2019年、お酒のプロが注目した商品ランキング

本サイト「バイヤーズレポート」で流行りそうなお酒を紹介してくれている酒類卸イズミックの青田さんが、特に心に残ったものをランキング形式で振り返ります!

ライター:青田俊一青田俊一
メインビジュアル:2019年、お酒のプロが注目した商品ランキング
名古屋の酒類卸イズミックの青田が、今年バイヤーズレポートで紹介したお酒を個人的にランキング。2019年の心のベスト10をご紹介します。

10位|ラソス ウエスタンケープ

ラソス ウエスタンケープ
10位は南アフリカのワイン「ラソス ウエスタンケープ」。今年はラグビーで話題になった南アフリカですが、ワインも注目の年でした。このワインは何と言ってもこのコスパ。1,000円以下でバランスの取れた南アフリカらしい味わいが楽しめる高コスパワインでした。

今年は南アフリカのマスター・オブ・ワイン、キャシィ・ヴァン・ジルMWにインタビューをさせていただきましたが、南アフリカのワインの奥深さを実感しました。今後も楽しみな国です。

9位|鹿児島ハイボール

鹿児島ハイボール
9位は「鹿児島ハイボール」。もはや定番となりつつある本格焼酎のハイボールですが、今年は新たに“さわやか”が発売。焼酎ハイボールブームに一石を投じました。

8位|香の森

香の森
8位はクラフトジン「香の森」。昨年から注目のクラフトジンですが、今年も新商品が続々発売されました。そのなかでもボタニカルが特徴的だったのがこの「香の森」です。薬酒の老舗、養命酒らしいボタニカルの使い方が印象的でした。

7位|ヴィラ・ヤンボル

ヴィラ・ヤンボル
7位はブルガリアのワイン「ヴィラ・ヤンボル」。こちらはコスパワインの連載で紹介したワイン。国際品種のお手本のような味わいで、コスパ抜群のワインでした。

ブルガリアに限らず、東ヨーロッパはワイン産地としてあまり知られていませんが、リーズナブルで品質の高いワインが多い産地。今後も注目の産地です。

6位|プラート

プラート
6位はイタリア、シチリア州のオーガニックワイン「プラート」。こちらもコスパワインの連載で紹介したワインです。シチリアはオーガニック栽培に適した気候で、コスパの高いオーガニックワインの産地として注目のエリアです。オーガニックは今後もワイン選びのポイントとなるキーワード。コスパの高いオーガニックワインが飲みたいなら、シチリアのワインがおすすめです。

5位|ラダチーニ ブラン・ド・カベルネ

ラダチーニ ブラン・ド・カベルネ
5位はモルドバのワイン、「ラダチーニ ブラン・ド・カベルネ」。こちらも東ヨーロッパのコスパワイン。赤ワイン用の品種としておなじみの“カベルネ・ソーヴィニヨン”の白ワインです。モルドバという馴染みのない国のカベルネ・ソーヴィニヨンの白ワインという類を見ない珍しさ、そのうえリーズナブルという衝撃のワインでした。

4位|ブドゥレアスカ

ブドゥレアスカ
4位はルーマニアのワイン「ブドゥレアスカ」。こちらもまた東ヨーロッパ、確実にマイブームでしたね。ルーマニアの固有品種を使ったこちらは、新たな発見ができたワインでした。このワイン以降、やたらと固有品種チャレンジするようになってしまいました。

ちなみにプライベートで今年もっとも心に残ったワインは、家の近所のイタリアンでいただいた「ススマニエッロ」という、こちらもまたイタリア・プーリア州の固有品種を使ったワインでした。果実味の豊かなワインで、一緒に頼んだ“殺し屋のスパゲッティ”という名の焼きパスタとの相性が抜群でした。

珍しい固有品種は来年も追い求めたいと思います。

3位|伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み 純米吟醸

伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み
3位は「伝匠 月桂冠 百年酵母仕込み」。こちらは幻の酵母「きょうかい1号酵母」を復活させて造った日本酒。今までの日本酒にはなかった独特の味わいが新鮮でした。

今年は白鶴がクラウドファンディングで自社開発酵母の日本酒を出すなど、“酵母”に特徴のある日本酒が話題でした。今後もこの流れは続いていくと思いますので、新しい日本酒のカテゴリーとして目が離せません。

2位|TUMUGI

TSUMUGI
2位は麹のスピリッツ「TSUMUGI」。こちらは“麹”を使った、今までになかった新しいスピリッツ。クラフトジン全盛のさなかで、あえてジュニパーベリー
を使わず、日本らしさを表現したスピリッツをつくるという姿勢に感銘を受けました。日本を代表するスピリッツとして、世界での評価に期待したいところです。

1位|千代菊 Life

千代菊 Life
1位は「千代菊 Life」。こちらもまた“麹”がキーワードの日本酒。白麹で仕込んだ白ワインのような酸味のある独特の味わいが特徴の日本酒です。今年、某グルメ雑誌の日本酒の号で取り上げられたことで一躍有名になりました。

ちなみにその某グルメ雑誌では、年末に“発酵”を特集していたので、日本の発酵食の要である“麹”は、来年も引き続き注目のキーワードになること間違いなしでしょう。
と、今年はなぜか日本酒とワインに偏った結果になってしまいましたが、きっと日本酒とワインばかり飲んだ1年だったのでしょう。2020年はもう少し幅広くご紹介していきたいと思いますので、またよろしくお願いします。

※記事の情報は2019年12月30日時点のものです。
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