東京 インターナショナル バーショー 2023レポート! 4年ぶり開催に、開場前から長蛇の列
日本最大級の洋酒イベント「東京 インターナショナル バーショー」(以下、東京バーショー)が4年ぶりに開催されました。ウイスキー、ジン、ラム、リキュール、これらを使ったカクテルを存分に飲み比べられる夢のような2日間。初日の模様をお届けします。
待ち焦がれたよ、東京バーショー
最後尾で待つこと30分。ようやくホールに入ると中は熱気が溢れていました。それはそうですよね、4年間待ったのですから。
主要な洋酒メーカーやインポーターがブースを出し、国内外のトップバーテンダーが目の前でつくるカクテルを無料(入場料だけ)で楽しめる、コスパが超高いこのイベントは、コロナ前から人気でした。
東京バーショーにビッグネームが勢ぞろい
そして、いよいよ開幕です。ステージにバー業界や洋酒業界のレジェンドたちが次々に登壇します。発声はイギリスの著名なウイスキー評論家デーブ・ブルーム氏です。しばらく見ない間に髪と髭が少し白くなったようですが、元気いっぱいにオープニング、会場に「乾杯!(という感じの歓声)」が響き渡り、各々お目当てのブースに駆け寄っていきました。
今年は日本のウイスキー造り100周年
ニッカは世界のBEST BAR50ランクインのバーとコラボで攻める
今回目を引いたのは、本体のブース並みに大きなスペースを取っていた「ドリンク・コング」とコラボしたカウンターバーです。「ドリンク・コング」はローマにある気鋭のバーで世界のBEST BAR50にランクインしています。既成概念にとらわれず、感覚的に捉えた味わいを提案すると評判です。
トップに触れられる東京バーショー
ステージの周りにはプロのバーテンダーと思しき方々が詰めかけ、彼の一挙一動を真剣に追いかけていました。ふつうの試飲会にとどまらず、こうした最高レベルの技術に触れられるのが東京バーショーの醍醐味です。
東京バーショーで未来のバーを体感
東京バーショーには個性派も続々
一方こちらはブラジルのカシャッサを紹介するブースです。カシャッサはサトウキビのジュースを発酵させて蒸留するスピリッツです。一般的なラムがサトウキビから白糖を作るときにできる副産物(糖蜜)を使うのに対して、サトウキビの搾り汁をそのまま使います。最近は職人が単式蒸留でつくるアーティザン・カシャッサが注目され、ブラジル固有の木材の樽で熟成させたものが個性を競います。
「カンパリ」は世界ブランドですが、しっかりシェイクしたカンパリソーダを提供。氷を入れただけのカンパリソーダとはまったく口当たりが違いました。
和酒代表という感じでのブースを出展していたのは本格麦焼酎「いいちこ」の製造元である三和酒類です。同社は焼酎メーカーとしてもっともバーシーンの開拓に積極的に取り組んでいます。焼酎規格ではバーに受け入れてもらえないと、大麦を麹で糖化して蒸留するWAPIRITS「TUMUGI」を開発しました。多くの日本人バーテンダーがこの日本オリジナルのスピリッツで創作カクテルを開発し、世界的なカクテルコンペで入賞しています。
※記事の情報は2023年6月1日時点のものです。
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