丸ごと1本使いきり! うど尽くし御膳で春らしい家飲みを《イエノミ歳時記⑯》
「買ったはいいけど余らせがち」な旬のうどを皮まで丸ごと1本使いきって、日本酒がすすむ5品を作ってみました。
【下準備】
・新芽の先だけをカットしておく。
・表面に生えている産毛のようなものを取り除く。上から下へ包丁の刃を当てるとやりやすい。
・用途に合わせてカットし、真っ白な色を残したい場合は薄い酢水に浸けておく(今回は見た目重視で浸けておきました)。
うど尽くし御膳のお品書き
・うどと蛸の酢味噌和え
・うどと海苔の玉子とじ
・うどの牛肉巻き オイスターソース風味
・うど皮とお揚げの胡麻味噌きんぴら
・うど新芽のおむすび
うどと蛸の酢味噌和え
・うど(新芽周辺の柔らかい茎を3cmにカット)
・刺身用蛸
・酢味噌
①うどは耐熱容器に入れて軽く加熱する。
②うどと蛸を盛り付け、食べる直前に酢味噌をかける。
酒飲み好みの、いわゆる「ぬた」ですね。シャキッと爽やかなうどと、魚介の旨味を酢味噌がうまくまとめてくれます。蛸のほか、イカや貝類を使っても素敵です。
うどと海苔の玉子とじ
・うど(短冊切り)
・だし(薄口醤油、酒、みりん少々で味付け)
・焼き海苔
・玉子
①小鍋にだしを入れて沸騰したらうどを生のまま加え食感を残す程度に火を通す。
②火が通ったらちぎった焼き海苔を加え、玉子でとじる。
うどの歯ごたえと玉子のふわふわ感の対比が楽しい一品です。うどはくれぐれも火を通しすぎないように気をつけてください。海苔の香りも食欲を誘うアクセント。生海苔やあおさ海苔を使うとより春らしくなりますね。
うどの牛肉巻き オイスターソース風味
・うど(牛肉の幅に合わせた長さにカット)
・牛肉薄切り
・オイスターソース
①広げた牛肉の上にうどを置き、端から巻いていく。
②フライパンを熱し、巻き終わりを下にしてほどけないように焼く。肉の色が変わったら、全面に火が通るように転がしながら焼いていく。
③仕上げにオイスターソースをかけ、焦げないように気をつけながら全体に絡める。
個人的に、うどと相性のいいお肉は牛肉だと思っています。うどのどこか高貴な風味が日常のご馳走感を感じさせる牛肉にマッチするのかしら、と。味付けにはオイスターソースを使ってコクを加えました。お好みで粉山椒を振ってどうぞ。
うど皮とお揚げの胡麻味噌きんぴら
・うどの皮(産毛を除いた状態で千切り)
・お揚げ(うどの長さに揃えて千切り)
・胡麻油
・味噌(酒でゆるめておく)
・すり胡麻
①フライパンに胡麻油を熱し、うどの皮とお揚げを入れてしっかりと炒める。
②酒でゆるめた味噌を回しかけ、味をなじませる。
③最後にすり胡麻を加えて全体をまぜる。
もっとも野趣を感じさせる味わいなのが、皮。産毛取りは正直面倒くさいものですが、そこで頑張ればこの香り高い皮のきんぴらにたどり着けると思って頑張りました(大げさ)。炒めてもしっかりとうどの風味が残るので、それに負けない濃厚な味付けにしました。
うど新芽のおむすび
・うどの新芽(細かく刻んでおく)
・胡麻油
・めんつゆ
・ご飯
①フライパンに胡麻油を熱し、新芽を炒める。
②火が通ったらめんつゆを加えて「ちょっと濃いかも?」くらいに味付けする。
③ご飯に②を混ぜ込み、好みの形のおむすびにする。ラップやポリ袋を利用すると便利。写真のものは、ポリ袋の底の角を利用してまん丸にしたもの。
新芽は、皮同様にうどの風味がぎゅっとなった部分です。ほんのりとした苦味にめんつゆで甘辛さを加えると、白ご飯にめちゃめちゃ合うんですよね〜。「アテになるおむすび」と申せましょう。もしも残ったら(私ならありえないけど)、バター風味の炒飯にしてもよさそうです。
以上5品、気持ちよく使い切りました。完成後は昼から日本酒を飲まざるを得ないことになりましたよ〜。春らしい味覚を堪能できて大満足! 旬のうちに、どれか1品だけでもお試しいただけたら嬉しいです。
※記事の情報は2019年4月2日時点のものです。
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