餃子のタレを家にある調味料でアレンジ5選&お酒を合わせてみました。
気軽に手に入りお家で焼くだけの「冷凍餃子」や「チルド餃子」はおつまみの定番ですよね。普段とちょっと違う味を楽しみたい時には「タレ」を変えてみませんか? 身近な調味料を使った餃子のタレのアレンジ5種類と、それに合わせたいお酒をご紹介します。
身近な調味料で餃子のタレをアレンジ
手軽なスタミナ食といえばやはり「餃子」。野菜も肉も炭水化物も摂れて、何より食べておいしい。ほんでもってチルドやら冷凍やらもたっくさん売られているから思い立ってすぐにでも食べられるのが最高です。
今回はそのありがたき餃子を、いつもとは違うタレで食べてみませんかというご提案です。そして、こんなタレならこういうお酒が合うのでは?と相性も考えてみました。
タレに使用するのはごく身近な調味料のみ。わざわざあれこれと買い込まずとも気軽にお試しいただけると思います。
みなさまの餃子家飲みのご参考になれば幸いです。
餃子のタレアレンジ+お酒|お品書き
- 辛子&ポン酢+焼酎の烏龍茶割り
- ナンプラー&黒胡椒&水+柑橘サワー
- オリーブオイル&あらびきガーリック+ハイボール
- 胡麻油&塩&粉山椒+ビール
- 味噌&マーマレード+日本酒
※タレはそれぞれの調味料をお好みの加減でミックスするだけです。
餃子のタレアレンジ+お酒①|辛子&ポン酢+焼酎の烏龍茶割り
私が住む京都の餃子専門店『京都餃子テツノイタ』では味変用の調味料が色々と用意されているのですが、その中にちょっと珍しい辛子とポン酢がありました。お店ではそれぞれを別に試してみて「かなりアリ!」とコーフンしたので、今回はその2つをミックス。
市販の餃子のタレよりも少しすっきりとした味わいのポン酢に、辛子を気持ち多めに溶きます。すると不思議なことに、辛子の風味によって「あれ、いま食べてるのって焼売だったっけ?」と脳が錯覚するんですよ。餃子と焼売は素材に共通点が多いので、焼売に合う辛子は餃子にだって合うのですね。なぜこれが一般的に広まっていないんだろう。
点心気分で味わえるので、烏龍茶を使ったお茶割りを合わせました。本場では点心のときはお酒ではなくお茶を飲むのが主流だそうです。少し甘みのある黒糖焼酎入りの烏龍茶が、餃子の油っけをさっぱりと消してくれました。
餃子のタレアレンジ+お酒②|ナンプラー&黒胡椒&水+柑橘サワー
近年、餃子のタレの新勢力として定着した感のある「酢+胡椒」。初めて食べたときはシャープな酸味と胡椒の刺激が新鮮で驚いたものです。
それにヒントを得て、冷蔵庫でひっそりと隠れていたナンプラーにご登場いただきました。ナンプラーだけだと塩気が強いので、適宜水で薄めて胡椒を振っています。
我が家はミルタイプしかないのでこれにしていますが、できれば中華チェーン店のようなサラサラのパウダータイプの胡椒の方が合うかも。
ナンプラーのおかげで一気にエスニック感がマシマシ! 食べなれた冷凍餃子もアジアン酒場の一品のように感じます。パクチーの刻んだのなんか加えたらさらによさそ〜。
甲類焼酎を強炭酸水で割り、柑橘(今回は「へべす」という九州の柑橘を使用。なんでもお好みで!)を搾り入れたサワーを合わせます。ナンプラーの特徴でもあるクセを和らげるには、柑橘の爽やかさがちょうどいい塩梅でした。
餃子のタレアレンジ+お酒③|オリーブオイル&あらびきガーリック+ハイボール
ちょっと洋風のタレも試してみたかったのです。
オリーブオイルにあらびきガーリックを振り入れて小1時間ほど置き、香りを移したつもりでしたが結果は微妙。いずれにしてもガーリックも一緒に食べるので香りはしましたが、ニンニクチューブの方がパンチの効いた風味をつけられそうです。
ニンニク増量を謳う餃子の外付け版といった感じ。翌日のご予定が大丈夫なら、思い切ってガッツリ外付けガーリックしちゃいましょう。これなら自分でニンニクの量を加減できるのがいいですね。
ガーリック風味に負けない、濃いめのハイボールを飲みながら味わいました。
強キャラ同士のマッチングのようでなんだか元気が出ます。お試しになるときはぜひ炭酸しっかりめのシュワシュワでパンチと喉ごしを楽しんでくださいね。気が抜けた炭酸だとパッとしない味になってしまってしょんぼりするので…(最初使いかけのボトルで作ってしょんぼりした人より)。
餃子のタレアレンジ+お酒④|胡麻油&塩&粉山椒+ビール
ラスト2種類は、私の大好きな漫画『おいピータン!!』(伊藤理佐|講談社)の10巻「タレ」の回に登場するレシピを参考にさせていただきました。
彼の家で皮から手作り餃子を作ったマユちゃんは彼に「おいしー!」と喜ばれて嬉しい反面、「これからずっと『私が作って彼が食べる』なの?」と不安になります。そのとき、彼が「別の味のタレ作っていい?」と台所に立ち、即興で作ったタレがこの2つ。
餃子もタレもおいしくて、マユちゃんは「私が餃子を作ったら彼にタレを作ってもらおう」と前向きになれたのでした。
まずは胡麻油&塩&粉山椒。どれも普段からよく使う調味料なのに組み合わせたことなかった! 胡麻油のコクに山椒のビリビリ感がとても合います。元の餃子がしっかり味なので、個人的に塩はなくてよかったかな(マユちゃんの手作り餃子にはきっと塩が合ったはず)。ちょっと上等な中華屋さんの味みたいで気に入りました。
これに合わせるなら、王道のビール! せっかくの胡麻油や山椒の風味が消えないように、苦味や香りが強すぎないタイプがベターです。
山椒でビリッと痺れた舌をヒエヒエのビールでシュワーっと流す快感たるや! あー、いま思い出してもまた再現したいナイスマッチングでした。
餃子のタレアレンジ+お酒⑤|味噌&マーマレード+日本酒
最後も前出の『おいピータン!!』から。漫画の中では「味噌と柚子ジャム」だったのですが、柚子ジャムが近所では手に入らず、ちょうど買ったばかりだったマーマレードで代用しました。味噌は合わせ味噌です。赤味噌や白味噌以外ならお好みでなんでも使えそう。
こ・れ・が! これまで食べた餃子のタレのイメージを覆す、私的革命なタレでした。
神戸では味噌ダレで餃子を食べる文化がありそれも好きなのですが、そちらは甘みなしのタレ。でもこれは、ジャムの甘みと味噌の辛さや旨みがちょうどよく組み合わさって、大げさにいうならば餃子とは違う料理を食べている気分に。
私が元々「甘じょっぱ味好き」なこともあると思いますが(朝マックのマックグリドルが大好き)、味噌とジャムが苦手な方以外にはぜひ一度味わってみてほしい新味です。
味噌を使うからと日本酒を合わせてみました。日本酒はあんこなどの甘味とも相性がいいですし、違和感なく味わえた気がします。私は軽く冷やした状態で飲みましたが、この時季なら常温〜ぬる燗くらいでお試しになってもいいかも。
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なじみ深い調味料でも組み合わせ次第で新たな味として楽しめることがわかった今回のタレアレンジ。ますます餃子を食べるのが好きになりそうです。
やー、それにしても味噌&マーマレードは衝撃的でした(まだ言ってる)。これだけ気に入ったのだから、そのうち、本家に倣って柚子ジャムでもやってみなければなりませんなぁ。
ちなみに、トップ画像の餃子スウエットセットアップは、筆者が50歳になったとき友人からもらったものです。
いつかこれを着て友人を餃子家飲みに誘いたい!
※記事の情報は2024年9月17日時点のものです。
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