酒好きほぼ100人に聞いた「この料理には何を合わせますか?」
酒好きほぼ100人に、自宅で料理に合わせてどんな酒を選ぶかをアンケート。おいしい冷凍食品やレトルト食品が増えて、自宅の食卓にのぼるメニューの幅はどんどん広がっています。あなたは何を選びますか?
10年前と比較した「最初の一杯」は?
消費量の減少が続いているにもかかわらず、日本酒という回答が大幅に増えたのは、回答者に日本酒ファンが多いことが一因と思われますが、大きな流れとして「一杯目のビール離れ」が進んでいることは確かなようです。
鰻のかば焼きに合うお酒は?
鰻のかば焼きは、濃厚な油と旨味と甘辛いタレで味わう料理です。味の核が旨味である日本酒はよく合います。山椒を使う方は、しばらく日本酒と楽しんだら、酒にもひと振りしてみてください。日本酒と山椒は相性がよく、かば焼きと香りが繋がって新鮮なマッチングを楽しめます。
ワインならミディアムボディの赤ワインがいいはずです。乳酸が豊富なタイプの赤は醤油によく馴染みます。
ピザ・マルゲリータに合うお酒は?
フライドチキンに合うお酒は?
バターチキンカレーに合うお酒は?
注目したいのはその次にワインがランクインしているところです。「軽めの赤・白」だけでなく「重めの赤」まで入っています。カレーの時にワインが選ばれるようになると、ワインはもっと普段の酒になると思います。
一方、欧州ではディナーではワインがお決まりで夕食にビールが選ばれなかったり、リキュールやウイスキーは食後だったり、酒によって相応しい場が決まっている感じがあります。酒の肴感が強くない「バターチキン」でワインが選ばれたのは、それがディナーで提供されることもあることや、洋食であることが関係しているのかもしれないと言ったら、ちょっと言い過ぎでしょうか。
本格麻婆豆腐似合うお酒は?
けれど「甘口の日本酒」を選んでいる人が1割います。決して多いとは言えませんが、私も本格的な四川料理は甘口の日本酒と相性がいいと思っています。麻婆豆腐も辛いばかりではなく甘味が隠れており、日本酒の甘さが馴染むのです。塩辛いブルーチーズに極甘の白ワインがよく合うのと似た感じもあって、正反対の味なのに反発しません。これはぜひお試しいただきたい組み合わせです。
トムヤムクンに合うお酒は?
スパイシーな料理なので選ぶ酒では「ビール類」などゴクゴク飲めるタイプの酒が上位を占めましたが、5番目に「本格焼酎のソーダ割り」がランクインし、24%も得票している点に注目してください。麦焼酎や芋焼酎、泡盛など本格焼酎は南西日本で生まれ、よく飲まれており、もともと南方の要素を持っています。
タイ料理やベトナム料理はパクチーなど香りの強いハーブをよく使いますが、本格焼酎には共通する香りの要素のあるものもあり、商品によってはソーダ割りで心地よい相性を見せるものもありそうです。これからいろいろ試して行きたいと思います。
サンプル数:164人(酒好きな方)
調査方法:インターネットアンケート調査
調査時期:2024年7月22日~31日
※記事の情報は2024年8月22日時点のものです。
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