全国燗酒コンテスト2018入賞酒が決まりました

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さけ通信
今年で10回目を迎えた全国燗酒コンテスト2018は7月25日に審査会を開催しました。全国の251の蔵元が選りすぐって出品したお酒は4部門合わせて838点にのぼりました。このなかから選出されたのは最高金賞43点(入賞率5.1%)、金賞219点(入賞率26.1%)です。

真夏の燗酒審査会

例年、7月末、気温35度を超える猛暑日になる全国燗酒コンテストの審査会。今年はこれまで以上に厳しい暑さのなかで開催されました。まさに真夏の燗酒です。 審査員は38名で酒造技術の専門家をチームリーダーとして、5~6人一組で7チームで手分けして審査しました。
5~6人一組で7チームで手分けして審査
審査は商品名がわからないようにすべて瓶に袋を被せてマスキングします。スタッフが審査温度(ぬる燗は45℃、熱燗は55℃)に加温してきき猪口に移し、審査員に配布します。加温は錫のチロリで2合ずつ、酒燗器で温度計を睨みながら湯煎します。
商品名がわからないようにすべて瓶に袋を被せてマスキング
スタッフが審査温度(ぬる燗は45℃、熱燗は55℃)に加温してきき猪口に移す
加温は錫のチロリで2合ずつ、酒燗器で温度計を睨みながら湯煎
審査員のテーブルに3点ずつ出品酒が出され、外観、香り、味を見て5段階で評価します。良くも悪くも評価したポイントをコメントするまでかかる時間は、1点当たりおよそ1分。このペースで1チーム約120点を審査しました。
審査するお酒がわからなくならないように、毎回、チロリときき猪口に審査番号のシールを貼ります。
審査員のテーブルに3点ずつ出品酒が出されます
審査するお酒がわからなくならないように、審査番号のシールを貼ります

審査員38人・運営スタッフは40人が一日がかり

38人の審査員に838点の出品酒を適温で提供するには、順番どおりに審査酒を提供するように準備する係り、燗をつける係り、審査酒を配る係り、審査酒を下げる係り、きき猪口とチロリを洗って吹き上げる係り、審査シートを回収して集計する係りなど約40人のスタッフが、10時から16時まで張り付きます。
実行委員会の構成メンバーである酒問屋の株式会社升喜(東京都中央区)さんのスタッフは、このコンテストを初回からサポートしてくださり、毎回、手際よく燗をつけてくれます。
また、今回初めて、SSI認定きき酒師の方々からボランティアを募り、23人の方にお手伝いいただきました。一日中、ほとんど休みなく動き回るハードな作業でしたが、見事にやりきってくださいました。
酒問屋の株式会社升喜(東京都中央区)さんのスタッフ

そして審査員のみなさんがこちら。
審査員のみなさんがこちら。

身体にやさしい燗酒をゆっくり

こうして選んだ燗酒の入賞酒は公式サイトをご覧ください。
自信をもっておすすめできるお酒ばかりです。熱燗部門以外はぬる燗(45℃)で審査しました。この温度でお楽しみいただけば間違いありません。
ですが同じお酒でも温度帯で味の印象が変わります。ぬる燗部門の入賞酒を超熱燗にして、温度が下がるとともに変化する味わいをじっくりと楽しむのもおすすめです。
毎日暑い日が続いていますが、冷房や冷たい飲み物で体の芯が冷えている方は多いはず。温かい燗酒はお腹のなかから、ほっこりと体を温めてくれます。

燗酒は器も楽しい

そしてもうひとつ燗酒の楽しみは、器です。
洗練された磁器、素朴であたたかな陶器、酒の温度を直に伝える錫器と、素材ごとの特長は燗酒を引き立て食卓に潤いを与え、細かな細工や丁寧な絵づけを施した器はぜいたくな気分にさせてくれます。
杯は手のひらに乗せた感触と唇に当てた感触を大事にしてください。高価である必要なありませんが、手や唇にしっくりと来るものを選びます。そして杯に合わせて徳利や片口を選び、組み合わせて遊ぶのも楽しいものです。季節に合わせたり、一緒に飲む相手の好みを想像したりしながら、おもしろい組み合わせを試してみてください。

最近は冷酒やひやは瓶から直接注ぐことが多くなりましたが、注ぐための器に移し替えていただくと、卓上がきれいになります。注酒器は燗酒の楽しみのひとつです。
注酒器は燗酒の楽しみのひとつです

片口は燗でも冷でも使いやすい注酒器です。酒が空気に触れる面が大きく温度が下がりやすいので、熱めに燗をつけて冷えるとともに変わる味わいを楽しむのにピッタリです。
片口は燗でも冷でも使いやすい注酒器です

杯は、素材、形状、色・柄と多彩です。手のひらに乗せた感触と唇に当てた時の感触が心地よいものを選びましょう。
杯は、素材、形状、色・柄と多彩です

※記事の情報は2018年8月1日時点のものです。
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