酒好きほぼ100人に聞いた「お酒の応援消費」。65%がリピート購入

被災地の物産品をすすんで購入したり、支援したいビジネスを応援したりする「応援消費」が増えているという。酒好きほぼ100人に、酒類の応援消費について、経験の有無、関心の程度を聞いた。

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応援消費を8割弱が経験

最近5年間の応援消費の有無(酒類に限らない)を見ると、「応援消費はしていない」は23%にとどまり、8割弱が応援消費をしている(図表1)。応援消費のタイプとしては「被災地の物産品を購入」がもっとも多く60%にのぼり、続くのは「被災地から物産品を購入(36%)」と「被災した方の物産品を購入(33%)」の2つ。いずれも被災地の物産品の購入で応援消費の典型だ。

被災地の物産品を購入する応援消費は、対象が生産者(メーカー)に限られるという見方があり、現地の販売店から購入することや、被災地を旅行してお金を落とすことで、より広く応援できるという意見がある。被災地への旅行の優遇措置もしばしば講じられるが、物産費の購入よりもハードルが高いと思われる「被災地を旅行」は27%ある。
応援消費の経験

応援消費をした回数は?

最近5年間に応援消費をしたことがある人を対象に、応援消費をした回数を見てみる(図表2)。「7回以上」が29%で最多で、「5~6回」と「3~4回」までで3/4を占めている。応援消費をする人は複数回実施する方が多いことがわかる。

具体的な応援消費の例では、被災地の農産物や酒蔵の商品を購入した経験が多く寄せられたが、飲食店や海外の学生を支援したことなども見られた。

「大好きな沖縄の、一度閉店してしまった沖縄そば店の再オープンをクラウドファンディングで応援」
「フィリピンで学生を雇用して学費を支援するリゾートホテルの支援で現地のモリンガ茶を購入」
「いわき市のゲストハウス建設を応援」
「ウクライナ支援付き日本酒を購入」
「B級品農作物を購入したほか、クラウドファンディングで開業を支援」
最近5年間の応援消費の回数

酒類の応援消費は「日本酒」が群を抜く

次に最近5年間の酒類に対する応援消費を見てみよう(図表3)。応援の対象となった酒類は、「日本酒」が63%で群を抜いて多い。日本酒の酒蔵は全国各地にあり、回答者に日本酒好きの方が多いためだろう。それにしても「クラフトビール」「本格焼酎」「日本ワイン」が10%強であることを考えると、日本酒は応援消費の対象になりやすいと言えよう。「スピリッツ(7%)」は多くがジンの商品開発を支援する応援消費である。
最近5年間に応援消費をした酒類

酒類の応援消費の予算は1万円まで

最近5年間でひとつのテーマにつき何回くらい応援をしたかを聞いた結果が図表4だ。「2~3回」が46%、「4回以上」も34%あり、被災地を繰り返し応援するなど、ひとつのテーマに対しても応援消費を継続する方が多いことがわかる。

また、酒類の応援消費で1回に使ってもいいと思う金額は、「5千円以下」と「5千円超1万円以下」がどちらも42%で、1回の上限は概ね1万円と言ってよいだろう。
最近1テーマで酒類の応援消費をした回数
酒類の応援消費で1回に使ってもいいと思う金額

応援消費は結果の報告の要望も

応援消費がきっかけで初めてその商品を試すこともある。では、応援消費の後どれくらいの方がリピート購入しているのだろうか? 酒類の応援消費をしたことがある方に聞いたところ、「たくさんある」が13%、「少しある」が51%で6割を超えている(図表6)。これが一般化できるならば、応援消費としての購入はファンの育成につながると見ることができる。

酒類の応援消費に関しては次の意見も寄せられた。
「結果についてきちんと教えていただきたい」
「(コロナ対策で)行政負担の送料無料はどうなのか。いっそのこと、ふるさと納税にしてくれたらよい」
「地方自治体が主導する案件で担当者の知識が乏しく残念でした。良い商品に一般消費者を巻き込んでいく術を広めることが大切だと思います!」
「(応援消費は)ブランドストーリーを一緒につくっていく体験ができることに惹かれます」
酒類の応援消費のあとリピート購入したか
〈調査概要〉
調査期間:2022年7月26日~8月1日
調査方法:WEBアンケート調査
サンプル数:139人(酒好きな人)


※記事の情報は2022年8月18日時点のものです。

  

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