酒好きほぼ100人に聞いた「オーガニックなお酒を選びますか?」【ワイン、日本酒、ビールなど】
近年、欧米ではオーガニックワインが伸長しており、日本酒やビールにもオーガニックを謳うものが登場しています。今回の酒好きほぼ100人に聞く「酒飲みのミカタ」は、オーガニックな酒類についてお聞きしました。
オーガニックを選ぶのは安全・安心だから
オーガニックを選択する理由は、「安全・安心な感じがする」が46%と群を抜いて多く、その次は「化学物質を摂取したくない」が32%で、自身や家族の健康への気遣いが感じられます。続く「オーガニックの生産者を応援したい(30%)」と「環境への負荷が小さいから(29%)」は、環境保全意識から選択していることがわかります。
一方で「おいしいから」は13%にとどまり、良質な香味とオーガニックがリンクして意識されていないことが窺われます(図表2)。
オーガニック酒類が定着しつつあるワイン
飲用経験も同じ順で「ワイン」が66%、「日本酒」が26%、「ビール」が19%と続き、「飲んだことはない」が26%にのぼります(図表4)。
さらに継続して購入しているものを聞くと、「ワイン」は20%あり、日本酒の6%、ビールの4%を大きく上回りました。ワインではオーガニックが定着しつつあるようです。
オーガニック酒類の飲用動機は「お店で見てよさそうな感じがした」
拡大を期待も課題は山積
また、「これからオーガニックは広まると思うか?」では、「広まる」と「少し広まる」で過半数を超えます(図表7)。
ではなぜ、あまり広がらないのでしょうか? 寄せられたコメントは次のように整理できます。
●オーガニックが広まる理由
①添加物や化学物質を使っていないオーガニック製品は安全で安心感があり、地球環境に対する負荷が少なく、生産者にも良い影響をもたらす。
②健康への影響や科学的根拠が明らかになり、正しい知識を持つ生産者が増えれば人々の関心はさらに高まる。まだ、オーガニックの意義を十分に理解できていない人が多い。
●広まらないと考える理由
①酒類の原料をオーガニックにすることによる健康への影響が解明されていない。また、無農薬栽培は労力がかかり収量も減るため、無理にオーガニックにする必要はない。
②オーガニック酒類は高価であるうえ、おいしいとは限らない。逆においしければオーガニックにこだわらない。
③オーガニックの定義が曖昧で、生産者が都合の良い解釈でオーガニックを名乗るものもありそう。また、オーガニックが環境保全の最良の方法という主張に疑問がある。
●オーガニック酒類の普及条件
①健康や環境への意識がさらに高まり、同時にオーガニック酒類の味わいが向上し、量産技術が開発されて、手ごろな価格で提供されれば広まる。
【調査概要】
調査期間:2023年10月5日~10月9日
サンプル数:107人(酒好きな人)
調査方法:WEBアンケート調査
※記事の情報は2023年11月2日時点のものです。
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