緊急アンケート実施!「自宅でビール。どんなグラスで飲んでますか?」
知人のお宅でビールをいただくとき、自分では使わないタイプのグラスに注がれて、ちょっと驚いてしまうことがありませんか。ビールのグラスは、ワインのように「これ」と決まったものがありませんよね。みんな自宅で飲むときどんなグラスを使っているのか。この謎を解決すべく、SNSなどで知人に「自宅でビールを飲むときのグラスの写真を送って」というアンケートを実施してみました。サンプル数は30人。バラエティーに富んだ回答の結果を発表します。
ビール会社のロゴ入り
写真左 アイルランドのスタウト「マーフィーズ」のグラスです。良いところは、350mlがちょうどぴったり入るのと、ノンアルコールビールでもおいしそうに見えること。(女性/フリーライター)
写真右 ギネスのグラスです。330ml缶の中身がちょうど入るので好き。泡がきれいに見える。(女性/会社員)
「ビール飲み」に特化したグラス
形はピルスナーグラスというタイプ。そして「うすはり」と呼ばれる極薄のガラス製です。ちなみにこの回答者の奥様からも追伸が来てまして、「うすはりはぜんぶ自分で洗ってもらってます。せっせとリネンのふきんでお世話してるようです」とのことでした。うっかり割ったらイヤだから自分でやっとけ、ってことですね(笑)。
写真右 結婚式の引き出物。ビールの泡も繊細になる気がする。(男性/自営業)
これもうすはり。うすはりは電球の製造などで培った職人の熟練技による手づくりなんだそうです。厚さ1mm以下のものもあるとか。そんなに繊細だと、氷をガシャガシャ入れるのは恐いし、もうビール以外ないでしょーという感じです。
やはりビールを飲むのに特化した形ですね。先が少し細くなっていて、ドイツのヴァイツェングラスに近い形状かも。
写真右 高さが15cmくらいの細長いグラスです。高さがあるので泡立ちが良く、でも泡が消えるのも早いのでビールがスッキリと飲めます。そして飲み口が直径5cmくらいなので飲む時に鼻がグラスにぴったり覆われるので、ビールの香りが楽しめる気がします。(男性/会社員)
こちらはほぼ円柱状。同じくドイツのシュタンゲというタイプのように見えます。
1パイント(約570ml)入るからパイントグラス。なかでもこれは「ノニック」と呼ばれる形らしいです。こいつにビールを満杯にしてテレビの前に陣取るのが正しいサッカー観戦の姿。途中の膨らみはパブで酔っ払いが手を滑らすのを防ぐというよりも、重ねたときにくっつかないようにするためのようです。
他ジャンルの転用が意外といい
極薄のグラスで繊細に飲みたい人もいれば、厚いグラスで気兼ねなく飲みたいという人もいる。実にいろいろですね。
ハイボール用のグラスですね。ジャックダニエルは「世界で一番売れているアメリカンウイスキー」だけあって、とてもたくさんの種類のグラスが配られています。これは三角錐に近い、オシャレで手にしっくりきそうなデザインですね。
写真右 東急ハンズで買った「焼酎用グラス」。400円ぐらいだったかな・・・耐熱で丈夫そうなのと、泡を含めて350mlがちょうど入るのが良い。これでクラフトビールを飲むのが好きです。(男性/会社員)
そうなんです、売ってるグラスの容量って320とか、400とか、微妙に350ml缶に合わないことが多いんです。ピッタリの量だとうれしくなりますよね。
仏DURALEX社のピカルディ
写真右 DURALEX。特にグラスに凝ってはいない。(男性/会社社長)
DURALEX社にはいくつかグラスの主力シリーズがありますが、そのなかでこれは「ピカルディ」というシリーズです。今ではこれ、グラスだけでなく、全工業製品中でも日本人が一番数多く使ってるメイド・イン・フランスじゃないかと思います(単なる印象です、すみません)。
おまけを愛する人たち
景品とはいえ、けっこう凝ったデザインで持った感じもよさそうです。
写真右 イースタンユースのCDのおまけでもらったもの。(女性/書店員)
好きなロックを聴きながらビール。ビールもバンドも好きだからグラスも好きになってずっと使う・・・イイ感じの景品ですね〜。
実は筆者の母が使ってるグラスです。調べたら1992年にコカ・コーラの景品だったヴェルディ川崎の「オレオレグラス」でした。母はサッカーともコーラとも無縁なので、たぶん読売新聞か酒屋さんがくれたんでしょう。1992年といったらJリーグが始まる前の年ですよ。Jリーグ初代王者のヴェルディも今ではJ2の常連になってしまい、東京ヴェルディ1969に改名して調布に引っ越し。四半世紀の間にいろいろありました。でもカズは他チームに移籍してまだ現役。グラスもカズも頑丈すぎです。
グラス?要らない
写真右 独り者の晩飯なのでグラスは使わず缶のまま飲むのが当たり前です。(男性/エンジニア)
アメリカ映画なんか見てるとたいていビンや缶から直接飲んでますよね。350mlの缶とか小瓶までグラスに注ぎたがるのは日本ぐらいなんでしょうか。あとはドイツかな。他の国ではどんな事情なのか、いつか第2回国際調査をやってみたいものです。
ビールは陶磁器に限るという人々
写真右 余り大きくない信楽焼(しがらきやき)です。信楽焼が好きだから。信楽焼は土をねって作った焼き物で、土から遠赤外線が出て中身がマイルドな味わいになります。(男性/会社役員)
陶器は、注ぐときに内側表面の凹凸によってきめ細かな泡ができて、これが味をマイルドにするとともに、泡がなくなるまでの時間も長くなる、というのが定説です。
メタルファン
ピューター(白鑞)は、錫を主成分とする長い歴史のある合金だそうです。かなり高価なものですが、味わいが良くなるのであれば、筆者も一度は試してみたいと思いました。
この人も錫。どうやら「飲み口もすぐに冷え冷えになる」のが錫の大きな魅力のようですね。
写真右 サーモスの真空二重構造カップ。保冷性が高いのとグラスが汗をかかないので机が濡れない。本や紙類がヨレヨレにならない。(男性/会社社長)
外側が冷えるのが魅力という人がいるかと思えば、冷えないからいいという人もいるわけですね。ホントにいろいろです。
ガラス工芸品愛好派
ビールの泡が消えてもガラスのなかに気泡があるからさみしくない、というところが素敵です!
梅ジャムのような可愛らしい色合い。ここにも、厚いということをお気に入りの理由にあげる人がいました。厚い派と薄い派で、好みが分かれますねえ。
写真右 どこかのインテリアショップ(たしかIDEE)で衝動買いした覚えがあります。黄色と黄緑と青のグラデーションが水彩画みたいできれいだったので。(女性/会社員)
ただビールを飲むだけでなく、そこに美の鑑賞という喜びを加えてくれるガラス工芸品。なんだかひとつ欲しくなってきました。
異国の思い出
写真右 フランスのカフェグラス。かわいくて気に入っている。ワイングラスのように下を持てるので手のぬくもりが触れないのが良い。(女性/フリーライター)
いかがでしたでしょうか。30人に聞いただけでも、それぞれのグラスへの思いは実に多彩で、たいへん興味深い調査となりました。季節は初夏。ビールがどんどん美味しくなってくる季節です。皆さんは、どんなお気に入りグラスでビールを飲みますか?
※記事の情報は2017年5月12日時点のものです。
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