定番のアレをアレンジ! 京のみやげで今日のつまみ《イエノミ歳時記⑰》
もらったはいいけどつい余らせがちな京みやげ、「八ッ橋」と「漬物」。京都在住の筆者が、おつまみ転用の術を伝授します!
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「そのまま食べるのもいいけど、おつまみにアレンジしてみませんか?」
京みやげをアレンジしてつくるおつまみ4品
・八ッ橋&そら豆ディップ
・八ッ橋&ドライフルーツディップ
・しば漬け入りポテトサラダ
・すぐきと豚肉の小鍋立て
【八ッ橋】
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●八ッ橋&そら豆ディップ
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・そら豆
・塩
・クリームチーズ(室温に戻しておく)
・カレー粉またはクミンパウダー
①そら豆はお歯黒部分をカットして蓋つきの耐熱容器に入れ、電子レンジで1分ほど加熱して皮をむき塩を振る。※加熱が足りなければ蓋をしたまま余熱で柔らかくする。
②クリームチーズに粗く刻んだそら豆、カレーパウダーを加えて混ぜる。
そら豆はクミンやカレーの風味と相性がいいので、スパイスを隠し味程度に加えます。八ッ橋のパリッとした食感と、そら豆のほくほく感が引き立てあっていいあんばい。よ〜く冷えたスパークリングワインとご一緒に!
●八ッ橋&ドライフルーツディップ
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・お好みのドライフルーツ(細かく刻む)
・クリームチーズ(室温に戻しておく)
①クリームチーズにドライフルーツを加えて混ぜる。だけ!
最近はコンビニでも手軽にドライフルーツの小分けパックが買えるようになりましたね。今回は柚子ピールを使っていますが、マンゴーやオレンジなどお好みのものでどうぞ。フルーツの香りと八ッ橋のシナモン風味がリンクしてちょいと上品なおつまみになります。しっかりとした香りのある白ワインが合うと思います。
【漬物】
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●しば漬け入りポテトサラダ
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・しば漬け
・ポテトサラダ(市販でも手作りでも)
①ポテトサラダにしば漬けを混ぜる。だけ!
ナスやキュウリと赤シソを漬けたしば漬けは京都人の好物のひとつ。はりはりっとした食感とシソの爽やかな風味が素敵で、そのままおつまみとしても充分に楽しめます。でもさらにひと工夫(というほどでもないほど簡単!)してポテトサラダに混ぜてみました。使ったのはおなじみコンビニのパウチ惣菜です。封を切ってしば漬けを投入し、そのまま袋の上からもみもみして全体をなじませれば余計な洗い物も出ず、あら嬉しい。今回は明太子入りのポテトサラダを使い、和テイストで合わせてみました。冷酒や焼酎のオンザロックとバッチリ向かい合える一品です。
●すぐき漬けと豚肉の小鍋立て
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・すぐき漬け
・豚肉薄切り
(A)水
(A)ナンプラー
(A)鶏がらスープの素
①(A)の材料を小鍋に入れて沸いてきたら豚肉を加えて火を通す。
②①にすぐきをのせて完成。
すぐき漬けは、すぐき(酸茎)というカブの一種と塩で作られます。京都の上賀茂地域の名産で、しば漬け、千枚漬けと並ぶ京漬物の代表的存在。乳酸菌を含んだ独特の酸味が特徴で、これが酒飲み好みの渋い味わいなんですよね〜。発酵食品らしさを生かし、台湾の「酸菜鍋」っぽいものを作ってみました(本場のは食べたことないけども)。クセもの同士ということでナンプラーをダシのひとつとして加えました。豚肉ですぐき漬けを巻くようにして味わってください。豚肉の甘みとすぐき漬けのほのかな酸っぱさが相まって、思わず「酒、酒!」と声が出ます。合わせるお酒は濃醇な日本酒を冷やで、もしくは紹興酒のお湯割でもいいかもしれません。
お茶請けやご飯のお供としておなじみのおみやげも立派なおつまみになり得るということがわかりました。「たくさんもらっちゃって食べきれないかも」なんて言っている人がいたら、ぜひともおつまみ転用の術を教えてあげてくださいね。
※記事の情報は2019年5月7日時点のものです。
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