これなんだ? お酒グッズのクイズ ⑤

日曜大工の工具のように見えます。でもこれ、バーでみかけたことがある人も多いかも知れません。お酒ではなくおつまみに関係するツールです。いったい何でしょう?

メインビジュアル:これなんだ? お酒グッズのクイズ ⑤

用途があまりにも限定的なことに驚いてしまう道具です。

この状態で高さ約9センチで、たぶん鉄でできていてかなり重いです。。小さめの万力のような形状。といいますか、上部のバーを回すと下のネジが締まるようになっているわけで、どうみても万力そのものです。

ヒント1:小欄担当は以前、バー(いわゆるオーセンティックと言われるタイプのお店でした)でおつまみといっしょにこれを出されたことがあります。少し形は違うものだったけど原理と用途はこれと同じ。バーテンダーさんではなく、自分が使いました。



おわかりになりましたでしょうか。



ヒント2:ハワイのおみやげと言えばアレです。



もうわかりましたね。それでは答えを発表します。


正解は・・・マカダミアクラッカー


殻付きのマカダミアナッツを割って中を食べるための、万力のような道具です。

ハワイみやげでお馴染みのマカダミアナッツ。チョコレートのなかに入っているのとか、青っぽい筒状の箱に白い実が入ってるやつはよくみかけますが、殻付きは日本ではほとんど売っていません。小欄担当もだいぶ前に前述のバーで一度お目にかかったきりでした。今回、撮影のために通販で殻付きを探して購入してみると、殻が非常に固いことを再認識。ネットの情報によるとマカダミアナッツは世界で最も殻が固いナッツとまで言われているようです。殻が固いナッツといえば思い出すのがクルミですが、クルミ割り人形の説明書にも、しばしば「マカダミアナッツは割れません」と注意書きが書かれているそうです。

 
マカダミアナッツをマカダミアクラッカーにセットします
このほぼ球状の物体が殻付きマカダミアナッツ。試しに普通のプライヤーで割ろうとしたけど無理でした。一個このように、マカダミアクラッカーにセットします。
バーをぐるぐる回します
バーをぐるぐる回します。それなりに力が要ります。
割れました!
割れました!
マカダミアナッツの専用クラッカー
これぐらいで勘弁してやります。このあとすぐに食べられるわけではなく、残った殻を指先で取り去るのもけっこう苦労します。それにしても、わざわざ殻付きを買ってきてこんなに苦労して食べたい人って、なに考えてんの? と思うかもしれません。ですが今回この中身を食べてみてわかりました。ものすごく香ばしくて美味しい。あらかじめ殻が取ってあるマカダミアナッツとは完全な別物です。まるで脳の奥底に眠っていた狩猟採集社会の記憶が蘇るような、自然そのものを食べているという味わいなのです。これをひとつひとつ割り食べながらビールやウイスキーを飲んだらきっと止まりませんね。

マカダミアナッツの原産地であるオーストラリアでは、様々な種類のマカダミアクラッカーが売られているそうです。現地では多くの人がこの美味しい殻付きを楽しんでいるわけです。

ナッツ、それもマカダミアナッツの専用クラッカーですから、あまりにも用途が限定的なことに驚いてしまいます。日本だったらあれにもこれにも使える多目的で中途半端な道具を作りそうですが、西洋の人はひとつの用途に特化した道具を突きつめて改良するのが得意だなと感心してしまいます。
 
殻付きマカダミアナッツを割るための専用道具、「マカダミアクラッカー」
というわけで、今回の答えは、殻付きマカダミアナッツを割るための専用道具、「マカダミアクラッカー」でした。



※記事の情報は2018年5月20日時点のものです。
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