《レポート》商店街をビールファンが埋め尽くす「地ビール祭京都2017」が楽しい!
照りつける日差しにぐんぐんと上がる気温。ビールがおいしい季節、本番です。いつものビールもいいけど、ちょっと変わった味も知りたいという方におすすめなのが地ビール(クラフトビール)。大手ビール会社の製品とは異なり、比較的小規模なブリュワリー(醸造所)で造られた個性的な味わいが揃うのが魅力です。近年は地ビールを集めたビアフェスが全国各地で行われている中、今回は京都で行われた「地ビール祭京都2017」(2017年5月14日開催)の様子をご紹介。新たな味との出合いに満ちた素晴らしいビアフェスでした!
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全国37か所のブリュワリーによる約150種の地ビールがずらり!
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ふだんは会うことのないブリュワリーの醸造者やスタッフに「これはどうやって造っているんですか」「ブリュワリーがあるのはどんな土地なんですか」などと質問ができるのもビアフェスの大きな魅力。造り手さんにとっても、目の前でビールファンが美味しそうに味わう姿を見ることは日々の励みになるそうです。
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盛田金しゃちビール|愛知
木曽川水系の地下水で仕込む個性的なビールが各地のイベントで好評。特に金しゃち名古屋赤味噌ラガーはボトル販売で消費されるため、樽生ビールが味わえるのはこの手のイベント時のみ。
「金しゃち名古屋赤味噌ラガー」は、大胆にも名古屋名物を起用した話題性抜群の1杯。副原料に豆味噌を用い、ビール自体のボディは軽めにして味噌の余韻が残る仕上がりになっています。最初はカラメルっぽい香ばしさが立ち、後口で「あっ、やっぱり味噌だ!」と思わされるのが痛快。こういう機会がないと出合えないビールだと思うので、さっそくフェスの醍醐味に触れた気分です。
「金しゃちプラチナエール」は、ベルギーの「ヒューガルデン」などと同じタイプのホワイトビール。ただしスパイスやフルーツピールで風味をつけるのではなく、オールモルトで香りを出しているというのがすごい。スイーッと喉を通ったあと、すらりとした美人さんを連想するような華やかで上品な香りが広がります。いくらでも飲めそう!
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いわて蔵ビール|岩手
酒蔵「世嬉の一」が手がけるブリュワリー。「地ビールを通して岩手のよさを知ってもらいたい」という思いで、牡蠣や山椒を使ったものなど、唯一無二の味を造り出しています。
「オイスタースタウト」は、広田湾で育った3年ものの牡蠣の殻と身を使用。「牡蠣の味で生臭くなってたりしない??」とちょっと不安でしたが、まったくの杞憂でした! 牡蠣のエキスの上等なところだけを上手く活かした感じの、濃厚で切れ味のいいスタウトビール。じっくりと時間をかけて飲むとさらに深く楽しめるのだろうなという気がします。
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富士桜高原麦酒|山梨
地ビールの本場・ドイツで醸造を学んだ醸造士が、富士山の北麓・標高1000mの地にあるブリュワリーで地元の良水を使って醸造。
定番人気の「ヴァイツェン」は、ドイツでも広く愛飲されるタイプのビール。熟れかけの果物をイメージさせる甘やかな香りが鼻腔をくすぐり、飲み込むと喉越しのシルキーさにハッとします。飲み心地よく、やわらかなビールという印象が残りました。ブリュワリーがある涼しい高原の木陰なんかで飲めたら最高でしょうね〜。
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京都麦酒|京都
河童のマークでおなじみの酒蔵「黄桜」によるブリュワリー。日本酒の蔵だから造れるビールをと、酒米を用いたりして個性を際立たせています。
「京都麦酒 山田錦」は代表的な酒米である「山田錦」を使用。米の甘さが芯にありながら、飲み口はとてもクリアでシャープ。実際の温度より冷たく感じられました。スパッと切れ味がよく、端麗な日本酒を飲んでいるような気持ちも味わえてお得! 天ぷらや焼き魚といった和食にも合うと思います。手巻き寿司パーティなんかの手土産にしてもいいかも。
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「地ビール祭京都」は2018年も開催予定なので、ぜひとも京都観光と合わせて足をお運びください。それまで待てない! という方は、地ビールを取り寄せてお家で楽しく予習なさってはいかがでしょうか。
■地ビール祭京都
◎公式サイト
http://www.kyoto-beer.jp/
◎料金(2017年の場合)
前売りチケット6枚つづり 2,000円
当日チケット1枚 400円
※ビールとオリジナルグラスの購入のみ使用可。フードは別途有料。
※記事の情報は2017年6月2日時点のものです。
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