西村まどかのサケ・コレクション⑤ 「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」表彰式レポート
唎酒師の資格を持つタレントの西村まどかさんが、日本酒のコンテスト「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」表彰式をレポート。出品された1000点のうち最高金賞はわずか57点。表彰式には全国から蔵元が駆け付けました。
表彰式の司会にチャレンジ
はじめに11回目となる今年のアワードを解説します。
出品は、全国261社から1000点で過去最高を更新しました。 審査員は40人。トップクラスの酒造技術者をチームリーダーにして、日本酒の販売のプロ、ジャーナリストなど40人の審査員が、リーデル大吟醸グラスおよび純米グラスを使って、ブラインドで審査しました。
私も審査員のひとりとして、100種類以上の日本酒を評価したのですが、飲み比べていくうちに自分の好みや、優れていると思うものが明確になっていきました。冷静に客観的に酒の良し悪しを見たつもりですが、「これ、おいしい。私の大好きなタイプ」とビビビと来るものもいくつかあり、どこのお酒かとても知りたくなりました(我慢して見ていません)。 ですから、どの日本酒が選ばれたのか、審査結果の発表をわくわく、ドキドキしながら待ちました。
そして、最高金賞57点、金賞253点が選出されました。おめでとうございます! 最高金賞は審査員の平均スコアで上位5.7%に入ったものということです。
アワードの公式ホームページでも全受賞商品が見られます。このコラムを読み終わった後で、ゆっくりご覧ください。
最高金賞受賞酒は、どれを飲んでも、誰が飲んでも、間違いなくおいしいです。本当に選りすぐりのお酒たちです。唎酒師の私、西村まどかが保証します!
ワイングラスで日本酒の楽しみ方が広がりました
そのなかで「このアワードはお酒の優劣を競うことが目的ではなく、ワイングラスで日本酒を楽しむスタイルを広めるためにやってきました。11年やってきてワイングラスで提供する飲食店や居酒屋がたくさんできたと思います」とおっしゃっていました。
逆に言うとワイングラスで飲むとお酒の悪いところも見えてしまうということです。酒蔵はより繊細な味わいや技術が要求されるようになったのではないでしょうか。
大鶴義丹さんからトロフィーを授与
そして最高金賞を受賞された方々に授与されるトロフィーもまた素敵でした。審査で使用したリーデルグラスに、このアワードのロゴが彫り込まれています。
この連載でこれまでに酒造りに関わるたくさん方々にお会いしてきました。酒造りにはいろいろな立場で多くの方が関わり、時間と手間をかけ、高い技術と強い気持ちで向き合っていることを、肌で感じてきました。
審査はひとつのお酒を1分ほどで評価していきます。香りをとり、口に含んだ瞬間に勝負が決まります。しかも審査員はお酒のプロです。アワードを受賞すると酒蔵の士気があがり、社内が盛り上がるというのもわかります。
今回はコロナ禍で制約はあったものの、司会という立場で携われることができて本当に光栄に思います。ありがとうございました。
ワイングラスでおしい日本酒アワード公式HP
※記事の情報は2021年6月17日時点のものです。
▼参考サイト
西村まどか Instagram Twitter
日本酒のソムリエ唎酒師
『さけ通信』は「元気に飲む! 愉快に遊ぶ酒マガジン」です。お酒が大好きなあなたに、酒のレパートリーを広げる遊び方、ホームパーティを盛りあげるひと工夫、出かけたくなる酒スポット、体にやさしいお酒との付き合い方などをお伝えしていきます。発行するのは酒文化研究所(1991年創業)。ハッピーなお酒のあり方を発信し続ける、独立の民間の酒専門の研究所です。
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