【Kura Master】パリのソムリエ93人が選んだSAKEとは?
日本酒のコンテストはたくさんありますが、審査員が全員外国人でワインの専門家ばかりなのはKura Masterだけです。しかもこれはフランス人のソムリエたちが率先して始めました。近年、フランス料理は和食の影響を受けるなどして、素材を生かした淡白な味付けになっています。そうした料理には、時にワインよりもSAKEがフィットするものがあり、ソムリエたちはその事実に向き合い始めたのでした。
年々パワーアップするKura Master
今年の審査会は5月27日(月)にパリのギャラリー・ジョセフ(Galerie Joseph)でおこなわれました。審査員を希望するソムリエは年々増え、今回は93名にのぼりました。初年度は32名でしたから、3年でおよそ3倍です。フランスのソムリエたちが日本のSAKEに関心を向け始めていることを示していると言えましょう。ソムリエたちの顔触れも錚々たるものです。現在のフランスの飲食界をリードする、プラザアテネ、ホテルクリヨンなどの5星ホテルやミシュランの星付きレストランで活躍中の現役のプロばかりです。
出品酒は年々増え今回は720点になりました。蔵元がこのコンテストに出品する理由の第1は、フランスのトップソムリエが自社の酒をどう評価するのか知りたいからです。第2にフランス市場の好みを探るため、第3にトップソムリエのSAKEの経験値を高めてフランスでの普及を促すため、そして入賞すれば酒蔵全員のモチベーションを高め、国内外での販売増につながるからです。
Kura Master2019 のTOP14を選出
【TOP14】
純米大吟醸部門
玉柏 純米大吟醸 山田商店
作 槐山一滴水 清水清三郎商店
★勝山 純米大吟醸 伝 仙台伊澤家勝山酒造
☆櫻正宗 金稀 純米大吟醸40 櫻正宗
白瀧 セブン 純米大吟醸 白瀧酒造
純米部門
天狗舞 山廃純米酒 車多酒造
鳴門鯛 純米原酒 水と米 本家松浦醸造場
セトイチ 音も無く 瀬戸酒造店
☆臥龍梅 純米吟醸山田錦 三和酒造
陸奥八仙 赤ラベル 八戸酒造
スパークリングSAKE部門
☆吉乃川 酒蔵の淡雪 吉乃川
八鹿スパークリングNIJI 八鹿酒造
☆スパークリングサケ 好 土佐酒造
陸奥八仙 Natural Sparkling Premium
八戸酒造株式会社
Kura Master2019 の最高賞は『勝山』
今回は『勝山 純米大吟醸 伝』 仙台伊澤家勝山酒造(宮城)が受賞し、初めて東北に栄冠をもたらしました。審査員賞を受賞したのは次の4点です
純米大吟醸部門
櫻正宗 金稀 純米大吟醸40 (櫻正宗・兵庫)
純米部門
臥龍梅 純米吟醸山田錦 (三和酒造・静岡)
スパークリング ソフト部門
吉乃川 酒蔵の淡雪 (吉乃川・新潟)
スパークリング スタンダード部門
スパークリングサケ 好 (土佐酒造・高知)
Kura Master審査会の舞台裏
時間に会場に行くとパリ在住の日本人を中心に運営ボランティアが集まっていましたが、なぜか会場の外で待機しています。しばらくすると会場の前にトラックが停まり、保冷倉庫で保管されていた審査用の酒が荷台から降ろされます。が、まだ会場に入れません。どうやら会場の管理会社の担当者が遅れていて鍵が開かない様子。日本でなら運営側が激怒するところですが、フランスに長いボランティアや運送業者は「フランスだからね。こんなものだよ」とニコニコ笑っています。
ようやく会場が開き、10分ほど遅れて準備がスタート。受付、集計、酒のサービスなど作業の分担し、担当部門ごとに動きを確認していきました。10時に審査がスタートすると予選審査が終わるまで休みはありません。審査の進行を見ながら審査酒をテーブルに運び、終わったものを下げる作業を繰り返します。
Kura Master審査酒を一般に披露
東京でKura Maste2019試飲会
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※記事の情報は20019年7月29日時点のものです。
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