【世界酒蔵ランキング2023】「伯楽星」「あたごのまつ」の新澤醸造店が連覇
世界酒蔵ランキングは国内外の主要な酒コンテストの成績をポイント化し、酒蔵を格付けするものです。世界には1000を超える日本酒の酒蔵がありますが、2023年のランキング第1位の座は、2年連続で新澤醸造店が掴みました。
第1位 株式会社新澤醸造店(「伯楽星」「あたごのまつ」醸造元・宮城県)
「伯楽星(はくらくせい)」「あたごのまつ」を醸す新澤醸造店は、東日本大震災で全壊した蔵を、水質がよく水量も豊富な宮城県川崎町に移転し、大崎市に本社を残しつつ150年の歴史を重ねています。
1000円以下の「愛宕の松(あたごのまつ) 別仕込本醸造」から、Kura Masterで連続プラチナ賞を受賞した35万円の「零響-Absolute0-(れいきょう アブソリュート ゼロ)」まで、 香りを抑え、キレを重視しています。また、今年は酒蔵として「IWC Sake Brewer of the year」を受賞しました。
酒づくりでは、6台の精米機を駆使して、低精白の酒は扁平(へんぺい)精米に、高精白はダイヤモンド精米にするなど、商品に適した工夫を続けています。今後もコンセプトである「究極の食中酒」を追い求めていくことでしょう。
第2位 小西酒造株式会社(「白雪」「伊丹諸白」醸造元・兵庫県)
清酒銘柄「白雪」は、寛永12年、1635年に小西家2代目宗宅(そうたく)が江戸へ酒樽を運ぶ途中、雪を頂いた富士の気高さに感動し名付けたといわれています。
また、伊丹は2020年6月に文化庁より「『伊丹諸白』(いたみ もろはく)と『灘の生一本』(なだのきいっぽん)下り酒を生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷」として日本酒をテーマとしたストーリーでは初めての「日本遺産」に認定されました。
第3位 株式会社南部美人(「南部美人」醸造元・岩手県)
全国新酒鑑評会でも金賞を多数受賞、インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)のSAKE部門では2017年に「チャンピオンサケ」を受賞しました。
また、輸出にも積極的に取り組み、世界初のSAKEのヴィーガンの国際認定やNON GMOの国際認定など 現在は世界60か国で愛飲されています。久慈社長は「『世界中、日本酒で乾杯』を目指して、日本の伝統文化の旗手として日本酒の素晴らしさを伝えてまいります」と結びました。
5つ星トップ10のご紹介
●第5位 有限会社渡辺酒造店(「蓬莱」醸造元・岐阜県)
●第6位 八戸酒造株式会社(「陸奥男山」「陸奥八仙」醸造元・青森県)
●第7位 平和酒造株式会社(「紀土」醸造元・和歌山県)
●第8位 株式会社外池酒造店(「燦爛」「望Bo」「外池AUTHENTIC」醸造元・栃木県)
●第9位 米澤酒造株式会社(「今錦」「年輪」醸造元・長野県)
●第10位 人気酒造株式会社(「人気一」醸造元・福島県)
※記事の情報は2024年1月11日時点のものです。
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