのは果物とパン。果物は胃が疲れてきたらみんな食べたいし、パンは余ったらホストファミリーへのお土産にもなる。
— 今日のみなさんが持ち寄った料理はアジア風で統一されていますね。
Eさん 今日はアジアをテーマした料理を作って持ち寄ろう、と事前にLINEで決めたんです。料理がかぶらないように、あらかじめ自分の作りたいものの大枠を報告してあります。
Aさん あるときはイタリアンとか、和風とかもやったよね。こういう風にテーマを絞ると、楽しく作れるんです。
— ぜんぶとても美味しそうです。それぞれ持ち寄って、仕上げ段階はこちらの台所を借りて完成させて、盛り付けるんですね。
Aさん 完成品を持ってこようとすると大変だから、途中まででもいい。最後のところと盛りつけはキッチンを借りるとラク。こうすると気楽に作って持ち寄ることができます。
Fさん テーマといえば、あるお子さんのお誕生日会で集まったとき、ちょうど大流行していた映画「アナ雪」のデザインの基調になってる青と白に合わせて、会の全体を青と白で統一したことがあったな。室内の飾り付けとか食べもの、飲み物まで。
Aさん 青いドリンクで乾杯、驚いたね。子供たちも大よろこびだったね〜。
お酒はみんなの好みを把握しておく
Cさん 飲み物の好みは、ひとそれぞれだから、なかなかこれ、というのに決められない。難しいです。
Eさん 料理もだけど、参加メンバーのお酒の好みは把握しておいたほうがいいと思います。
Bさん お酒を持っていくのは難しいよね。特にワイン。わたしなんか知識ゼロだから、自分で適当に買って持っていくのはできない。くわしい人にまかせてしまいたいです。
Cさん そう、飲む順番とかも全部その人にやってもらうと気持ちが落ち着くんだよね。
Eさん ワインにくわしい人がいなかったら、とりあえずプロセッコやランブルスコなどのスパークリングワインはたいていみんなに喜ばれますね。女性はやっぱり泡のお酒が好きだから。
Aさん たしかにスパークリングワインは失敗が少ないかも。私は、どうしても自分で赤ワインとかを買わなくちゃいけないときは、ワインショップの人にお任せで選んでもらって「どこそこの店の人が選んだ」とみんなに言います。
Bさん いいね、責任転嫁(笑)。
Cさん ワインで迷うぐらいなら私はジュースを買っていくな。ふだんはあまり飲むことのない少し高級なジュース。
Fさん それいいですよね。こういうときじゃないと飲めないジュース。子どもたちのためにも、お茶、ジュース、ミルクなどお酒以上にいろんなのを揃えたい。大人だってアルコールを飲みたくない人はいるんだし。
Bさん クラフトビールってなかなかいいと思わない? いまは珍しいのがいっぱいあって、めったに「はずれ」がないの。それに、ビールは重いから、それを運ぶくらいはみんなの役に立ちたい。がんばって重いのを持ってきた! という充実感もあるし(笑)。
Aさん お酒好きの人が多かったら、ふだんはあまり買わないハードリカーもいいかも。ペルノとかテキーラとか最近流行りのクラフトジンとか。その場でカクテルもできるし、誰も飲まなかったらそのままホストファミリーへのおみやげになるでしょう。
Cさん ジンとかを少しだけ入れたカクテルいいよね。ビールとかワインは飲みたくない日もあるし。
Eさん どのぐらいいつ飲むかも人それぞれなんですよね。前に自分の好みで好きに飲めるように、お家にバーカウンターみたいのを作っておいてくれたことがあって、盛り上がったし、感動しました。
飲み過ぎず、アイドル話で盛り上がろう
Aさん まずは誘われたのに参加できないときの断りかたですね。ヘンな嘘の言い訳をしないで、ちゃんと本当の理由で断ったほうがいい。理由を細かく言いたくなかったら「家の用事で」とか「いま何となく体調が悪くて」とか、大枠でホントのことを言うんです。
Fさん ご自宅を提供してくれるホストファミリーへの気遣いでしょうか。ご自宅を提供してくれるホステス役の人には、料理の負担をかけないというのもポイントだと思います。料理をしない代わりに、食器やカトラリーなどのテーブルセッティングをお任せする。分担するんです。本人が料理好きでぜひ作りたい! という場合は別ですけどね。
Cさん 後片づけはみんなで協力してやる。でも皿洗いは、お皿を大切にしている人もいるから、ホステスに聞いてから手伝ったほうがいいと思うけど。
Aさん 自分がホステスのときでも、しっかりみんなと一緒に食べて飲むことも大事かも知れませんね。ずっと家事ばかりやっていると、かえってみなさんが気を使ってしまうから。
Bさん 子連れ参加のときは、どうしても騒いだりテーブルの上をぐしゃぐしゃにしたりしてしまうこともあって、申し訳ないなと思うことはあります。
Dさん それしかたないよ。気の合うメンバーだったら、誰も気にしてない。何かあっても笑い飛ばしてくれる人たちだから集まってるわけだし。
Eさん 気が合う仲間とはいえ、どんなにお酒がおいしくても飲みすぎ、酔っぱらいは厳禁。
Fさん お酒を飲んで人柄が変わっちゃうみたいなのはきっと困りますよね。
Dさん 飲みすぎを回避するためにも、終わりの時間はちゃんと決めておいたほうがいいかな。あるお宅におじゃまして、平日の昼から夜まで飲んでしまい、ご主人が帰宅されて横で食事しているのにまだ飲み続けてた猛者のママがいたとか(笑)。楽しいのはわかるけど、やっぱり周囲への配慮は必要だと思う。
Aさん あとは悪口かなあ。
Cさん そこにいない知り合いの悪口ね。やっぱり後でイヤな気持ちになりますからね。
Aさん でも、どうしても誰かに対する愚痴や悪口になってしまうこともある。そういう場合は、その場限りのことにして、絶対に「あの場でそういう話が出た」などと他言しないことです。
Bさん 逆に、褒めるのはいいよね。
— 誰を褒めるんですか。
Bさん イケメンのアイドル!(笑)。
Cさん 近所のお店の若い店員さんがかっこいいとか(笑)。
— ママ友の皆さんの宴はますますたけなわですが、編集部はこのへんでおいとますることに。家飲み会を数多くご経験されているみなさんならではのリアルな経験に基づくお話には、ママ友ならずとも使える知恵がいっぱいでした。みなさんも、ぜひご参考にしてみてください!
ママ友が考えた〈家飲みのルールブック〉
■持ち寄り料理
・持ち寄り料理はあらかじめテーマを決めるといい
・時間が経ってもおいしいものを工夫する
・シンプルな料理も喜ばれる
・盛りつけはホストファミリーと相談
・おいしい惣菜を買っていくのも悪くない
・ホステスには料理の負担を免除するのも一考
・ホストやホステスも一緒に飲み食べること
・ケーキ類はよくかぶるので事前によく打ち合わせを
・料理ができなかったら果物を持参すべし
■お酒
・参加者のお酒の好みは把握しておく
・発泡性のワインはたいてい好かれる
・ワインに詳しい人がいればぜんぶ任せてみる
・ワイン選びに自信がなかったら高級ジュースという選択も
・喜ばれるのはクラフトビール
・飲めない人のための飲み物を優先的に考える
・珍しい蒸留酒はホスト家へのプレゼントにもなる
・参加者が自由に飲めるバーコーナーを設置しよう
■場所と時間
・終了時間はあらかじめ決めておく
・後片づけはみんなでやろう
・皿洗いはホステスがいいと言ったら「無理には」手伝わない
・場所を汚さない。掃除、ゴミ捨ては積極的に
・まねきまねかれ。使う自宅は持ち回りに
・解散は三々五々。いつ帰っても文句も惜しみもなし
・参加を断るときは嘘の理由で断らない
■会話
・そこにいない知人のうわさ話・悪口は言わない
・それでも悪口が出てしまったら他言無用
・近所のイケメンのうわさ話はオッケー
・アイドルグループの話で盛り上がろう
・飲み疲れたら(子供も大人も)ボードゲームなどもいいかも
・子供の母親同士でも、仕事の仲間でも、節度を持って接すること
・とはいえ家飲みで一生の友ができるかも。深い友情もまたよし。
※記事の情報は2017年9月21日時点のものです。
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