意外と簡単! 日本酒がすすむ「かまぼこ」を手作りしてみた!
新鮮な魚さえ手に入れば、身近な道具や材料で作れる「かまぼこ」。コツやレシピも詳しく紹介するので、ぜひお試しください!
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参考にしたのは『かまぼこの絵本』
「絵本=子供向け」と侮るなかれ。頁をめくると、作り方だけでなく、かまぼこの歴史や種類、原料の魚についてなど、かまぼこについてのあらゆる知識が細かく丁寧に紹介されていて、読んでいるだけでも「へー!」と楽しめます。この本を読んでも分からないことは、ネット情報を頼りにします。
手作りかまぼこを成功させるための三箇条
一. とびきり新鮮な魚を用意するべし
二. 0℃近くをキープしながら、魚をすり身にするべし
三. 高温で一気に蒸し上げるべし
まずは、手作りかまぼこに必要な新鮮な魚を買い求める
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かまぼこは赤身の魚でもできるようなのですが、今回は白いかまぼこを作りたいので白身魚を探すことにします。しばらく歩いていると、品揃え豊富な魚屋を発見!

「ちょっと値は張るけどこれなら間違いない」と言っておすすめしてくれたのは、天然鯛。かまぼこにするのは気が引けるような高級魚です。なんと、300gの切り身で4000円…。思わず後ずさりするような値段ですが、背に腹は代えられません。ここは思い切ることにします。
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その他、かまぼこ作りに必要な道具と材料
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
魚を低温ですり身にするために、使う道具もあらかじめ冷凍庫で冷やしておきます。昆布だしも凍る直前くらいまでにしておいたほうが良いそう。
①すり身をつくる
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
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切った魚をフードプロセッサーに1分間くらいかけて、すり身にします。さらに塩を加えて、粘りが出るまでフードプロセッサーにかけます。だいたい2分くらいでしょうか。

おお、イイ感じに粘ってきました~!

冷やしておいた昆布だしに塩以外の調味料を加えた「調味液」を投入して、さらにフードプロセッサーで1分撹拌します。

このままでも十分そうですが、練れば練るほど弾力が生まれるというので、ここですり身をすり鉢に移し替えて、すりこ木で練っていきます。手が疲れるまで練ると、すり身がもったりとして、ツヤも出てきました。

②板の上で成形する
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丸めたすり身を、水で濡らした板の上に乗せて、ある程度手でかまぼこの形を作っていき、さらにナイフなどで表面を均すように成形していきます。

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成形完了~。使った板は2枚でした。すり身に対して用意した板が少し大きすぎたのか、やや盛り上がりに欠ける形ですが、美味しければそれで良し!

③高温で一気に蒸し上げる

20分後、かまぼこが蒸し上がりました。

熱いうちに、板を上にした状態で氷水に20分さらします。

1本2000円の高級手づくりかまぼこ、ついに完成!
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早速切って盛りつけます。
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肝心の味は…?
歯ごたえがちゃんとかまぼこ! 添加物を一切使っていないため、市販のものに比べると味はあっさりめ。そのぶん鯛の風味がしっかり感じられ、これがきりっと冷えた辛口の日本酒にばっちり合う。
一切れいくらか考えながら食べるせいでしょうか、かまぼこでありながら、どこか崇高な(?)味わいすら感じます。成功と言って良いでしょう。
編集部のメンバーにも試食してもらいましたが、皆一様に「魚感がすごい」という感想でした。もしタラで作っていたら、香りももう少し淡白なものになっていたのでしょうか。魚の風味が苦手な方は、しょうが醤油をつけたり、すり身に刻んだシソを混ぜてみるのも良いかもしれません。
どんな魚を使うのも、何を混ぜるのも、手作りだからこそ楽しめる自由。ぜひ皆さまも新鮮な魚が手に入ったら、かまぼこ作りに挑戦してみてください!
●手作りかまぼこ(2本分)
※魚をすり身にするのに使う道具は、あらかじめ冷凍庫で冷やしておく材料
- 新鮮な魚の切り身 300g
- 食塩 6g
- ▼調味液
- ・片栗粉 16g
- ・砂糖 12g
- ・みりん 2g
- ・昆布だし(凍る直前まで冷やす) 60g
作り方
- 魚の切り身を適当な大きさに切り、10分ほど氷水にさらす。氷水から取り出したら、キッチンペーパーで水気をしっかり取る。
- 切り身をさらに細かく切った後、フードプロセッサーに1分程度かける。
- すり身に塩を加え、粘りが出るまで2分ほどフードプロセッサーにかける。さらに、昆布だしに調味料を混ぜた「調味液」を加えて1分ほど撹拌する。
- より弾力のあるかまぼこにしたい場合は、すり身をすり鉢に移し、滑らかになるまで練り上げる。
- できたすり身を2等分し、叩きつけるようにして空気を抜きながら手で丸める。
- 水で濡らした板の上に丸めたすり身を1つ乗せ、手で形を整える。表面をヘラやナイフ等で滑らかにする。
- 成形したかまぼこを、蒸気の上がる蒸し器で20分程度蒸す。
- 蒸し上がったかまぼこを、板が上になる状態で氷水につけて、20分ほど冷やす。
※記事の情報は、2019年5月25日時点のものです。
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