一切火を使わない! 魔法のチャンプルー〈庄司いずみのベジつまみ⑨〉
料理好きな人にとっても、夏場のキッチンは過酷な場所。火を使わずに作れる料理があれば、知りたいですよね? しかも食べ応えがあって、お酒にも合うような…。今回は、そんな魔法のレシピをご紹介。「ポリ袋」が大活躍します!
過酷すぎる夏場のキッチン
暑くなるとビールは最高なのですが…。困りごとがひとつあります。
それは、キッチンに立つのが億劫になること。
料理好きな人にとっても、夏のキッチンは過酷なところ。ジメジメと暑い日に、火の前に立つことを考えるだけでゲッソリする。そんな人も多いのではないでしょうか。
夏の人気メニュー、冷ややっこや冷やしトマト、もろきゅうなんかは、暑くて食欲が失せるからということもありますが、料理する人の都合もあるかも?
もちろん、切っただけ、盛っただけのカンタン料理もつまみにはなりますが、ボリュームのあるものが食べたいときもありますよね。
そこで!
今回は魔法のレシピ「火を使わずに作れるチャンプルー」をご紹介しましょう。チャンプルーというと、豆腐と野菜を炒めた沖縄の定番料理。ゴーヤとあわせたゴーヤチャンプルーが有名です。
「炒めものを、火を使わずにつくるとは…?」と思うでしょうか。それができるのです!
火を使わない「ゴーヤチャンプルー」の作り方
この「切り干し大根」がみそです!
野菜と豆腐の組み合わせには、乾物は救世主。なぜならば、野菜も豆腐も水気の多い素材の組み合わせ。乾物に、その水分を吸ってもらいたい。切り干し大根は戻さずそのまま。洗っただけでザクザク切って、そのままゴーヤと合わせます。切り干しがなければ、カットわかめでもいいですよ。
後はこれを袋のうえから、モミモミするだけ。1分も揉めば十分です。
すると、あら不思議! ゴーヤは揉むことで水分が出てしんなりと、乾いていたはずの切り干し大根はゴーヤから出た水分を吸って、程よく柔らかくなります。
1分経過後したら、あとはちぎった豆腐を入れて全体を馴染ませればできあがり。豆腐からも水分が出ますが、切り干し大根が助けてくれます! 水が出てベショッとなるということはありません。
どうでしょう? 火を使わずに作ったとは思えないできばえ。しっかり味が馴染んでいます! 炒めたあとに冷蔵庫で冷やした、冷製チャンプルーと言った風情です。
作り方を紹介しますね。
●火を使わない「ゴーヤチャンプルー」(1人分)
材料
- 木綿豆腐 150g(水切りする)
- ▼(A)
- ・ゴーヤ 1/4本(50g・種を取って薄切り)
- ・塩 小さじ1/4
- ・しょうが 1/2片(みじん切り)
- ▼(B)
- ・塩昆布 小さじ2(4g・みじん切り)
- ・切り干し大根 10g(洗ってざく切り)
- ・ごま油 小さじ1
作り方
- (A)をポリ袋に入れて上からしっかり揉む。
- (B)を入れて全体を馴染ませる。
- 木綿豆腐を一口大ずつちぎって入れ、全体を混ぜる。
ほかの野菜でもできますよ。キャベツチャンプルーでも、玉ねぎチャンプルーでも…。最初に野菜と調味料、あるいは塩昆布やザーサイ、高菜など、味の出るものと馴染ませて、切り干し大根やカットわかめなどの乾物を投入。モミモミして味を馴染ませたあと、豆腐を合わせれば出来上がりです。
火を使わないレシピ、他にもいろいろ!
分量は、2人分で、にんじん20g、ピーマン小1個、マッシュルーム1個。これらを1㎝角の角切りにします。乾物もマスト。カットわかめ2gと野菜たち、味つけにしょうゆ小さじ2をポリ袋に入れ、全体をしっかりモミモミ。味が馴染んだところで、木綿豆腐1/2丁をくずしつつ入れ、全体をなじませます。
豆腐は水切りしておきますが、時間がないときはそのままでも。その場合、カットわかめを増やせば水を吸ってくれます。
長ねぎ5㎝、しょうが一片。どちらもみじん切りにし、塩小さじ1/4、しょうゆ小さじ1/2とともにポリ袋でモミモミ。具材は、切り干し大根10gを洗ってざく切りに。にんじん10g、ピーマン1/2個はみじん切りにしポリ袋に投入。味を馴染ませてから、ごはん1膳分を混ぜこみます。
野菜がコリコリ固いのではと思うかもしれませんが、歯ごたえはありますが生とは誰も思わないはず。あったかご飯を入れればそれなりにしんなり、火が通ったような食感になるのです!
チャンプルー、炒り豆腐、さらに炒飯までできました!
ほかにも、ざく切りにした青梗菜と醤油、切り干し大根をモミモミすれば、火を使わない青菜炒めができますし、薄切りのマッシュルームと薄切りセロリを塩とオリーブオイル、少々のおろしにんにくと合わせてモミモミすれば、キノコソテーの出来上がり!
工夫すれば、火を使わなくてもおつまみはカンタン。いろいろ試してみてくださいね!
※記事の情報は2019年7月10日時点のものです。
庄司いずみさんのロングインタビューがこちらで読めます【Aktio Note】
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